応援馬券(がんばれ馬券、以下「応援馬券」)をご存じでしょうか。
応援馬券とは、JRA(日本中央競馬会、以下JRA)で発売されている馬券の一種で、ライトユーザーや「推し馬」を応援したい競馬ファンに人気のある馬券です。
本記事では、応援馬券の基本情報や買い方、購入するメリット・デメリットについて詳しく解説します。
応援馬券に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
応援馬券(がんばれ馬券)とは?

競馬にはさまざまな種類の馬券がありますが、その中でも応援馬券は、特に応援したい馬がいる競馬ファンに人気のある馬券です。
シンプルな予想で好きな馬を応援できる馬券で、手軽に楽しめる応援馬券はどのような券種なのでしょうか。
最初に、応援馬券がどのようなものなのか、解説します。
応援馬券(がんばれ馬券とは単勝と複勝がセットになった馬券
応援馬券は、JRAが販売している馬券の一種で、「単勝」と「複勝」をセットで購入する方式の馬券です。
単勝とは、選んだ馬が1着でゴールすることで的中する馬券であり、複勝は選んだ馬が3着以内(出走頭数が7頭以下なら2着以内)に入れば的中となる馬券です。
この2つを同時に購入するのが応援馬券の特徴で、例えば「5番の馬」の応援馬券を1,000円分買うと、自動的に「単勝500円」と「複勝500円」に分かれて購入されます。そのため、購入した馬が1着になれば単勝と複勝の両方が的中し、3着以内に入れば複勝の配当だけでも戻ってくるため、一般的な単勝馬券よりもリスクが低く、初心者にも扱いやすいのが魅力です。
また、応援馬券は競馬ファンの間で「推し馬を応援するための馬券」としても親しまれており、特にデビューしたばかりの若い馬や、引退レースを迎える名馬などに対して購入する人が多い傾向にあります。推しの馬の記念として馬券を購入し、当たり外れに関係なく「思い出の馬券」として保管するファンも少なくありません。

応援馬券(がんばれ馬券)の最低購入金額はいくら?
応援馬券の最低購入金額は200円からとなっています。
これは、単勝と複勝をセットで購入する馬券であるため、それぞれ100円ずつ、合計200円が最低金額となるためです。一般的な単勝や複勝の最低購入金額も100円からなので、応援馬券も同様に低コストで楽しめる点が魅力です。
例えば、1頭の馬の応援馬券を1,000円分購入すると、単勝500円・複勝500円に自動的に振り分けられます。購入金額を増やしたい場合は、200円単位で金額を上げることが可能です。
また、応援馬券は「1頭の馬の単勝+複勝」を同時に購入する仕組みのため、複数の馬を同時に応援したい場合は、それぞれの馬ごとに応援馬券を購入する必要があります。
例えば、2頭の馬を応援馬券で購入する場合、最低でも400円(200円×2頭)必要となります。
応援馬券(がんばれ馬券)はいつから導入された?

応援馬券が導入されたのは2006年です。
そのきっかけとなったのは、前年の2005年に無敗の三冠馬を達成したディープインパクトの菊花賞でした。このレースでは、ディープインパクトの馬券を換金せず、記念として持ち帰る人が続出したのです。
当時、現在のような応援馬券は存在していませんでしたが、特別なレースや名馬の馬券には、換金以外の用途があることが明らかになりました。
これを受け、JRAは記念としての馬券購入をサポートする目的で、2006年に応援馬券(がんばれ馬券)を導入しました。
マークカードを使った応援馬券(がんばれ馬券)の買い方

