馬券の買い方についてお伝えするシリーズ。今回は、【マルチ】買いについて詳しく解説していきます。
マルチは、主に高配当を狙う馬単や3連単馬券で真価を発揮する買い方です。
しかし、購入点数が大きく膨れ上がるため、買い方には十分注意が必要となります。ただ、マルチ買いを理解することで大きな配当を手にできるかもしれません。
今回は、マルチ買いの基本的な情報や買い方の例、おすすめの買い方についてまとめました。
マルチに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
競馬のマルチとは

マルチ買いとは、馬単や3連単馬券の流し買いにおいて、軸馬と相手馬の順番を入れ替えた場合の組み合わせも購入する投票方法のことです。
これにより【軸馬】と【相手馬】全ての着順パターンをカバーすることができるのが最大の特徴です。
マルチ買いのメリットとしては、順位を完全に予想する必要がないため、的中率や回収率が期待でき、さらには、圧倒的人気馬を軸馬にすることで幅広く狙えることができます。
ただし、買い目の点数が、通常の流し買いと比べ、馬単流しでは2倍、3連単軸1頭ながしでは3倍、3連単軸2頭ながしでは6倍となります。
よって、マルチ買いは購入点数が増えるため、コストが高くなることが1番のデメリットといえるでしょう。
さらに小配当になった場合、トリガミになる可能性も考慮することが大事となってきます。
マルチの買い方の例

次にマルチの買い方の例を紹介します。
先ほどもお伝えしたように通常の3連単は【1着 → 2着 → 3着】を順番通りに予想しますが、マルチ買いでは、軸馬がどの順番で来ても的中するよう全パターンを網羅します。
ここで通常とマルチ買いを比較しました。
まず、通常の3連単馬券で軸馬1頭、相手馬2頭を選んだ場合、たとえば、軸馬を⑤番、相手馬は、②番と⑧番にしたとします。
そうすると、買い目は下記の2通りとなります。
5→2→8
5→8→2
これに対して、マルチ買いでは、以下の通りすべての組み合わせを購入します。たとえば、軸馬の⑤番をマルチの対象にした場合は下記の6つの組み合わせをまとめて購入します。
5→2→8
5→8→2
2→5→8
2→8→5
8→5→2
8→2→ 5
なお、マルチ買いの計算方法としましては、以下の通りです。
たとえば、1着に軸馬1頭、2着3着の相手馬を3頭選んだ場合の計算は下記の通りです。
(相手となる馬の数)×(相手となる馬の数-1)×1
しかし、、マルチ買いの場合は、この6通りがすべてマルチ適用になるため、実質的には以下の数式となります。
6通り×3=18通り
もちろん、軸馬が2頭の場合や相手馬の数が増えると点数がさらに増えますので、予算管理がとても重要となってきます。
マルチ買いが適しているレースの例
続いて、マルチ買いが適しているレースの例を1つ取り上げて紹介したいと思います。
これは、2024年に行われた菊花賞の最終オッズ表です。
このレースでは、ダービー馬ダノンデサイルが1番人気に支持されましたが、距離の不安やダービーからの直行で不安視されていました。
そこで白羽の矢が立ったのは、2番人気のアーバンシックです。
ただし、アーバンシックも3連単の1着固定にできるかといえば、少し不安な部分もありました。その時に真価を発揮するのがマルチ買いです。
たとえ、アーバンシックが1着ではなかったとしても馬券圏内には必ず入るだろうと予想した時にアーバンシックをマルチに指定することで大きく網羅できます。
なお、結果的には、アーバンシックが1着となり、2着は、4番人気のヘデントール、3着に6番人気のアドマイヤテラとなりましたが、仮にアーバンシックが2着や3着だったとしても相手馬さえ間違っていなければ的中となります。
よって、マルチ買いは【この馬は1着といえば不安だけど、馬券圏内には入るだろう】と予想した時に有効となってくるのです。
マルチ買いのおすすめポイント

最後にマルチ買いを活用する際のおすすめポイントを紹介します。
1.軸馬選びが重要
先ほどもお伝えしましたが、マルチ買いは軸馬が馬券圏内に入ることが大前提です。
そのため、過去成績や距離・コース適性などを参考にし、上がり3ハロンのタイムが優秀な馬を重視することをおすすめします。
また、上位人気馬だけでなく、中穴馬を軸に選んで高配当を狙うのもマルチ買いでは有効となります。
2.相手馬は幅広く選ぶこと
マルチ買いでは、相手馬が当たり外れを大きく左右しますので、上位人気馬2〜3頭を含めるなど、堅い組み合わせも押さえておくと良いでしょう。
そして、穴馬を最低1頭含むことで高配当狙いも可能となります。
3.購入点数をコントロールすること
マルチ買いは、どうしても購入点数が増えすぎるといったデメリットがあるため注意が必要です。
それを回避するためには、相手馬を厳選することで多くても5頭までに絞ることをおすすめします。
また、先ほど紹介した購入点数も事前に計算しておくことで予算に見合った買い方ができると思います。
4.レース選びも大事
特にマルチ買いは、混戦レースや荒れる可能性が高いレースに向いています。
そのため、情報量が豊富で比較的予想しやすいG1レースや重賞レースがおすすめです。
競馬のマルチのまとめ

今回は、マルチ買いについて紹介しました。
とにかく、マルチ買いは、軸馬選びと資金管理が重要な鍵となってきます。
しかし、データ分析などをしっかりと行い、さらには、バランスの取れた軸馬選びを意識することで回収率や的中率のアップにつながるかと思いますので、是非とも取り入れてみてください。