競馬の馬券購入は、初心者にとって少し複雑に感じられるかもしれません。
私も初めて競馬場に行ったとき、詳しい友人に教えてもらいながら、シンプルな単勝馬券を購入しました。競馬場では初心者向けの説明会や資料が用意されていますが、一人で馬券売り場に行くと、どの馬券を買えばいいのか迷ってしまうでしょう。
馬券の種類も、単勝や複勝といった比較的簡単なものから、三連単のように予想が難しいもの、あるいはワイドのように意味が分かりにくいものまで様々です。
そこで、この記事では中央競馬で購入できる全9種類の馬券について、それぞれの特徴を詳しく解説します。
中央競馬の馬券は9種類ある

2025年現在、中央競馬(JRA)で発売されている馬券は9種類あります。
- 単勝
- 複勝
- 枠連
- 馬連
- 馬単
- ワイド
- 三連複
- 三連単
- WIN5
競馬における各馬券種には、的中させるための特定の条件が存在します。例えば、単勝は1着となる馬を、三連単は1着から3着までの着順を正確に予想する必要があります。これらの条件は、馬券の種類によって大きく異なります。

上の画像を見てもらえたら分かるように、予想の容易な馬券ほど的中率は高まりますが、配当金は比較的低めに設定されています。逆に、予想が困難な馬券ほど、的中時の配当金は高額になる可能性がありますが、的中率は低下します。
競馬初心者が最初から高難易度の馬券を的中させるのは容易ではありません。そのため、比較的予想が容易な単勝や複勝から始めることをおすすめします。
なお、馬券の的中条件を記憶する方法としては、暗記のほかに、馬券名に使用されている漢字の意味から推測することも可能です。
漢字 | 意味 | 馬券の種類 |
---|---|---|
単 | 着順まで予想する券種 | 単勝・馬単・三連単 |
複 | 着順不動で予想する券種 | 複勝・枠連※1・馬連※2・三連複 |
馬 | 2頭の馬を選択して予想する券種 | 馬連・馬単 |
三 | 3頭の馬を選択して予想する券種 | 三連複・三連単 |
※1,2,枠連と馬連は「複」の漢字がありませんが、それぞれの正式名称が「枠連複式」、「馬連複式」なので記載しています。
中央競馬の馬券の種類一覧

中央競馬が提供する9種類の馬券は、的中難易度と配当のバランスが多岐にわたり、競馬ファンの多様なニーズに応えるために存在します。
簡単に的中させられるものもあれば、緻密な戦略を要するものの、的中時には高額配当が期待できるものもあります。
馬券購入者は、それぞれの競馬観や戦略に基づき、独自の予想を展開します。例えば、1着馬のみに焦点を絞る人もいれば、3着以内に入る可能性の高い馬を慎重に見極める人もいます。このように、予想スタイルは人それぞれ異なります。
中央競馬ではこれらの多様なニーズに応えるため、9種類もの馬券を提供しており、購入者は自身のスタイルや好みに合った馬券を選択することができるのです。
ここからは、2025年時点で発売されている9つの馬券の的中条件や特徴について解説していきます。
単勝
競馬で初めて馬券を購入する際、多くの人が最初に選ぶのが単勝ではないでしょうか。
単勝は非常に分かりやすい馬券で、1着に来る馬を選ぶだけで購入できます。他の馬券種と比べて的中率が高く、予想が的中しやすいという特徴があります。また、人気薄の馬が1着になれば、高額な払い戻しも期待できます。
予想する時間が限られている場合でも、単勝なら気軽に購入できるでしょう。的中しやすい単勝は、競馬で勝つ喜びを味わいたい初心者の方に特におすすめです。

複勝
全馬券の中で最も的中率が高い複勝馬券は、選択した馬が3着以内に入れば的中となります。
つまり、1着、2着、3着のいずれの順位でも的中となるため、的中範囲が広いのが特徴です。
しかし、的中しやすい分、多くの人が購入するため、配当金は他の馬券種に比べて低くなる傾向があります。
したがって、複勝は的中させること自体は比較的容易ですが、高額配当を狙うには相応の投資金額が必要となります。

