JRAのレース中継を見ていて、トラッキングシステムに表示される馬番号の周囲が点滅していることに気付いた人もいるでしょう。
この点滅は、競走馬の異常や騎手からの合図を知らせるものではありません。
2026年10月3日から追加された、単勝1番人気馬の位置を分かりやすくするための新しい表示です。
この記事では、トラッキングシステムの点滅が何を意味するのか、どのレースで表示されるのか、レース観戦や振り返りにどう活用できるのかを初心者向けに解説します。
トラッキングシステムの点滅とは?

トラッキングシステムの点滅は、レース中に単勝1番人気馬の位置を見つけやすくするための目印です。
対象となる馬の番号をリングで囲み、そのリングを点滅させることで、人気馬が馬群のどこを走っているのか分かりやすくしています。
2026年10月3日から導入され、例えば13番が単勝1番人気であれば、トラッキングシステム上の13番を囲むリングが点滅します。
点滅している馬は、レース中に異常が発生した馬ではなく、単勝1番人気馬です。
警告や審議を知らせる表示ではないため、点滅を見て馬に何らかの問題が起きたと考える必要はありません。
JRAのトラッキングシステムとは?

JRAのトラッキングシステムとは、レース中の各馬の位置関係を図で表示する仕組みです。
各競走馬のゼッケンに取り付けたセンサーから位置情報を取得し、馬番号を使ったイラストでレースの流れを表示します。
通常のレース映像はカメラの角度や馬群の重なりによって、応援している馬を見失うことがあります。
特に多頭数のレースでは、似た色の勝負服がいたり、後方の馬が映像から外れたりするケースも少なくありません。
トラッキングシステムを併せて見ることで、どの馬が先頭にいるのか、自分の買った馬が何番手を走っているのかを把握しやすくなります。
競馬場のターフビジョンやテレビ中継などで表示され、レース観戦を補助する役割を持っています。
同率の単勝1番人気馬が複数いる場合は?
単勝オッズでは、最低オッズが同じ馬が複数存在することがあります。
例えば3番と8番がどちらも単勝3.5倍で最低オッズだった場合、2頭が並んで単勝1番人気になります。
このようなケースでは、どちらか1頭だけが選ばれるわけではありません。
最低の単勝オッズが同じ馬が複数いる場合は、該当するすべての馬に点滅リングが表示されます。
点滅している馬が2頭以上いても表示の不具合ではなく、単勝1番人気が同率で並んでいることを意味します。
なお、単勝オッズは馬券の売れ方によって変動するため、発売締切前の人気と最終的な人気が異なる可能性もあります。
トラッキングシステムの点滅が見られる対象レース

単勝1番人気馬の点滅表示は、JRAのすべてのレースで見られるわけではありません。
トラッキングシステム自体が採用されているレースで表示されます。
2026年6月6日からは、次のレースがトラッキングシステムの対象となっています。
- 重賞を含む特別レース
- メイクデビュー
- 障害レース
ただし、対象となるのは各競馬場で1日最大6レースです。
特別レースやメイクデビュー、障害レースであっても、必ずトラッキングシステムが表示されるとは限りません。
点滅表示が見当たらない場合は、1番人気馬がいないのではなく、そのレースがトラッキングシステムの対象外である可能性があります。
| 導入開始 | 2026年10月3日 |
|---|---|
| 点滅する馬 | 単勝1番人気馬 |
| 同率1番人気 | 該当する全頭が点滅 |
| 対象レース | 特別レース・メイクデビュー・障害レース |
| レース数 | 各競馬場1日最大6レース |
点滅表示で1番人気馬の位置を追いやすくなる

今回の変更による最大のメリットは、多頭数のレースでも1番人気馬を見つけやすくなったことです。
1番人気馬が先頭付近にいれば、通常の映像だけでも比較的簡単に見つけられます。
一方で、中団や後方の馬群に入っていると、勝負服やゼッケンが隠れて見失うことがあります。
点滅する馬番号を追えば、1番人気馬が序盤にどの位置を取ったのか、向正面で順位を上げたのか、直線入口で何番手にいたのかを把握しやすくなります。
逃げると予想されていた1番人気馬が控えている場合や、後方待機型の人気馬が早めに動いた場合など、普段と異なる位置取りにも気付きやすいでしょう。
点滅表示は、1番人気馬のレース運びをリアルタイムで追うための補助機能です。
トラッキングシステムの点滅を見るときの注意点
点滅リングで分かるのは、単勝1番人気馬であることと、システム上の走行位置です。
点滅しているからといって、好調、余力十分、勝つ可能性が高いと判断できるわけではありません。
トラッキングシステムだけでは、騎手が手綱を動かしているか、馬の手応えが悪いか、前方の進路が塞がっているかまでは判断しにくいからです。
また、馬番号の並びから前後の位置関係は分かりますが、コースの内側と外側のどちらを走っているのかは、実際の映像の方が確認しやすい場合があります。
そのため、点滅表示だけでレース内容を評価するのではなく、通常の映像と併せて見ることが重要です。
トラッキングシステムで位置取りを確認し、レース映像で進路や手応えを確認するという使い分けがおすすめです。
レース後の振り返りにも活用できる
トラッキングシステムの点滅表示は、レース中だけでなく、レース後の振り返りにも役立ちます。
1番人気馬が敗れた場合は、どの位置でレースを進め、どの地点から動こうとしたのかを確認してみましょう。
スタート直後から後方にいたのか、勝負どころで位置を下げたのか、直線入口まで動けなかったのかによって敗因の見方は変わります。
例えば後方から追い込んで届かなかった場合でも、展開が向かなかったのか、仕掛けが遅れたのか、直線で進路を失ったのかは映像を見なければ判断できません。
点滅する番号で位置を確認したうえで映像を見直すと、人気馬の敗因を整理しやすくなります。
予想へ直接答えを与える機能ではありませんが、レースの流れを理解し、次走の評価を考えるための補助材料にはなるでしょう。
まとめ
JRAのトラッキングシステムでは、2026年10月3日から単勝1番人気馬の番号を囲むリングが点滅するようになりました。
最低の単勝オッズが同じ馬が複数いる場合は、該当するすべての馬が点滅します。
対象となるのはトラッキングシステムが採用される特別レース、メイクデビュー、障害レースで、各競馬場1日最大6レースです。
点滅表示を見れば、1番人気馬が序盤からどこを走り、勝負どころでどのように位置を変えたのか把握しやすくなります。
点滅は人気馬の位置を見つけるための目印であり、馬の手応えや勝敗を示すものではありません。
トラッキングシステムで位置関係を確認しながら実際のレース映像を見ることで、観戦とレース後の振り返りがより分かりやすくなるでしょう。


