競馬といえば毎週土曜と日曜に開催されるイメージが強いですよね。
しかし、実は中央競馬(JRA)は祝日や一部の平日にも開催されることがあります。
普段は「週末にしか競馬をやっていない」と思っている方でも、カレンダーをよく見ると月曜日や平日にも開催が設定されていて驚いた経験があるのではないでしょうか。
この祝日開催や特例的な平日開催には法律や規則に基づいた根拠があり、さらに歴史的な背景も関わっています。
本記事では、JRAが祝日に競馬を開催できる条件、2025年の祝日開催スケジュール、さらに金杯やホープフルステークスといった「平日開催の特例」が認められている理由までを徹底解説します。
競馬初心者の方でも理解できるようにわかりやすくまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。
JRAが競馬を開催できる基本条件
まず最初に、中央競馬が開催される日程の基本的なルールについて押さえておきましょう。
競馬法の規定
JRAの競馬開催は「競馬法」という法律で規定されています。
この中で、中央競馬は 土曜日・日曜日・国民の祝日 に限って開催できるとされています。
つまり、原則として平日であれば競馬は行われません。
ただし、これはあくまで「原則」にすぎません。
後ほど紹介するように、法律の下で特例的に認められている日が存在し、その日については平日でも開催が可能となっています。
開催日程はJRAが発表
毎年、JRAは「年間開催日程(開催日割)」を公表します。
ここでどの競馬場がいつ開催されるのかが決定され、祝日や特例的な平日開催も反映されます。
そのため、実際にどの祝日に開催があるかを確認するには、この公式発表を見るのが確実です。
2025年の祝日開催スケジュール
2025年は以下の4回、祝日を含む三連休に中央競馬が行われます。
それぞれ注目の重賞レースが組まれており、ファンにとって見逃せない日程です。
(1) 1月11日(土曜)~13日(祝日・月曜)【成人の日】
この三連休は年明け最初のビッグイベントで、中山では「フェアリーステークス(G3)」が行われます。
3歳牝馬クラシック路線を占う重要な一戦で、年明けから競馬界を盛り上げます。
中京ではダート路線や条件戦が充実し、東西で競馬ファンを楽しませてくれる三日間です。
(2) 9月13日(土曜)~15日(祝日・月曜)【敬老の日】
秋競馬の開幕を告げる時期で、クラシック最終戦・菊花賞や秋華賞に向けた重要なトライアルが行われます。
中山では「セントライト記念(G2)」、阪神では「ローズステークス(G2)」が実施されるため、3歳馬の勢力図を見極める大事な週末となります。
(3) 10月11日(土曜)~13日(祝日・月曜)【スポーツの日】
東京では「アイルランドトロフィー(G2)」、京都では「スワンステークス(G2)」と、どちらも秋のG1戦線に直結する重要なレースが行われます。
トップホースが続々と始動する時期で、この三連休は競馬ファンにとって大注目の開催です。
(4) 11月22日(土曜)~24日(休日・月曜)【勤労感謝の日振替休日】
マイルチャンピオンシップの週における三連休で、シーズン終盤を彩る多彩な番組が揃います。
2歳重賞から世代最強マイラーを決める一戦、福島競馬でもG3の福島記念が開催され、バラエティ豊かなレースが開催されます。
平日でも開催される特別な日
ここで「祝日以外にも競馬をやっている日があるのでは?」と疑問に思った方もいるかもしれません。
その代表例が 金杯(1月5日) と ホープフルステークス(12月28日) です。
金杯(1月5日)
中央競馬の新年最初の開催日として、基本的に1月5日に行われます。
たとえ平日であっても「施行規程」による特例で開催が認められており、JRAにとって一年の幕開けを飾る重要な日です。
東西で行われる「中山金杯」「京都金杯」はファンにとって新年の運試しとしても親しまれており、毎年大きな注目を集めています。

