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なぜ夏競馬にG1レースがないのか?その理由と楽しみ方を徹底解説!

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春のG1シーズンが宝塚記念で一区切りを迎えると、7月から始まるのが「夏競馬」。

しかし、多くの競馬ファンがふと気づくのが、「夏はG1が一つもない」という事実です。

なぜ真夏には格式あるG1レースが行われないのか、疑問に思ったことはありませんか?

実は、そこには馬や人、そして競馬を支える舞台の事情など、さまざまな理由が隠されています。

本記事では、夏競馬にG1がない理由を掘り下げながら、その背景や夏競馬ならではの魅力についてもわかりやすく解説していきます。

目次

そもそもG1とは?

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競馬ファンの間でよく耳にする「G1」という言葉ですが、具体的にどのような意味を持つのでしょうか。

まずはG1レースが持つ格付けの意味や、なぜこれほどまでに注目されるのか、その基本から見ていきましょう。

G1レースの意味と格付け

G1(ジーワン)とは、国際的に定められた競馬の格付け制度において、最も高いランクに位置するレースのことです。

出走馬のレベルや実績、賞金額、レースの格式などがすべてにおいて最高水準にあり、その年のチャンピオンを決める舞台として知られています。

また、G1レースでの勝利は、引退後の種牡馬・繁殖牝馬としての価値にも直結します。

日本ではフェブラリーステークスから始まり、クラシック三冠、安田記念、宝塚記念、秋の天皇賞やジャパンカップ、有馬記念などがそれに該当します。

夏競馬にG1がない理由

夏競馬にG1がない理由の見出し

多くの競馬ファンが感じる疑問「なぜ夏にはG1がないのか」。

実はこれには、馬の健康面から運営側の都合、観客動員の問題まで、いくつもの理由が複雑に絡み合っています。

ここでは主な4つの要因に分けて、夏にG1が組まれない背景を紐解いていきましょう。

理由①:実力馬の休養期間だから

春のG1戦線を戦い抜いた一流馬たちは、夏になるとしばしの休養期間に入ります。

馬も人間と同じように、過密なスケジュールではパフォーマンスを維持できません。

夏の時期は秋の大舞台に向けた調整に充てることが多く、ここで無理にG1を組んでしまうと、実力馬が集まらずレースの格が保てなくなります。

このためJRAも夏は馬のリフレッシュを優先し、G1の開催を避けているのです。

理由②:猛暑が馬にも人にも負担だから

夏競馬が開催される7月〜8月は、気温30度を超える酷暑となることも多く、出走馬にとっても大きなストレスになります。

特にサラブレッドは暑さに弱く、体調を崩すリスクが高まるため、真夏のレースは慎重に管理されるべきなのです。

また、観戦するファンの安全面も無視できません。

炎天下でのG1開催は熱中症のリスクが高く、老若男女を問わず多くの来場者を集めるG1には適しません。

このように、人と馬、双方の健康を守る意味でも夏のG1開催は見送られているのです。

理由③:G1開催地の芝コースもメンテナンス中

G1レースが行われる東京、中山、阪神、京都といった中央4場では、夏の時期に芝コースの休養や改修が行われます。

これは1年を通じて高頻度で使用される芝をリフレッシュさせる重要な期間です。

芝のコンディションが悪いままでは、公平なレースができないばかりか、ケガのリスクも高まります。

G1という最高格のレースを開催する以上、芝の質も一流でなければならず、夏の期間にしっかりと整備されるのは当然の流れといえるでしょう。

理由④:売上・集客面でリスクが高い

競馬主催者にとって、G1は集客と売上の最大イベントでもあります。

しかし真夏の開催は、競馬場への足を運ぶファンが減少しやすく、売上が期待しづらいというデメリットがあります。

また、WINSや場外馬券場でも、暑さを理由に外出を控える人が多くなるため、トータルの馬券収入も落ち込みやすいのです。

どれだけ豪華なメンバーを揃えても、見てもらえなければ意味がないという現実的な判断から、夏のG1開催は見送られているという背景もあります。

唯一のスーパーG2「札幌記念」に注目!

