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競馬におけるゲートとは?仕組みから試験、有利不利まで徹底解説

競馬におけるゲートとは?仕組みから試験、有利不利まで徹底解説のアイキャッチ

競馬のスタートで必ず目にする「ゲート」。

正式には発馬機と呼ばれ、出走馬が同じ条件で走り出せるように作られた装置です。

一斉に扉が開く瞬間は、レースの緊張感を最高潮に高める場面でもあります。

しかし、競馬ファンでも「ゲートの仕組み」や「ゲート試験の内容」まで知っている人は意外と少ないものです。

馬をゲートに入れる人の役割や、ゲート音の意味、さらには枠順による有利不利など、知れば知るほど奥深いのがスタートゲートの世界です。

この記事では、競馬のゲートに関する基礎知識から実際の仕組み、試験や予想に役立つ情報まで詳しく解説します。

予想の精度を高めたい方や、観戦をもっと楽しみたい方に役立つ内容をまとめました。

目次

競馬のゲートとは?仕組みと役割

競馬のゲートは「発馬機」という正式名称を持ち、全ての馬が公平にスタートできるように設置されています。

もしゲートがなければ、一部の馬だけが前に出てしまったり、スタート位置で不正が起きたりする可能性があります。

そのため、ゲートは競走の公平性と安全性を確保する上で欠かせない装置です。

さらに、ゲートは馬の暴走を防ぐための役割も果たしています。

競走馬は神経質な動物で、スタート前は興奮状態にあります。

ゲートに収めることで余計な動きを制御し、スターターの合図と同時に一斉に走り出すことが可能になるのです。

ゲートの仕組みを詳しく解説

発馬機は、左右の扉が同時に開く仕組みを採用しています。

開閉には油圧装置やバネが使われ、数秒の誤差も生まれないように設計されています。

ゲートにはセンサーが搭載されており、全ての枠がしっかり閉まっていることを確認したうえでスターターがボタンを押します。

すると油圧によって扉が瞬時に開き、全馬が同時にスタートを切ることができるのです。

また、ゲートはレースごとに移動させる必要があります。

距離やコースのスタート地点に合わせ、専用のトラクターで牽引して配置されます。

競馬中継でよく見かける「ゲートを引っ張るトラクター」は、レースの円滑な進行を支える重要な存在です。

ゲートインの流れと人の役割

「ゲートイン」とは、出走馬を一頭ずつ発馬機に収める作業のことです。

これには専門の係員が関わっており、馬を落ち着かせながら枠に導き入れます。

ゲートに入れる人は、熟練の技術を持つ厩務員や競馬場スタッフです。

競走馬の中にはゲートを嫌がる馬も多く、暴れて後ずさりしたり、枠内で立ち上がったりすることもあります。

そうした場合はスタッフが声をかけたり、馬の尻を軽く押したりしてスムーズに入れる工夫をしています。

馬がゲートに入る枠入りの順番は、原則として①先入れ馬 ②奇数番 ③偶数番 ④大外枠という流れで定められています。

奇数番と偶数番の中ではさらに細かい順番は設けられていません。

ただし、気性が荒い馬は例外的に最後に入れるなど、状況に応じた配慮が行われています。

こうした細かな作業によって、全ての馬が整然とゲートインし、スタートの瞬間を迎えるのです。

競馬のゲート音とその意味

競馬中継で耳にする「パシャン」という音。

これはゲートが一斉に開く際の扉の音です。

この音を合図に馬たちは飛び出し、観客もレースの始まりを実感します。

一部のファンやゲーム制作では、この「ゲート音」が効果音として利用されています。

フリー素材として配布されているものもあり、臨場感を再現するために活用されるのです。

馬にとってもこの音は重要で、スタートダッシュに影響を与えることがあります。

そのため、騎手は音と同時に馬を前へ促す技術を求められます。

「ゲートの音=レース開始」という条件付けが、競走馬の習性に組み込まれているといえるでしょう。

ゲート試験とは?合格しないとデビューできない理由

競走馬が公式レースに出走するためには「ゲート試験」に合格する必要があります。

これはゲートインからスタートまでをスムーズにこなせるかを確認する試験です。

内容は、まず落ち着いてゲートに入ること、扉が閉まっても暴れないこと、合図と同時にスムーズに飛び出せることが求められます。

一度で合格できない馬も多く、不合格になった場合は再試験を受けなければなりません。

ゲート難を抱える馬は何度も試験を繰り返すケースもありますし、ゲート試験をクリアしても、レースで出遅れやゲートに関する問題が発生した場合は再試験を行う場合もあります。

ゲート試験は、馬の能力以前に「レースを成立させる最低条件」ともいえるものです。

デビュー前の若駒が必ず通る関門であり、合格してはじめて出走登録が可能になります。

ゲートとスタートの有利不利

ゲートは公平に作られていますが、コース形態によっては枠順が有利不利を生むことがあります。

例えば、開幕初週の芝状態がいい場合はロスなくインを狙えるめ内枠の馬が有利になりやすく、外芝の状態がいいコースでは外枠の馬にチャンスが広がります。

また、ゲートが開く瞬間にわずかでも遅れが生じれば「出遅れ」となります。

これはスタート直後の位置取りに大きな影響を与えるため、騎手や馬の集中力が重要です。

特に短距離戦ではスタートの一瞬が勝敗を分けることもあり、ゲートの有利不利や出遅れリスクは予想に欠かせない要素といえるでしょう。

ゲートに関する豆知識と裏話

スタートゲートを動かすトラクターは、レース運営に欠かせない機材です。

重量のある発馬機をコースのスタート地点まで正確に運び、すぐに設置できるように設計されています。

また、海外競馬では日本と異なるゲートが使用されることもあります。

国ごとに仕組みが少しずつ異なり、馬の駐立の仕方や扉の開閉速度にも違いがあります。

競馬史を振り返ると、ゲート難で知られる名馬も存在します。

気性が激しくなかなか入らなかった馬や、ゲート試験に苦労した名馬のエピソード、例えるならゴールドシップの宝塚記念やラガーレグルスの皐月賞はファンの間でも語り草です。

ゲートは単なる装置ではなく、競走馬の個性を映す舞台でもあるのです。

まとめ:競馬のゲートを理解して予想に活かそう

競馬のゲートは、公平で安全なスタートを実現するための発馬機です。

仕組みや音、ゲート試験の内容を知ることで、レースがどのように始まるのかを深く理解できます。

さらに、枠順による有利不利や出遅れリスクを予想に取り入れることで、馬券の精度を高めることも可能です。

ゲートは単なるスタートの装置ではなく、競馬の奥深さを感じさせる重要な要素なのです。

観戦する際はゲートインの流れや扉が開く瞬間に注目し、ぜひレースの始まりを一層楽しんでください。

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