ここからは、競馬場や場外馬券売り場に設置されているマークシートを使った応援馬券の買い方について解説します。
応援馬券を購入する際に使用するマークシートは、緑色のマークシートです。
2024年時点で競馬場や場外馬券売り場には4種類のマークシートが存在していますが、応援馬券の購入に対応しているのは緑色のマークシートのみとなっています。
緑のマークシートにはさまざまな項目がありますが、以下の項目を正しく記入すれば応援馬券を購入できます。
- 場名(開催される競馬場を指定)
- レース番号(購入したいレースの番号を指定)
- 式別(単+複)(単勝と複勝のセットである「単+複」を選択)
- 1着・1頭目(応援したい馬の馬番を記入)
- 金額(購入したい金額を記入)
- 単位(100円単位で選択)
購入時の注意点
応援馬券は、単勝と複勝をセットで購入するため、記入した金額の2倍の金額が購入される点に注意が必要です。
例えば、応援馬券は最低200円から購入可能ですが、マークシートの「金額」と「単位」に200円と記入すると、実際には400円分の応援馬券が購入されてしまいます。
そのため、単勝と複勝それぞれにかける金額を「金額」と「単位」に記入するようにしましょう。例えば、合計200円(単勝100円+複勝100円)で購入したい場合は、マークシートの「金額」と「単位」には「100円」を記入するのが正しい方法です。
購入ミスを防ぐためにも、記入後に再確認してから窓口や自動発券機で購入しましょう。
応援馬券(がんばれ馬券)は中央競馬場や場外馬券売り場のみ購入可能
応援馬券は、JRAが運営する中央競馬場や場外馬券売り場でのみ購入可能となっています。
中央競馬場では、開催日に馬券売り場の窓口や自動発券機で購入できます。
特に、G1レースや注目のレースの日には多くの競馬ファンが集まるため、早めに馬券を購入するのがおすすめです。また、場外馬券売り場でも応援馬券を取り扱っているため、競馬場に行けない場合はそちらに足を運ぶのも良いでしょう。
即patやネット投票では購入できない
競馬の馬券は、JRAのオンライン投票システムである「即PAT」や「A-PAT」を利用して購入することができますが、応援馬券(がんばれ馬券)はインターネット投票では購入できません。
その理由は、応援馬券が「単勝と複勝をセットで購入する特殊な馬券」であるためです。
即PATやA-PATでは、通常の単勝・複勝は個別に購入できますが、応援馬券のように2種類の馬券を自動的にセットで購入する方式は対応していません。
また、応援馬券には「がんばれ!」の文字が印字されるため、物理的な馬券を発行する窓口でしか購入できない仕様になっています。
そのため、応援馬券を購入する場合は、必ず競馬場や場外馬券売り場(WINS)に行く必要があります。もしネットで単勝と複勝を同じ金額で購入すれば、実質的に応援馬券と同じ組み合わせになりますが、券面には「がんばれ!」の文字が印字されないため、記念馬券としての価値は失われます。
記念馬券として応援馬券を購入したい場合は、必ず競馬場や場外馬券売り場で馬券を買うようにしましょう。
地方競馬のレースも購入できない
応援馬券(がんばれ馬券)はJRAが発売する中央競馬のレースに限定された馬券です。
そのため、地方競馬のレースでは応援馬券を購入することはできません。
地方競馬とは、大井競馬場や船橋競馬場、川崎競馬場などの地方自治体が運営する競馬のことを指し、JRAとは別の組織が運営しています。地方競馬でも単勝や複勝の馬券は販売されていますが、応援馬券のように「単勝と複勝をセットで購入する方式」は存在していません。
ただし、地方競馬の馬券には「騎手名」が印字されています。
この点は中央競馬の馬券でも取り扱っていない地方競馬独自のものとなっているので、興味のある方はぜひ購入を検討してみてください。
応援馬券(がんばれ馬券)を購入する3つのメリット

