競馬新聞vsスポーツ新聞 おすすめや違いを初心者向けに解説!

最近、競馬を始めた方は、ネットを介した調教VTRやコメントなどの情報に馴染みがあるかも知れませんが、ネット社会になっても競馬には競馬新聞が必要不可欠です。

いったい何故でしょうか?

それは、レース情報はもちろんのこと、競馬新聞には馬券のヒントが多く隠されているからです。

そこで今回は、競馬新聞について紹介します。さらにスポーツ新聞との違いや競馬新聞のオススメなども合わせて紹介しますので、是非とも参考にしてみてください。

この記事で分かること
  • 競馬新聞とはどういったものか
  • 競馬新聞とスポーツ新聞の違い
  • 各新聞社が発行している競馬新聞の特徴と価格
  • 競馬新聞の入手方法
  • 競馬新聞を利用するメリット
  • 競馬初心者にオススメしたい競馬新聞
目次

競馬新聞とは?

そもそも競馬新聞とは、文字通り、その日に行われる各レースの情報がぎっしりと詰められている情報紙です。

たとえば、こちらの出馬表をご覧ください。

これは、競馬専門紙『競馬エイト』が発行した、2017年12月24日に行われた有馬記念(G1)の出走表です。キタサンブラックが有終の美を飾ったレースですね。

このように競馬新聞には、いろいろな情報が載っているわけですが、競馬初心者の方には、細かすぎて何を書いているのか、さっぱり分からないと思います。

しかし、この内容は競馬を予想する上で絶対に欠かせないヒントが多く掲載されていますので、理解すれば馬券攻略の手掛かりになることは間違いありません。

それでは、1つ1つ各項目を分解して説明していきます。

まずは、出馬表の右上部分です。

これは、レースの詳細が書かれた『お題』のようなものです。

表①は、開催される競馬場名です。有馬記念は、中山競馬場で行われますので『中山』と記載されています。

次に表②は、その日のレースで何番目に行われるかが記されています。この場合、11なので第11レースを意味します。

その下の表③15.25とは、発送時刻が15時25分を表しています。馬券購入の締め切り時間の目安にもなりますね。

続いて、表④は、レース名とグレードを表しています。

そして、表⑤は、出走条件が書かれています。

この場合、3歳以上オープンクラスとされ、〇内は、国際・指定を表していますので、外国産馬や海外所属馬が出走可能なことを意味します。

その下の『定量』とは、全出走馬の斤量が決められていることをいいます。

このレースでは、牡馬が57キロ、牝馬が55キロが定量です。他にも『別定』や『ハンデ』と記載されている場合は、斤量に差があるレースとなるわけです。

次にその下の欄に目を移してください。

こちらは、このレースが、どういったコースと距離で行われるか、また過去の記録や賞金が記載されている欄です。

表①は、芝コースの2,500メートル、右内回りAコースを使用することが図で分かりやすく書かれています。

次に②〜④は、これまでの有馬記念レコード記録に対しての記載です。

見方としては、②が2分29秒5のレコードタイム、③は優勝馬のゼンノロブロイ、④が斤量57キロで騎乗したオリビエ・ペリエ騎手と開催日2004年12月26日という意味で⑤は、今回のレースを『競馬エイト』が独自に推定したタイムが記されています。

