新聞社の名前が付いた重賞レース一覧

新聞社名が付いたレースの一覧

競馬のレースには新聞社やテレビ放送、鉄道会社の名前が付けられたたレースがたくさん存在します。

これは、運営元であるJRA(中央競馬)が各会社へ冠レース(社杯)として使用したいと申し込んで開催されますが、この中には新聞社名が付いたレースも数多く開催されています。

そこで、今回は中央競馬で開催される重賞の中から、新聞社名が付いたレースをまとめました。

興味がある方はぜひご覧ください。

※当記事は2024~2025年の重賞競走を参考にしています。

目次

全国の新聞社名が付いた重賞競走

全国の新聞社名が付いた重賞一覧

中央競馬のレースの中には全国紙の名前が付いた重賞競走が数多く開催されています。

最初に、全国の新聞社名が付いた重賞競走をまとめました。

朝日杯フューチュリティステークス

グレードG1
創設1949年
開催競馬場阪神競馬場
コース芝1,600m
出走条件2歳牡・牝
負担重量定量
1着賞金7,000万円
2025年の情報です。

朝日杯フューチュリティステークスは12月中旬に阪神競馬場で開催される2歳限定マイルG1です。

レース名が示しているように、朝日新聞社が寄贈を提供しているレースで、1949年に創設された歴史のあるレースです。

なお、朝日杯の名前が付けられたのは1970年なので、半世紀以上寄贈されています。

朝日杯フューチュリティステークスは世代の頂点を決める位置づけがされており、ホープフルステークスがG1に昇格するまでは牡馬が出走できる唯一のG1レースでした。

そのため、早期デビューを果たした馬の最終目標として位置づけられていたのです。

しかし、2017年にホープフルステークスがG1に昇格してからは、中距離適性の高い馬はそちらを選択するようになり、現在では純粋な2歳最強マイル王を決める一戦として定着しています。

朝日杯セントライト記念

グレードG2
創設1947年
開催競馬場中山競馬場
コース芝2,200m
出走条件3歳
負担重量馬齢
1着賞金5,400万円
2025年の情報です。

セントライト記念は9月中旬ごろに開催される3歳馬限定の重賞です。

正式名称は「朝日杯セントライト記念」で、一つ上で紹介した朝日杯フューチュリティステークス同様、朝日新聞社が2014年より寄贈を提供しています。

レース名のセントライトは、1941年の三冠馬の名称です。そして、セントライト記念で上位3着以内に入線した馬には最後の一冠である菊花賞の優先出走権が与えられます。

春のクラシックに出走した馬や夏の上がり馬が多数参戦し、例年混戦模様となりますが、菊花賞を予想する上でも重要なレースとして位置づけられています。

毎日王冠

グレードG2
創設1950年
開催競馬場東京競馬場
コース芝1,800m
出走条件3歳以上
負担重量別定
1着賞金6,700万円
2025年の情報です。

毎日王冠は東京競馬場で開催される中距離の重賞競走です。

毎日新聞が寄贈しているレースで、1950年以来半世紀以上にわたって開催されています。

1着馬には秋の天皇賞の優先出走権が与えられるため、天皇賞を大目標にする馬が参戦します。

また、舞台となる東京芝1,800mも天皇賞の舞台と200mしか変わらないことから適性がかみ合いやすく、ここから天皇賞(秋)に向かう馬も多数見られます。

G1級の実力馬が集結することから「スーパーG2」と呼ばれるレースなのです。

毎日杯

グレードG3
創設1954年
開催競馬場阪神競馬場
コース芝1,800m
出走条件3歳
負担重量馬齢
1着賞金4,100万円
2025年の情報です。

毎日杯は阪神競馬場で開催される3歳馬限定の中距離重賞です。

毎日王冠同様、毎日新聞が寄贈しているレースで、1954年から3歳(旧4歳)限定競走として開催されていました。

開催時期が3月下旬なので、皐月賞との間隔はそこまで広くないことから、皐月賞との結びつきは強くありません。

しかし、中距離コースということで5月に開催されるG1との間隔は良く、キングカメハメハやディープスカイのように、ここからNHKマイルカップ⇒日本ダービーを勝利した馬もいました。

