冬競馬を見ていると、「急に走り出した馬」や「以前は強かったのに、なぜか凡走が続く馬」に出会うことがあります。
その原因を、単純に実力不足や衰えだと考えてしまう人も多いかもしれません。
しかし、競馬ではそれだけでは説明できないケースも少なくありません。
実は競走馬には、人と同じように得意な季節・苦手な季節が存在するといわれています。
その代表例が、寒い時期に調子を上げる「冬馬」です。
本記事では、競馬における冬馬とは何か、冬に強い馬の特徴や理由、そして馬券にどう活かせばよいのかを、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
冬競馬でなぜ当たらないのか分からない人や、寒い時期でも安定して馬券を当てたい人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
競馬における「冬馬」とは何か
競馬で使われる「冬馬」という言葉は、寒い時期になると成績や内容が安定しやすい競走馬を指す、いわば俗称です。
まずは、この「冬馬」という言葉がどのような意味で使われているのかを整理していきましょう。
冬馬の意味と使われ方
「冬馬」とは、JRAなどが定義している公式な競馬用語ではなく、競馬ファンの間で使われている俗称です。
主に12月から3月頃の寒い時期に成績が安定しやすく、他の季節よりも高いパフォーマンスを発揮する馬を指します。
夏や秋には凡走が続いていた馬が、冬場に入ると突然好走し始めるケースもあり、季節によって走りが大きく変わる点が特徴といえるでしょう。
なぜ冬になると走る馬がいるのか
冬になると気温が下がり、競走馬の体調にも変化が表れやすくなります。
暑さが苦手な馬にとっては、寒い時期のほうが食欲や代謝が安定し、コンディションを維持しやすくなるケースがあります。
夏場のような暑さによる消耗が少なくなることで、本来の力を発揮しやすくなる馬も少なくありません。
競走馬は、年中同じパフォーマンスを出せる存在ではありません。
だからこそ、季節による調子の波を理解することが、予想を組み立てるうえで重要になります。
冬馬といわれる馬の主な特徴
では、具体的にどのような馬が「冬馬」と呼ばれやすいのでしょうか。
冬に調子を上げる馬には、馬体や走り方、レース内容にいくつか共通した特徴があります。
ここからは、冬馬といわれる馬に見られやすいポイントを整理していきます。
馬体・走りの特徴
冬馬といわれる馬には、まず馬格がしっかりしているタイプが多く見られます。
筋肉量があり、体全体を使って走れるため、力の要る条件でもパフォーマンスを落としにくい傾向があります。
瞬発力よりもパワーや持続力を武器にしており、時計が掛かるタフな馬場でもバテずに脚を使える点が特徴です。
こうしたタイプは、冬場の消耗戦になりやすいレースで安定した走りを見せやすく、人気以上に走るケースも少なくありません。

冬毛は割引材料になるのか
冬場になると被毛が伸びる「冬毛」を見て、体調不良と判断されることがあります。
しかし、冬毛が目立つからといって、必ずしも状態が悪いとは限りません。
体調が良く、しっかり調整されていても、体質的に冬毛が出やすい馬も存在します。
重要なのは見た目だけで判断するのではなく、実際のレースで走れているかどうかです。
内容のある競馬ができているのであれば、冬毛だけを理由に評価を下げる必要はないでしょう。
冬のダートで強い理由
冬場のダートコースは、気温の低下や乾燥の影響を受けやすく、砂が締まりにくい力の要る馬場になりがちです。
そのため、単純なスピードだけでは押し切れず、しっかりと地面を掴んで走れるパワーが求められます。
この条件では、ダート血統の馬やパワー型のタイプが能力を発揮しやすく、人気薄でも浮上するケースが見られます。
冬競馬のダート戦では、スピード重視の評価から一歩引いて、パワーや持続力に目を向けることが重要になります。
冬馬が活躍しやすい競馬場・条件
冬馬の特徴を理解したうえで、次に押さえておきたいのが、どのような競馬場や条件で力を発揮しやすいのかという点です。
ここからは、冬馬が好走しやすい舞台やレース条件について見ていきましょう。
冬競馬と相性の良いコース
冬馬が力を発揮しやすい舞台として挙げられるのが、中山競馬場や阪神競馬場の内回りコースです。
これらのコースは坂や小回りが特徴で、スピードだけでは押し切れず、パワーや持続力が問われやすい条件となっています。
また、冬場のローカル開催におけるダート戦も消耗戦になりやすく、タフさを武器にする冬馬が浮上しやすい傾向があります。
坂・小回り・力の要る馬場が揃う条件では、冬馬の持ち味が結果に直結しやすいといえるでしょう。
芝レースでも冬馬は通用する?