そして、表⑥は、このレースの賞金ですね。上から1着、2着と5着までの賞金を意味します。

ここまでが、このレースがどういった条件で行われるかを説明している部分となります。

続いては、各出走馬の欄の説明に移ります。

ここでは、キタサンブラックの馬柱を例にあげました。ちなみに各競走馬の詳細を表す縦1本の欄を馬柱といいます。

それでは、表の数字を基に順に説明していきます。

まず、表①は、枠と馬番を示しています。

このレースでキタサンブラックは、1枠2番に入りましたので、枠は白、四角内の数字が馬番となります。

ちなみに枠は、以下の図のように色が決められています。

次に表②は父馬名です。なお、馬名下の『中』とは、現役時代の距離適性を示しており、この場合の『中』とは中距離を表します。

表③の()内の競走馬名は主な兄弟姉妹馬のことを指します。

続いて表④は、母馬名で四角内が『短』となっています。これは、現役時代に短距離適性だったことを表しています。

表⑤は、母馬の両親馬が記載されています。

右のサクラバクシンオーが父、オトメゴコロが母という意味です。血統的によくいわれる母の父ですが、キタサンブラックの場合は、サクラバクシンオーとなりますね。

その下の表⑥は、このレースでの斤量57キロを示し、武豊騎手が騎乗することを表しています。

次に表⑦は、今回騎乗する武豊騎手がキタサンブラックに騎乗した時の成績です。この場合、左から1着6回、2着2回、3着2回、4着以下1回と読みます。

そして、表⑧は、牡・牝・センの性別と馬齢で、その横の〇は、芝コースでの”重馬場”実績が書かれています。この場合、〇は道悪を苦にしていないことを意味し、逆に◎なら得意、△や✕の場合は不得意にしていることを表しています。

続いて、その下の部分です。

こちらも表の丸数字を基に説明していきます。

まず、表①は、『競馬エイト』紙の予想欄になります。

こちらの印は、他の予想紙と同じく◎が本命、〇が対抗、▲が3番手、△が4番手評価を意味します。

続いて表②は、キタサンブラックを管理する厩舎を表しています。

この場合、『栗』は栗東のことで『清水久』は調教師名を表しています。ちなみに『美』は美浦のことを指します。

表③は、競走馬の毛色・本賞金となり、表④では、⑨が重賞競走を何回勝利しているか、その横の数字は、これまでの獲得賞金を表しています。

その下の表⑤は馬主名、表⑥は生産牧場名です。

表⑦は、このクラスで走ったこれまでの実績が記されており、左から1着・2着となります。

続いて表⑧は、今回のレース距離の前後で、これまでもっとも良かった成績やタイムが記載されています。ここでは上段が芝2,400メートル、中段が芝2,500メートル、下段が芝2,600メートルとなります。

上段の『東2239③57』とは、東京・2分23秒9・3着・57キロと読みます。

中段も同じで下段のみが少し違います。

これは、キタサンブラックが過去に芝2,600メートルのレース経験がないため、それにもっとも近い芝2,200メートルの実績が代わりに記載されています。

よって、この場合『二二芝・2127・⑨・58』は芝2,200メートル・9着・58キロと読みます。

そして、表⑨は右から黒枠内の矢印は脚質を表しており、この場合、矢印が1番上にありますので、『逃げ』を意味します。

矢印が下に記載されることで『先行』『差し』『追込』となります。次にその左の当該と書かれた黒太字は、このレースの距離実績を表しています。

この場合、上から『0110』ですので、キタサンブラックは過去に芝2,500メートルで1着0回、2着1回、3着1回、4着以下は0回だったことになります。

さらに左の『短』は1,600メートル以下の実績で『0000』ですので、これまで1,600メートル以下の距離は走ったことがありません。その左の『千六』も同じですね。

さらに左の『千八』では『2000』ですので、2回走って2回とも1着だったことが分かります。

そして、1番左の『二千』は芝2,000メートル以上の実績を意味します。

続いて、各レースの詳細欄について説明します。

これは、過去のレース詳細が記載された欄です。

『競馬エイト』では、各馬柱の下から前走・前々走・3走前の順番になっていますが、これは各紙によって上から前走・前々走と記載されている場合もありますので、ご注意ください。