ホープフルステークス(12月28日)
年末最後の開催日として、毎年12月28日に行われます。
こちらも施行規程に基づく特例により平日でも開催可能で、中央競馬のシーズンを締めくくる日とされています。
2017年にG1へ昇格したホープフルステークスは、2歳馬の頂点を決める一戦。
有馬記念の翌週に組まれることで、ファン感謝デーのような雰囲気もあり、多くの人が年末の風物詩として楽しみにしています。
祝日開催・特例開催の魅力
祝日や特例日に行われる競馬は、通常の週末開催とは一味違う雰囲気や楽しみ方があります。
ここからは観客動員やレースの質、恒例行事としての特別感など、具体的な魅力を3つの観点から紹介していきます。
三連休にあわせた開催で観客動員が多く、競馬場がにぎわう
祝日開催の最大の魅力のひとつが、三連休に合わせた日程に設定されることです。
普段の土日開催以上に多くの観客が集まり、競馬場全体がにぎやかな雰囲気に包まれます。
平日に比べて来場しやすいため、遠方から足を運ぶファンも増え、場内は普段以上の熱気で盛り上がります。
レースだけでなく飲食やイベントスペースも賑わい、競馬を「観戦する」だけでなく「楽しむ」場所としての側面が強調されるのが祝日開催ならではの特徴です。
クラシックやG1につながる重賞が組まれ、注目度が高い
祝日や特例日に設定される番組は、その後のクラシックやG1に直結する重要なレースが多くなります。
例えば1月のフェアリーステークスは桜花賞路線を占う一戦ですし、9月のセントライト記念やローズステークスは菊花賞や秋華賞へのステップレースです。
さらに10月の毎日王冠や京都大賞典は天皇賞(秋)やジャパンカップに直結するなど、ファンにとって見逃せないラインナップとなっています。
祝日だからこそ多くの人に注目される場で、トップホースが始動するのも大きな魅力です。
新年の金杯や年末のホープフルSなど、恒例行事的な意味合いが強い
金杯やホープフルステークスのように、毎年恒例のイベントとして定着している平日開催も特別な魅力を持ちます。
新年最初の開催日である金杯は「今年の運試し」として多くのファンに親しまれており、東西の金杯を当てることを目標にする人も少なくありません。
一方で年末のホープフルステークスは、2歳馬の頂点を決める重要なG1であり、その年の中央競馬を締めくくる行事として定着しています。
これらは単なる競走ではなく「競馬ファンにとっての節目」としての役割を果たしている点が大きな特徴です。
競馬の祝日開催のまとめ
中央競馬は「競馬法」によって土曜・日曜・祝日に開催されることが基本ですが、特例として平日であっても開催が認められる日があります。
その代表例が新年を飾る1月5日の金杯と、年末を締めくくる12月28日のホープフルステークスです。
どちらも長年の慣習と規則に基づき行われており、競馬ファンにとって節目となる特別な行事といえるでしょう。
2025年は成人の日・敬老の日・スポーツの日・勤労感謝の日振替休日の4回に祝日開催が設定されており、それぞれで注目の重賞レースが予定されています。
クラシックや秋のG1戦線につながる大事なステップレースも多く、シーズンの流れを左右する重要な日程です。
また、祝日や特例日の開催は通常の週末とは異なるにぎわいや華やかさがあります。
観客動員が増えることで場内の熱気も高まり、イベントやファンサービスが充実し、初心者や家族連れでも気軽に楽しめる雰囲気が整うのも大きな魅力です。
普段の週末以上に「お祭り感」を味わえるのは、この特別な日の醍醐味といえるでしょう。
これから競馬をもっと楽しみたい方は、ぜひカレンダーに祝日開催や特例開催をチェックしてみてください。
新年の金杯で運試しをしたり、秋の三連休に注目のトライアルを観戦したり、年末のホープフルステークスで一年を締めくくるのもおすすめです。
特別な日に競馬を体験すれば、きっと普段とは違う感動を味わえるはずです。