枠連
枠連は、出走する馬の枠番の組み合わせを予想して購入する馬券です。
具体的には、1着と2着に入線する2頭の馬が、指定した枠に入ることを的中条件とします。この際、1着と2着の着順は問われません。
1980年代以前は単勝と複勝、枠連の3種類しか発売されていなかったので、競馬ファンの間で非常に人気のある馬券種でしたが、馬連、三連複、三連単といった新たな馬券が導入されて以降、その売り上げは大幅に減少し、現在では全体の売り上げのわずか3%程度にとどまっています。
一見すると予想が難解に思えるかもしれませんが、複数の馬を選ぶ複合馬券の中では、ワイドと並んで比較的的中率が高いという特徴があります。

馬連
馬連とは、選択した2頭の馬が1着と2着に入線することを予想する馬券です。
着順は問わないため、選んだ2頭が1着2着どちらでゴールしても的中となります。この点は、一つ上の見出しで触れた枠連と似ていますが、枠連が枠番号で予想するのに対し、馬連は馬番号で予想する点が異なります。
枠連に比べ、馬連は組み合わせの数が必然的に増加するため、的中率は枠連にやや劣る傾向があります。しかし、的中時の配当は枠連を上回るため、高配当に期待できます。

馬単
馬単とは、選択した2頭の馬の着順を当てる馬券です。
1~2着に来る馬を2頭予想するという意味では馬連と似ていますが、馬単では着順まで正確に当てる必要がある点が異なります。そのため、馬連よりも的中させる難易度は高くなります。
しかし、その分、的中した時の配当は馬連よりも高くなる傾向があります。
具体的に言うと、馬単は馬連に比べて組み合わせの数が約2倍になるため、的中率は単純計算で馬連の半分程度になります。一方で、平均配当は約2倍になることが多いです。

ワイド
ワイドとは、選択した2頭の馬が3着以内に入れば的中となる馬券です。
あまり聞き慣れない言葉で理解しにくいかもしれませんが、簡単に言えば、2頭の馬を選び、その両方が複勝圏内(3着以内)に入れば的中となります。
的中となる組み合わせは、1着と2着、2着と3着、1着と3着の3パターンがあり、的中する可能性は単勝、複勝に次いで高いです。
馬連や馬単のように上位2着までを対象とするのではなく、3着までが的中範囲となるため、複数の馬を選ぶ馬券の中では的中率は高い部類に入ります。
ただし、的中しやすい分、配当金は比較的低くなる傾向があるため、買い目を増やしすぎるとトリガミになる可能性もあります。
トリガミとは
馬券が的中したにも関わらず、払戻金額が購入金額を下回り、収支がマイナスになること

三連複
三連複とは、選択した3頭の競走馬がすべて3着以内に入れば的中となる馬券です。馬連の3着まで対象範囲を広げた券種と考えると理解しやすいでしょう。
一見すると難易度が高そうに思えますが、3着以内に入る可能性の高い馬を見極めることができれば、意外と的中させやすい馬券でもあります。
ただし、穴馬が上位に入ると高配当が出やすい一方で、人気上位の馬だけで決着した場合は、期待したほどの払い戻しにならないことがあり、ギャンブル性の高い馬券と言えるでしょう。

三連単
中央競馬において、売上高が最も顕著な馬券種は三連単です。
三連単は、選択した3頭の競走馬の着順を完全に一致させる必要があり、的中には高度な予想力が求められます。
馬単の対象範囲を3着まで拡大した馬券なので、完全的中しなければいけないため、わずかな誤差も許されません。
的中させるのは極めて困難ですが、その分、配当金は非常に高額になる傾向があります。
中央競馬の三連単馬券で万馬券が出る確率は約75%と言われています。4レース中3レースで万馬券が出現するため、少額の投資で大きな利益を狙う競馬ファンから特に支持されています。

WIN5
馬券とは少し性質が異なりますが、JRAが提供している購入方法の一つに【WIN5】があります。
WIN5は、指定された5つのレース全てで1着となる馬を予想し、全て的中させることで配当を得られるというものです。
一度でも予想が外れると的中とはなりませんが、的中すれば数百万円、時には億を超える高額配当も期待できる、非常に魅力的な購入方法です。
2011年に発売された券種で、これまで数多くの高配当が飛び出しました。
的中した時はまさに一攫千金を狙えるその性質から、宝くじのような感覚で購入する人が多いです。