それでは、表の丸数字を基に説明していきます。

表①の部分は『3京④ 4.30G1』は、第3回、京都、開催4日目、4月30日、G1と読みます。

続いて表➁は、レース名、〇数字は着順、着差となります。

この場合、キタサンブラックは前走、天皇賞・春(G1)で2着に1馬身と1/4差を付けて1着になったことが分かります。

表③は、距離・コース・タイムです。京都の3,200メートル・外回りCコース・3分12秒5で走破したという意味です。

表④は、左から斤量・騎手名・1着との着差タイムです。

ちなみにキタサンブラックは、このレースが1着でしたので表内の『0.2』は2着との差になります。

続いて、表⑤は、出走頭数・枠番・人気・馬体重を表しています。

表⑥の『221』は、レースでの通過順位のことで、レース序盤を2番手で進み、レース中盤でも2番手、レース終盤は1番手に位置していたことになります。

その右横の『中先押切』は、コースの真ん中から先に抜け出して押し切る形だったことを意味します。これは、レースシーンを文字で表したイメージですね。

そして、表の⑦『60.0』は、最初の1,000メートル通過タイムを表し、『H』はレースペースを表しています。この場合、ハイペースだったことが分かります。

他には、『M』は平均ペース、『S』はスローペースといった表現もあり、右横の『35.3』は上がり3ハロンのタイムです。

最下段の表⑧は、このレースで1着だった馬を記載する欄ですが、キタサンブラックは、このレースを勝っていますので、その場合は2着馬が記載されます。

なお、この欄については、出走表の中でも1番肝になる部分といえますので、少し複雑ですが、理解していただければと思います。

続いて、馬柱の1番下の欄になります。

表①は、その時のローテーションを表し、前走から何週目で今回出走となったのかを示しています。この場合、前走がジャパンカップ(G1)でしたので、中3週となっています。

その下の表➁は、これまで中3週で走った実績となります。

左から1着3回、2着1回、3着2回とキタサンブラックは、これまで中3週で出走した場合、100%馬券圏内だということです。

続いて、表③は、右から全成績・中山芝での成績・東京芝での実績・右回りでの実績・左回りでの実績を表しています。数字は、もうお分かりかと思いますが、上から1着、2着、3着、4着以下ですね。

そして、最後の表④は、右から芝コースでの全成績、ダートコースでの全成績、連対時の脚質成績、重馬場・不良馬場での実績が示されています。

この欄から分かることは、キタサンブラックは過去にダートコースが未経験であり、逃げ・先行した場合の方が13連対のうち11回、さらに馬場が悪くなった場合でも1回勝利していることが分かります。

以上が各競走馬の馬柱についての説明となります。

始めは、理解するのに時間がかかると思いますが、慣れてくればサッと見るだけで何となく頭の中で描けるようになりますので、まずは馬柱をみることに慣れてみてください。

競馬専門紙とスポーツ紙との違いについて

続いては、競馬専門紙とスポーツ紙との違いについて説明します。

まず、競馬新聞とスポーツ新聞の1番大きな違いは、専門紙なのか、そうではないかの違いです。

競馬専門紙は、全ページにわたってレース内容から本格的な予想まで詳しく書かれています。一方のスポーツ紙は、一般の時事ニュースや芸能関係・プロ野球関連などの内容も書かれています。

そのため、競馬の情報量としては、メインレース前後のみの掲載だったり、メインレースのみの掲載しかなかったりする場合もあり、情報量としては少ないです。

その代わり値段はスポーツ紙の方が断然安く、おおよそ160円くらいに対して、競馬新聞は500円ほどになります。

よって、G1レースだけや毎週末の重賞のみを予想して、購入する方ならスポーツ紙で十分だと思います。

逆に重賞以外の未勝利戦や条件戦など本格的に競馬を予想する方であれば、競馬新聞を選んだ方が良いでしょう。

有名な専門紙とスポーツ紙について

続いては、競馬新聞専門紙とスポーツ紙、それぞれ6紙を紙面価格と特徴・ウェブサービスについてまとめました。(紙面価格は2024年5月時点のものとなっています。)

競馬新聞 専門紙

競馬専門紙名紙面価格(税込)紙面の主な特徴webサービス
競馬エイト550円本命重視でカラー紙面で見やすいのも特徴。あり
競馬ブック550円多点数勝負が目立つが歴史が古い専門紙。あり
日刊競馬500円「攻めの予想」から穴馬予想に注力。あり
勝馬500円3連単予想に強いことで知られている。あり
優馬550円可もなく不可もない基本的な専門紙。あり
馬三郎500円◎印の複勝率が高く手堅い予想で人気。あり