トライアルレースには指定されていませんが、ビッグレースの前哨戦という役割を担っているレースです。

読売マイラーズカップ

グレードG2
創設1970年
開催競馬場京都競馬場
コース芝1,600m
出走条件4歳以上
負担重量別定
1着賞金5,900万円
2025年の情報です。

読売マイラーズカップは4月下旬に開催される古馬のマイル重賞です。

一般的には「マイラーズカップ」と呼ばれる本競走ですが、正式名称は「読売」マイラーズカップといい、読売新聞が寄贈しているレースです。

春季最強マイラーを決める安田記念の優先出走権が得られるレースということで、安田記念を大目標にする馬が参戦する傾向が目立ちます。

ただ、近年はG1のぶっつけがトレンドになっていることから、そこまでメンバーが集まりづらく、2025年のマイラーズカップのように面子が小粒になることもありました。

今後、どれだけステップレースとしての役割を維持できるのか、注目したいです。

産経賞オールカマー

グレードG2
創設1955年
開催競馬場中山競馬場
コース芝2,200m
出走条件3歳以上
負担重量別定
1着賞金6,700万円
2025年の情報です。

産経賞オールカマーは9月下旬に中山競馬場で開催される中距離重賞です。

寄贈しているのは産業経済新聞で、レース名のオールカマーとは「すべての挑戦者」という意味があり、どの馬にも広く出走してほしいという意味が込められています。

そのレース名の如く、毎年秋の始動戦に選択する重賞馬や、夏に力を付けた馬など、各路線から名の知れた馬が参戦傾向にあるのが特徴です。

なお、このレースを勝利した馬には天皇賞(秋)の優先出走権が与えられますが、天皇賞(秋)はオールカマーよりも東京コースで開催される毎日王冠のほうが結びつきが強いです。

オールカマーを勝ち切った馬の中には天皇賞(秋)ではなく、同距離で開催されるエリザベス女王杯や、最高賞金額のジャパンカップや有馬記念を目標にする馬も少なくありませんよ。

産経賞セントウルステークス

グレードG2
創設1987年
開催競馬場阪神競馬場
コース芝1,200m
出走条件3歳以上
負担重量別定
1着賞金5,900万円
2025年の情報です。

産経賞セントウルステークスは9月に開催される短距離G2競走です。

もともと寄贈賞はありませんでしたが、2017年に当時の産経大阪杯がG1昇格したことを機に、寄贈がなくなったことから、同年にセントウルステークスに社名が付けられるようになりました。

秋のスプリンターズステークスの優先出走権が与えられるレースなので、ここから最強スプリント王を目指す馬が多数参戦します。

しかしながら、スプリンターズステークスとの間隔は中2週しかなく、意外とタイトスケジュールになりやすいので、連戦で結果を残せるような身体づくりや環境整備も問われます。

日経賞

グレードG2
創設1953年
開催競馬場中山競馬場
コース芝2,500m
出走条件4歳以上
負担重量別定
1着賞金6,700万円
2025年の情報です。

日経賞は3月下旬に開催される古馬の中距離重賞です。

寄贈しているのは日本経済新聞社で、創設は1953年と古く、当初から中~長距離馬向けのレースとして開催されていました。

1着馬には春の天皇賞の優先出走権が与えられるため、天皇賞を大目標にする関東馬の参戦が目立ちます。

しかしながら、同じく天皇賞の前哨戦である阪神大賞典と比較すると、距離に大きな差があるため、実際のところは阪神大賞典組の方が天皇賞で活躍傾向にありました。

しかしながら、2022年の勝ち馬タイトルホルダーのように、ここから天皇賞(春)を勝利する馬も少なくないため、依然として天皇賞(春)のステップレースとしての役割は果たしています。

日経新春杯

グレードG2
創設1954年
開催競馬場京都競馬場
コース芝2,400m
出走条件4歳以上
負担重量ハンデ
1着賞金5,700万円
2024年の情報です。

日経新春杯は1月中旬に開催される古馬のハンデ重賞です。

寄贈しているのは日本経済新聞社で、年始最初のG2競走ということで、昨年まで活躍していた馬が多数参戦します。

特に、前年まで3歳馬だった馬の参戦が多々見られるのが特徴的です。

ハンデ戦にしては順当に決着付く点も本競走の特徴です。

そのため、本命党に向いているレースと言えるでしょう。

全国紙の名前が付いたオープン以下のレース

全国紙の名前が付いたレースは重賞以外にもたくさん見られます。詳細は以下の通りです。

レース名社名クラスコース
札幌日経オープン日本経済新聞L札幌芝2,600m
中京日経賞日本経済新聞2勝クラス中京芝1,600m
小倉日経賞日本経済新聞OP小倉芝2,000m
2024~2025年の情報です。

地方の新聞社名が付いた重賞一覧

地方の新聞社名が付いた重賞レース

新聞社名は全国紙だけではなく、地方紙が寄贈しているレースも複数あります。

ここからは、地方の新聞社名が付けられた重賞を解説します。

クイーンステークス

グレードG3
創設1953年
開催競馬場札幌競馬場
コース芝1,800m
出走条件3歳以上牝馬
負担重量別定
1着賞金3,800万円
2025年の情報です。

クイーンステークスは夏の札幌で開催される牝馬の中距離重賞です。

一般的には「クイーンステークス」の名称で表記されることが多いですが、正式名称は「北海道新聞杯 クイーンステークス」なので、新聞社が寄贈している重賞なのです。

これまで、札幌の開幕週に開催される重賞という位置づけがされていましたが、2024年以降は開催2週目におこなわれるようになりました。

開幕の恒例行事としての役割は終わりましたが、牝馬の収得賞金加算という役目は健在で、古馬牝馬にとっては秋の大舞台に向けての賞金稼ぎ、3歳牝馬にとっては最後の牝馬三冠である秋華賞に向けた調整という役割があります。