馬券の種類と買い方:的中を掴むタイミング

前章では、多種多様な9種類の馬券について詳しく解説しました。
ここからは、いよいよ実際に馬券を購入し、レースを的中させることに挑戦していただきたいところです。しかし、数多くの選択肢がある中で、どの馬券を選べば良いのか、レースを的中させられるのか、迷ってしまう方も少なくないでしょう。
そこで、本章では、レースの特性ごとに、特におすすめの馬券種を具体的にご紹介していきます。
強い馬が1頭だけ存在するレース
レースによっては、明らかに一頭だけ能力が突出している場合が見受けられます。
例えば、2023年の秋華賞では、牝馬三冠達成に挑むリバティアイランドが出走を表明しました。
秋華賞は最後の一冠を懸けたレースなので、春のクラシック組だけではなく、夏に賞金を加算した上がり馬も参戦します。しかし、過去の戦績からリバティアイランドへの評価は圧倒的で、単勝オッズ1.1倍、単勝支持率67.3%という数字がその強さを物語っていました。
レースが始まると、リバティアイランドは早々と抜け出し、マスクトディーヴァの追撃を振り切り優勝、見事に牝馬三冠を達成しました。
このように、明らかに一頭だけ力が抜けているレースでは、単勝での馬券購入が賢明な選択となります。確かに、多くの人が単勝に投票するため、オッズの妙味は薄れますが、競馬で利益を上げるためには的中させることが不可欠であり、単勝は最も確実な選択肢と言えるでしょう。
また、複勝も配当は低いものの、的中率が高いため、安定した収益を求めるならば購入する価値があります。
さらに、このようなレースでは、馬連や三連複の軸馬にしたり、馬単や三連単の1着固定にするなど、様々な馬券種に応用できます。一頭だけ抜けた馬がいるレースは、多岐にわたる馬券の買い方を検討する上で、非常に有効なレースと言えるでしょう。

明らかに抜けた馬が2頭存在するレース
抜きん出た能力を持つ2頭のみが出走するレースでは、馬連またはワイドの購入がおすすめです。
競馬ファンが【2強】と表現するレースとは、出走馬の中で2頭の馬が他の馬よりも明らかに単勝オッズが低いことを指します。
1996年の阪神大賞典でのナリタブライアンとマヤノトップガンの激突、2020年の皐月賞と日本ダービーで火花を散らしたコントレイルとサリオス、記憶に新しいところでは2024年のオークスと秋華賞で雌雄を決したチェルヴィニアとステレンボッシュなども、まさに2強対決と呼ぶにふさわしいレースでした。
2強と評されるレースでは、その2頭が上位人気を独占する傾向が顕著です。
もしも、このような2強対決を見つけたら、通常は単勝よりも的中が難しいとされる馬連でも、的中を狙いやすくなります。
レースによっては、的中難易度の低い馬券よりも、むしろ的中させやすいケースがあるという点を覚えておきましょう。
しかし、【2強対決は両雄並び立たず】という格言があるように、2強によるワンツーフィニッシュは意外と少ないのも事実です。オッズだけでなく、過去の戦績も丁寧に分析しながら予想することが大切です。
2強対決は両雄並び立たずとは
2強対決はワンツーになりにくいという意味

2~3着に入線しそうな馬がいるレース
勝ち切る力はないものの、安定して2着や3着に入りそうな馬がいるレースでは、複勝または三連複がおすすめです。
勝利数は少ないながらも、コンスタントに上位入着を果たす馬は存在します。
例えば、2019年のオークスで2着に入ったカレンブーケドールは、生涯でわずか2勝しか挙げられませんでしたが、重賞レースでは8回も馬券に絡み、総獲得賞金は4億5,000万円に達しました。
複勝は、1着でなくても配当が得られる馬券なので、勝利は難しいものの、上位入着が見込める馬を狙うのに適しています。
また、三連複の軸馬とするのも有効な手段です。三連複も複勝と同様に、3着以内に入れば配当が得られるため、確実に上位入着する馬を軸に据えることで、的中率を高められます。
馬券の種類のまとめ

今回、中央競馬で購入できる馬券の種類について解説しました。
競馬の馬券は、その種類の多さから初心者の方には少々複雑に感じられるかもしれません。しかし、【百聞は一見に如かず】という言葉が示すように、実際に馬券を購入し、レースを観戦する経験を重ねることで、各馬券の特徴を自然と理解できるようになります。
馬券の購入を通じて、それぞれの競馬ファンは独自の予想スタイルを確立していくでしょう。様々な馬券に挑戦し、ご自身の競馬観に最も適した馬券を見つけてください。そして、競馬というエンターテインメントを心ゆくまでお楽しみください。