競馬ファンの皆さん、「返し馬」ってチェックしていますか?
パドックの様子はよく見るけれど、本馬場入場後の返し馬はスルーしてしまうという方も少なくないかもしれません。
しかし、実はこの返し馬、馬の当日のコンディションやテンションを読み取るための最後のヒントともいえる重要な要素です。
なぜなら、レース前のちょっとした時間に行われる返し馬から、馬のリズムややる気、さらには好走の兆しまで見えてくることがあるからです。。
この記事では、返し馬の基本から、見方、注目すべきサイン、そして活用方法までを初心者向けにわかりやすく解説します。
返し馬の意味とは?

返し馬とは、本馬場に入場した競走馬が、スタート地点へ向かう途中や直前に行うウォーミングアップのことです。
軽いキャンター(速歩や駆け足)で走る姿が特徴で、筋肉をほぐし、スタート前にリズムを整えるために行われます。
馬がスタート地点からスタンド方向に向かって走り、再び戻ってくるような動作をすることから返し馬と呼ばれています。
返し馬が見られるタイミングは、本馬場入場の直後です。
パドックでの周回を終えた馬が本馬場に入場し、騎手が騎乗した後すぐに行われます。
場内モニターや中継、YouTubeなどでも返し馬の様子を確認できるため、リアルタイムで馬の状態を把握することが可能です。
返し馬の見方|注目すべき3つのポイント

返し馬は、馬の状態や気分、当日のやる気を最後にチェックする貴重な場面です。
ただ走っているだけのように見えて、実は重要な情報が詰まっています。
ここでは、返し馬を観察する際に特に注目したい3つのポイントを紹介します。
スムーズな動きができているか?
最初は馬の動きに注目しましょう。
特に、スムーズに脚を運んでいるか、首の動きに柔らかさがあるかが大きなポイントです。
リズムよく軽快にキャンターしている馬は、筋肉が柔らかく、リラックスしている状態といえます。
逆に、ぎこちない動きや足元が硬く見える場合は、馬が体をうまく使えていない可能性があります。
また、後肢の踏み込みの深さやバネのある動きも見逃せません。
いつもの走りができているかどうか、走りに気持ち良さが出ているかを意識して見てみましょう。
テンションが高すぎないか?
馬のテンションは返し馬で見極めやすい重要なポイントです。
例えば、過度に興奮して前に突っ走ろうとする、口を割って引っ張りすぎる、耳を伏せて不機嫌な様子を見せる、といった行動が見られたら気を付けましょう。
これは入れ込みと呼ばれ、集中力を欠いてレースで本来の力を出せない原因になります。
一方で、適度な気合乗りがある馬は好調といえるので、テンションとリラックスのバランスを見極めましょう。
返し馬のスピードと距離を見る
返し馬の距離やスピードもチェックポイントです。
本気で走るようなスピードで返し馬をする馬もいれば、軽く流す程度の馬もいます。
速めに返す馬は、気合をつけるためやテンションを上げる狙いがあるケースが多く、状態が良い可能性があります。
逆に、ゆっくり返す場合は、落ち着かせたいタイプの馬や疲労を溜めたくないケースもあります。
馬の個性や前走内容と照らし合わせて判断すると、より的確な見極めができるようになります。
返し馬が重要視される理由とは?

返し馬は、パドックや調教タイムと同じくらい、当日のコンディションを読み取るうえで重要な材料です。
特に以下のようなタイプの馬では、返し馬の様子から得られる情報の価値が高くなります。
まず、叩き2戦目の馬です。
初戦よりもパフォーマンスが上がる可能性があるため、返し馬での気合乗りや動きの軽さに注目です。
また、気性にムラがあり、テンション次第で走るかどうかが変わるタイプも要観察したいです。
芝とダートの条件替わりで馬の適性が読みにくい場合は、返し馬での走りに戸惑いがないかをチェックすることでヒントが得られます。
さらに、調教では好時計を出していても、レース間隔が空いている馬の場合、当日の気配やテンションがパフォーマンスに直結します。
このように、返し馬は調教とパドックだけではわからない部分をカバーしてくれる、非常に有効な情報源なのです。
人気薄でも返し馬の雰囲気が良ければ、大穴を狙うヒントになるかもしれません。
まとめ|返し馬をチェックして馬券力をアップ!

返し馬は、レース直前にしか見られない生きた情報です。
馬のやる気やテンション、リズムの良さなどを感じ取ることができれば、馬券の精度は確実に上がります。
パドックと併せて返し馬にも注目することで、人気馬の信頼度の確認や穴馬の激走サインをキャッチすることが可能です。
次回からはぜひ、返し馬もチェックに加えて、あなたの馬券に活かしてみてください!