応援馬券は、馬券で高配当を得たい人以外にも、競馬の魅力を詰まった馬券です。
ここからは、応援馬券を購入する3つのメリットについて詳しく解説します。
予想が簡単
競馬の馬券にはさまざまな種類がありますが、応援馬券は1頭の馬を選択するだけで購入できるため、複雑な予想をする必要がありません。
単勝と複勝のセット購入となるため、馬が1着になれば両方的中し、3着以内に入れば複勝の払い戻しが受けられます。
ほかの券種と比較しても、予想が簡単で的中しやすい点が大きなポイントで、競馬を深く知らなくても気軽に馬券を買えるのが、大きな魅力の一つです。
推し馬を応援できる
競馬ファンにとって、お気に入りの馬を応援するのは大きな楽しみの一つです。
応援馬券は、まさにその「推し馬」を純粋に応援するための馬券として最適です。
レースの結果に関係なく、「この馬を応援したい!」という気持ちだけで購入できるため、競馬場では多くのファンが利用しています。
特に、新馬戦でデビューする馬や、引退を迎える名馬のレースでは、記念として応援馬券を買う人が増えます。
「推しの馬が走るから、馬券を買って応援しよう!」という気持ちで購入することで、競馬の楽しみ方がさらに広がりますし、レースが終わった後も、思い出として馬券を取っておくことができるため、ファンにとっては特別な一枚になるでしょう。
プレミア価格が付くことがある
応援馬券は、特定のレースや人気馬に関するものだと、後にプレミア価格が付くことがあります。
例えば、歴史的な名馬のデビュー戦やラストランの馬券は、競馬ファンの間でコレクターズアイテムとして人気が高まることがあるのです
特に無敗で三冠を達成したディープインパクトや、海外G1制覇を果たした日本馬の馬券は、オークションサイトなどで取引されることもあります。
最近の馬の場合は、2023年のジャパンカップを制したイクイノックスの馬券はオークションサイトやフリマアプリ等で出回っています。
実際に換金せずに記念として持ち帰る人も多く、応援馬券は「馬券」としてだけでなく、競馬の歴史の一部として楽しめる側面もあるのです。
応援馬券(がんばれ馬券)の2つのデメリット

応援馬券にはメリットが多い一方で、デメリットも存在します。
ここからは、応援馬券の2つのデメリットについて解説します。
購入点数が倍になる
通常の単勝や複勝の馬券は、それぞれ1点ずつ購入できますが、応援馬券は単勝と複勝がセットになっているため、自動的に購入点数が2倍になります。例えば、単勝100円・複勝100円の合計200円が最低購入金額となります。
これが1頭なら問題ありませんが、複数の馬の応援馬券を購入する場合、それぞれの馬に対して2点分の資金が必要になるため、意外と予算が膨らんでしまうことがあります。例えば、3頭の馬の応援馬券をそれぞれ500円ずつ買うと、合計3,000円(500円×2×3頭)になり、単勝や複勝だけを買うよりも負担が大きくなります。
また、購入時には応援馬券(単勝・複勝)のそれぞれの金額を正しく入力することを意識しましょう。
なぜなら、総額を入力すると、意図した金額の倍の額を支払ってしまう可能性があるからです。
例えば、5,000円分の応援馬券を購入したい場合、単勝と複勝を合わせた総額として5,000円を入力すると、それぞれに5,000円ずつ割り当てられ、合計で10,000円になってしまうことがあります。
「応援馬券を買いすぎて予算オーバーになった」ということがないように、事前に資金管理を徹底し、正しい購入方法を理解しておくことが大切です。
トリガミになる可能性がある
トリガミとは、的中しても払い戻し金額が購入金額を下回り、結果的に損をすることを指します。応援馬券は単勝と複勝の両方を購入するため、オッズが低い馬に賭けると、たとえ的中しても利益が出ないことがあります。
例えば、2020年の安田記念に出走したアーモンドアイは、この時点でG1レースをすでに7勝しており、単勝オッズ1.3倍、複勝オッズ1.1倍の圧倒的1番人気に支持されていました。しかし、レースではグランアレグリアに敗れ、2着となりました。
このとき、アーモンドアイの応援馬券を200円(単勝100円・複勝100円)で購入した場合、的中したのは複勝のみとなり、払戻は110円(100円×1.1倍)となります。そのため、購入金額200円に対して90円のマイナスとなり、トリガミになってしまいました。
このように、人気馬の応援馬券は、その馬が1着にならなければトリガミになる可能性が高くなります。そのため、収支を意識する場合は、オッズをよく確認しながら購入を検討することが重要です。場合によっては、人気馬の応援馬券の購入を控えるのも一つの選択肢となるでしょう。

応援馬券(がんばれ馬券)のまとめ

応援馬券は、単勝と複勝をセットで購入できる馬券で、競馬初心者でも気軽に楽しめるのが魅力です。
また、推し馬を応援するために購入する人も多く、特にデビュー戦や引退レースでは記念として持ち帰るファンもいます。
一方で、購入点数が倍になることや、人気馬ではトリガミになる可能性があるため、資金管理が重要です。
収支を意識しながらも、純粋に応援する気持ちを大切にできるのが応援馬券の魅力なので、ぜひ、お気に入りの馬を応援する際に活用してみてください!