唯一のスーパーG2「札幌記念」に注目!の見出し

夏競馬にG1は存在しませんが、実はG1級の注目度を誇るG2レースが一つだけあります。

それが8月に札幌競馬場で行われる「札幌記念」です。

このレースは「スーパーG2」とも呼ばれ、毎年G1ホースや海外帰りの強豪馬が多数出走し、秋の大舞台への前哨戦としても注目されています。

ここでは札幌記念の見どころと、G1昇格の可能性について解説していきます。

G1級のメンバーが集結

札幌記念は芝2,000mで行われるG2競走ですが、その出走馬の顔ぶれはG1レベルです。

近年ではソダシ、ブラストワンピース、ノームコア、ハープスター、ジャックドールなど、G1馬が多数参戦しており、実質的に「G2という名のG1」とも言える内容になっています。

また、秋の天皇賞やジャパンカップ、海外遠征を見据えた実力馬の調整レースとしても利用されるため、秋の勢力図を占う意味でも注目の一戦です。

G1昇格の可能性は?

札幌記念はレースレーティングの面ではG1昇格条件をすでに満たしています。

ただし、G1化には他にもさまざまな課題があり、現実的には実現が難しいというのが実情です。

例えば、札幌競馬場の収容人数は他のG1開催地と比べて少なく、アクセスの便も万全とは言えません。

また、既に大阪杯と天皇賞秋という同距離G1が存在しているため、競走体系上のバランスも懸念されています。

JRAの方針としても、現状は札幌記念をG1に昇格させる予定はないとされています。

G1がない夏競馬の楽しみ方

G1がない夏競馬の楽しみ方の見出し

G1レースがないからといって、夏競馬がつまらないわけではありません。

むしろ、荒れやすいレース展開や将来性のある若駒の登場など、夏ならではの楽しみ方が数多く存在します。

ここでは、G1がない時期だからこそ味わえる夏競馬の魅力を4つの視点から紹介します。

夏の上がり馬を探す

夏競馬では、春には目立たなかった馬が徐々に頭角を現し、秋にはG1戦線で好走する「夏の上がり馬」が登場します。

たとえば、2018年のフィエールマンは夏にラジオNIKKEI賞で2着に好走し、秋には菊花賞を制覇しました。

このように、夏に活躍を見せた馬が一気にG1まで駆け上がる例も少なくありません。

注目度の低い今こそ、秋に飛躍する原石を見つけるチャンスといえるでしょう。

将来有望な2歳馬を見つける

夏は新馬戦(メイクデビュー)の本格的なシーズンでもあります。

この時期にデビューした2歳馬の中には、翌年のクラシック路線で主役になるような逸材も多くいます。

過去には、ドウデュースやワグネリアンのように夏デビューからダービー制覇まで駆け上がった馬もいます。

新馬戦ではまだ人気が分かれにくく、見る目次第で穴馬を狙える馬券妙味もあります。

未来のスター候補を探すという視点で、夏の2歳戦に注目するのも大きな楽しみです。

サマーシリーズを活用

夏競馬には「サマーシリーズ」というチャンピオン制度があります。

スプリント、マイル、2,000mといったカテゴリーで、対象レースの成績に応じてポイントが与えられ、最終的にシリーズ優勝馬が決定します。

過去にはシリーズ王者となった馬がその後G1で活躍するケースも多数あり、出世レースとしての一面もあります。

シリーズ制覇を目指す各陣営の戦略や、連戦の中での馬の成長を見るのも、夏競馬の醍醐味の一つです。

高配当を狙うには?

G1がない夏競馬では、絶対的な人気馬が少なく、出走馬の力が拮抗しやすいためレースが荒れやすくなります。

特にハンデ戦や小回り競馬場での開催が多く、予想が難しいぶん、高配当も狙いやすいのが特徴です。

3連単で万馬券が頻出するのも夏競馬ならではです。

堅い予想に飽きた人にとって、穴狙いで夢を追うには最適なシーズンと言えるでしょう。

まとめ:G1がない夏も競馬は熱い!

まとめ:G1がない夏も競馬は熱い!の見出し

夏競馬にG1がないのは、実力馬の休養、酷暑によるリスク、競馬場の芝メンテナンス、そして集客面での課題が重なっているからです。

しかし、それは決してマイナスばかりではありません。

札幌記念のようなG2でG1級の対決が見られたり、新馬戦で未来のスターホースに出会えるチャンスも豊富です。

また、荒れやすいレース構成によって高配当も期待できるため、馬券的にも魅力の多いシーズンといえます。

G1だけが競馬の楽しみではありません。

この夏は、あなたなりの“熱い一頭”を探してみてはいかがでしょうか。

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