スポーツ紙

スポーツ紙名紙面価格(税込)紙面の主な特徴webサービス
サンスポ160円的中率と回収率のバランスがよい。あり
スポーツ報知160円本命よりも穴予想が多い印象。あり
デイリー160円独自の予想理論で的中率が高い。あり
東スポ(大スポ)180円競馬欄のみ別紙面になっており、手に取りやすい。あり
スポニチ160円予想が好調な時はよく当たる。あり
日刊スポーツ160円基本的な予想を展開している。あり

表のとおり、専門紙各社それぞれの個性があります。どれを選べばよいか迷うかも知れませんが、まずはご自身の予想に対して、1番相性がいいものを見つけてください。

競馬新聞の入手方法について

それでは、これらの競馬新聞はどこで手に入れられるのでしょうか。当然、競馬場内には販売されていますが、それ以外にも駅の売店やコンビニにも上記の専門紙やスポーツ紙は置かれています。

また、昨今では、ネットプリントといった便利なものもあります。

これは、全国のコンビニやスーパーなどで専門紙が印刷できるものです。新聞と金額は同じですが、違いは、売り切れがないことです。

仮に専門紙が売り切れていた場合は、プリントサービスを利用してみてください。

競馬新聞を利用するメリットは?

ネット社会において競馬の情報収集は主にスマホを利用する方が多いと思われます。

それでもペーパーレス時代といわれる中で競馬新聞が売れ続けるのは、何かメリットがあるからではないでしょうか。

株式会社ビジネス・インフォメーション・テクノロジー社が2022年5月に競馬ファン約200名に対し、競馬新聞活用の実態調査を行った結果では、約70%以上の方が「主に紙の新聞」を利用しているとの回答がありました。

その理由は「直接書き込むことができる」が約72%で「馬柱やコラムなどの情報が大きくて見やすい」が約64%の結果となり、他には「電子操作より紙が楽・慣れている」「みんなで見やすい」などの声が挙がっています。

予想をする上で情報の直接書き込みができて、見やすい部分がメリットだといえそうですね。

競馬初心者の方にオススメしたい競馬新聞とは?

最後に先ほど、紹介しました専門紙、スポーツ紙の中から特にオススメしたい競馬新聞を紹介します。

まずは、競馬専門紙として長い歴史を誇る『競馬ブック』です。

その理由は、発行部数が多いことや回収率のバランス、ネットサービスでの拡張性です。専門紙だけに上級者向きな部分もありますが、あえて競馬初心者の方には、手にとってもらいたい競馬新聞となっています。

もう1つ専門紙でオススメなのが、冒頭で題材に挙げた『競馬エイト』です。

競馬専門紙の中では数少ないカラーの競馬新聞のため、抜群の見やすさでストレスを感じないところが特徴です。

また、エイト所属のトラックマンが多数テレビ出演していることもあり、知名度もかなり高いです。

なお、予想の的中率は低いですが、回収率を重きに置いている部分がエイトの魅力でもあります。

スポーツ紙では東スポ(大スポ)をオススメします。

これは、前述の通り、紙面の中に競馬欄のみ紙面が別にされているため、そこだけ抜き取ると競馬専門紙のようになり、初心者の方でも非常に手に取りやすくなっています。

また、誰もが知っている有名人、たとえばお笑い芸人・爆笑問題の田中さんなどの予想が掲載されていますので、まず人の意見や予想を参考にしたいという方にはもってこいのスポーツ紙だといえます。

まとめ

今回は、長文となりましたが、競馬専門紙・スポーツ紙について紹介しました。

何度も言いますが、今のネット社会において、競馬新聞は逆行しているように思われがちですが、決してそうではないことを理解していただけたと思います。

よって、競馬新聞は、今の時代でも競馬情報に欠かせない便利ツールですので、まずは、ご自身に合った競馬新聞を探してみてください。

競馬新聞を活用することで競馬予想の視野は、確実に広がります。

これまで競馬新聞をあまり手にしたことがない方は、まず手に取るところから始めてみませんか。

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