冬馬はダート向きのイメージを持たれがちですが、芝レースでも条件次第では十分に通用します。
ただし、時計が速くなりやすい高速馬場では持ち味を活かしにくく、評価を下げたほうが無難でしょう。
一方で、時計が掛かる芝や力の要る馬場では、パワーと持続力を武器にする冬馬が狙い目になります。
芝のレースでは、瞬発力勝負よりも、位置取りを活かして粘り込む形ができるかどうかが重要なポイントになります。
季節が合わないと起こりやすい不調サイン
季節適性は、好走するかどうかだけでなく、不調のサインにも表れます。
能力がある馬でも、季節が合わない時期には本来の走りができないことがあります。
ここからは、季節が合っていないときに見られやすい兆候を整理していきましょう。
成績が落ちる典型パターン
季節が合っていない時期には、成績だけでなく馬の状態にも分かりやすい変化が表れます。
代表的なのが、レースごとに馬体重が減り続けてしまうケースです。
また、道中の反応が鈍く、直線に入ってからも思ったほど伸びない走りになりやすくなります。
こうした兆候が重なっている場合、能力そのものではなく、季節や環境が合っていない可能性を考える必要があるでしょう。
「能力はあるのに来ない馬」の正体
実績や能力を考えれば走れていいはずなのに、なぜか結果が出ない馬は少なくありません。
こうしたケースの多くは、実力が落ちたわけではなく、単純にその馬にとって季節が合っていないだけという可能性があります。
にもかかわらず、名前や過去の実績だけで買い続けてしまうと、無駄な馬券を重ねてしまいがちです。
状態が上向くまで待つ、あるいは思い切って見送る判断も、立派な予想のひとつといえるでしょう。

冬馬の見抜き方|初心者でもできるチェックポイント
冬馬という考え方を知っても、実際にどの馬が当てはまるのか分からなければ意味がありません。
ここからは、初心者でもすぐに実践できる冬馬の見抜き方を紹介していきます。
過去成績を季節で分けて見る
冬馬を見抜くうえで、まず確認したいのが過去成績の傾向です。
12月から3月にかけて好走が集中していないかを見てみると、その馬の季節適性が浮かび上がってきます。
反対に、夏場だけ成績が落ちている場合は、暑さが苦手で冬に調子を上げるタイプの可能性があります。
年単位ではなく、季節ごとに成績を分けて見る意識を持つことが、冬馬発見の近道といえるでしょう。
馬体重と安定感を見る
冬馬を判断するうえでは、馬体重の推移も重要なチェックポイントです。
寒い時期でも大きく馬体を減らさず、安定して維持できている馬は、冬の環境にうまく適応している可能性があります。
反対に、レースごとの増減が激しい場合は、コンディションが整っていないサインと考えられます。
数字そのものよりも、冬場に安定した状態を保てているかどうかを意識して見ることが大切です。
前走内容のチェック
冬馬を見抜く際は、着順だけで前走を判断しないことが重要です。
たとえ負けていても、道中でしっかり脚を使い、最後までバテずに走れている内容であれば評価を落とす必要はありません。
展開や位置取りの差で着順が悪くなっただけというケースも多く、次走での巻き返しにつながることがあります。
結果よりもレース内容に目を向けることで、冬馬を見逃しにくくなるでしょう。
まとめ|冬馬を理解すると冬競馬が変わる
競走馬にも、人と同じように得意な季節とそうでない季節があります。
冬馬は、寒い時期になることで体調や走りが安定し、本来の力を発揮しやすくなるタイプの馬です。
そのため、能力や実績だけで判断するのではなく、「今はその馬の季節かどうか」を意識することが重要になります。
冬馬という視点を持つだけで、無駄な馬券を減らし、人気薄を拾える場面が増えていきます。
結果として、冬競馬の回収率を安定させることにもつながるでしょう。