G3にしては有力牝馬が参戦するのも特徴で、意外とメンバー層が厚くなるのもこのレースの見どころです。

ちなみに、似たようなレース名に「クイーンカップ」がありますが、あちらは2月の東京競馬で開催される3歳牝馬限定重賞なので、舞台も開催時期もまるで別物です。

東京新聞杯

グレードG3
創設1951年
開催競馬場東京競馬場
コース芝1,600m
出走条件4歳以上
負担重量別定
1着賞金4,100万円
2025年の情報です。

東京新聞杯は2月上旬に開催されるマイルのG3競走です。

レース名を見たら一目瞭然ですが、東京新聞社が寄贈しているレースで、毎年2月上旬に開催される伝統的なマイル重賞という位置づけがされています。

G3競走ですが、コースが安田記念やヴィクトリアマイルと全く同じ東京芝1,600mということで、春季マイル王を目指す馬が多数参戦します。

G1級の実力馬が参戦することも珍しくなく、G3とは思えないほどメンバー層が厚くなるのも特徴といえるでしょう。

開催年によっては安田記念の前哨戦に指定されているマイラーズカップよりもメンツが良い年もあるので、有力馬のレースを見たい方におすすめです。

中日新聞杯

グレードG3
創設1965年
開催競馬場中京競馬場
コース芝2,000m
出走条件3歳以上
負担重量ハンデ
1着賞金4,300万円
2025年の情報です。

中日新聞杯は12月に開催されるハンデの中距離重賞です。

寄贈しているのは中日新聞社で、開催月がたびたび変更されるレースとしても有名です。

もともと3月の金鯱賞と入れ替わる形でたびたび開催年を切り替えていましたが、2017年に産経大阪杯がG1に昇格したことで金鯱賞は大阪杯の前哨戦という位置づけが決まりました。

これに伴い、今後は12月中旬開催で定着するのではないでしょうか。

京都新聞杯

グレードG2
創設1953年
開催競馬場京都競馬場
コース芝2,200m
出走条件3歳
負担重量馬齢
1着賞金5,400万円
2025年の情報です。

京都新聞杯は京都競馬場で開催される3歳馬限定の中距離重賞です。

寄贈しているのは京都新聞社で、もともとは菊花賞の前哨戦として長らく秋に開催されていました。

現在の春開催に切り替わったのは2000年以降の話なので、オールドファンからしたらいまだに秋のイメージがあるかもしれません。

現在の京都新聞杯は日本ダービーのトライアルレースに指定されているわけではありませんが、ここで収得賞金を加算できればほぼ間違いなくダービーの出走が叶います。

そのため、関西馬にとってはダービー出走を目指す最後のチャンスとされています。

神戸新聞杯

グレードG2
創設1953年
開催競馬場阪神競馬場
コース芝2,400m
出走条件3歳牡・牝
負担重量馬齢
1着賞金5,400万円
2025年の情報です。

神戸新聞杯は阪神競馬場で開催される3歳馬限定の中距離重賞です。

寄贈しているのは神戸新聞社で、菊花賞の前哨戦として位置づけされています。

3着以内に入線した馬には菊花賞の優先出走権が与えられるため、菊花賞を目標にする馬が多数参戦します。

この中には夏に実績を積んだ上がり馬も参戦することから、春のクラシック組と夏の上がり馬が戦う構図が見られます。

早い時期から活躍した馬と、遅れてきた実力馬が菊花賞の切符を賭けてしのぎを削るため、見ごたえがありますよ。

地方紙名が付いたオープン以下のレース

地方紙が寄贈しているレースは重賞以外にもたくさんあります。詳細は下記の通りです。

レース名社名クラスコース
河北新報杯河北新報2勝クラス福島ダート1,700m
福島民報杯福島民報OP福島芝2,000m
福島民友カップ福島民友L福島ダート1,700m
茨城新聞杯茨城新聞2勝クラス中山芝1,200m
千葉日報杯千葉日報2勝クラス中山ダート1,800m
神奈川新聞杯神奈川新聞2勝クラス東京ダート2,100m
新潟日報賞新潟日報3勝クラス新潟芝1,800m
北國新聞杯北國新聞2勝クラス京都ダート1,900m
四国新聞杯四国新聞2勝クラス阪神芝2,000m
西日本新聞杯西日本新聞2勝クラス小倉芝1,200m
2024~2025年の情報です。

スポーツ紙の名前が付いたレース名もある

スポーツ紙の名前が付いたレースもある

新聞には全国紙や地方紙だけではなく、競馬新聞でおなじみのスポーツ紙もあります。

そして、日刊スポーツ杯 中山金杯のように、スポーツ紙が寄贈しているレースも複数あります。

今回は割愛しますが、いずれスポーツ紙が寄贈しているレースも記事にまとめたいですね。

新聞社名が付いたレース名:まとめ

新聞社名が付いたレース名のまとめ

今回は新聞社名が付いたレースをまとめましたが、重賞だけでも10以上の社杯が確認できました。

また、重賞以外にもオープンやクラス戦においても新聞社が寄贈しているレースは複数あります。

これらのレースは古くから開催されているため親しみもあるでしょう。

今後も各レースの名前が変わらないことを祈りたいです。

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