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【日本競馬】歴代獲得賞金ランキングTOP10!最新版はこちら!

競馬ファンならだれもが気になる「競走馬の獲得賞金額」。どの馬が一番稼いだのか、気になりませんか?

当記事では、これまで日本競馬で活躍した名馬たちの獲得賞金ランキングトップ10を紹介します。

歴代名馬たちのエピソードも合わせて紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください!

※当記事は2025年4月6日のものです。

目次

日本競馬 獲得賞金ランキングトップ10

2025年2月23日の時点で日本競馬獲得賞金ランキングトップ10は下記の馬です。

  1. ウシュバテソーロ
  2. イクイノックス
  3. フォーエバーヤング
  4. アーモンドアイ
  5. キタサンブラック
  6. パンサラッサ
  7. テイエムオペラオー
  8. ドウデュース
  9. ジェンティルドンナ
  10. オルフェーヴル

ここからは、トップ10にランクインした名馬について解説します。

1位:ウシュバテソーロ

生年月日2017年3月4日
性別
オルフェーヴル
ミルフィアタッチ
母父キングカメハメハ
生産牧場千代田牧場
戦績38戦11勝
主な勝ち鞍東京大賞典(G1) 2022・2023年
ドバイワールドカップ(G1) 2023年
川崎記念(Jpn1) 2023年
日本テレビ盃(Jpn2) 2023年
獲得賞金26億131万1,100円

日本競馬の獲得賞金ランキングで首位に輝いているのは、ダート界の雄、ウシュバテソーロです。

その総賞金額は26億円を超え、これまで数々の名馬たちを凌駕するほど稼いでいます。

ウシュバテソーロは、5歳の時に3勝クラスを勝利した遅咲きの馬でした。しかし、同年に行われた東京大賞典で初のG1タイトルを獲得すると、翌年のドバイワールドカップでは圧巻の追い込みを見せ、見事優勝しました。

ドバイワールドカップを制覇した日本馬は、過去に2011年のヴィクトワールピサがいましたが、ヴィクトワールピサの年はオールウェザーでの開催でした。ダートコースで行われたドバイワールドカップを勝利した日本馬は、ウシュバテソーロが初めてという快挙を成し遂げています。

オールウェザーとは
砂にゴムや繊維を織り交ぜた人工馬場で、天候の変化が少ないといわれています。
ドバイワールドカップが開催されるメイダン競馬場では2010年にダートからオールウェザーに変更しましたが、アメリカ陣営に不評だったため、2015年よりダートに戻されました。

この勝利で約9億円を獲得したウシュバテソーロは、その後も数多くのG1レースで好走し、賞金を積み重ねていきます。

特に2024年は、世界最高賞金レースであるサウジカップで2着に入り、約5億円を獲得。続くドバイワールドカップでも2着に入線し、約3億3000万円を獲得しました。

さらに、2025年のサウジカップでも3着に入線し、約3億円を手にするなど、中東での活躍が目覚ましく、今回のランキング首位獲得に大きく貢献しました。

ウシュバテソーロは8歳まで活躍し、引退レースとなった2025年のドバイワールドカップは6着でしたが、ここでも賞金を加算し、最終的には26億円相当の賞金を獲得しています。

2位:フォーエバーヤング

生年月日2021年2月24日
性別
リアルスティール
フォエヴァーダーリング
母父Congrats
生産牧場ノーザンファーム
戦績10戦8勝
主な勝ち鞍サウジカップ(G1) 2025年
東京大賞典(G1) 2024年
ジャパンダートクラシック(Jpn1) 2024年
全日本2歳優駿(Jpn1) 2023年
UAEダービー(G2) 2024年
サウジダービー(G3) 2024年
JBC2歳優駿(Jpn3) 2023年
獲得賞金23億8,193万5,900円

2位に浮上したのはフォーエバーヤングです。

現役時代にキタサンブラックと戦ったリアルスティールの2年度産駒で、デビュー前からダート馬としての素質に注目されていました。

その期待に応えるように、デビューから連勝し続け、アメリカ競馬の祭典といわれるケンタッキーダービーでも、出遅れながら勝ち馬と僅差の3着に入線しています。もしも出遅れがなければ、日本馬として初となるケンタッキーダービー制覇を成し遂げていたかもしれません。

国内に帰ってからも、古馬の強豪相手に勝利し、2025年のサウジカップでは、香港最強馬であるロマンチックウォリアーに一旦は先を越されながらも、最後に差し返して優勝しました!

サウジカップの勝利で約15億円を獲得し、一気にランキング3位まで上り詰めました。

初挑戦となったドバイワールドカップは思ったよりも状態が良くなく、手応えも怪しくなりましたが、その後盛り返して3着に入線しました。

中東G1連勝はなりませんでしたが、3着に入線したことで約1億8,000万円を獲得し、2025年4月の時点で歴代獲得賞金2位に位置しています。

なお、フォーエバーヤングはサウジカップ2025を勝利した段階で4歳馬であり、まだまだ獲得賞金の上積みも期待できます。

このペースで結果を残し続けたら、いずれはウシュバテソーロを超えて獲得賞金ランキングの首位に輝くことでしょう。

3位:イクイノックス

生年月日2019年3月23日
性別
キタサンブラック
シャトーブランシュ
母父キングヘイロー
生産牧場ノーザンファーム
戦績10戦8勝
主な勝ち鞍天皇賞(秋)(G1) 2022・2023年
有馬記念(G1) 2022年
ドバイシーマクラシック(G1) 2023年
宝塚記念(G1) 2023年
ジャパンカップ(G1) 2023年
東京スポーツ杯2歳ステークス(G2) 2021年
獲得賞金22億1,544万6,100円
登録抹消日2023年12月16日

歴代獲得賞金ランキング3位に輝くのは、芝の舞台で卓越した活躍を見せたイクイノックスです。

現役時代にG1タイトルを7勝した名馬キタサンブラックの初年度産駒としてデビューしたイクイノックスは、デビュー戦で後のG1馬となるサークルオブライフやウィルソンテソーロを相手に見事な勝利を収めました。続く東京スポーツ杯2歳ステークスでも、上がり最速32秒9という驚異的な末脚を披露し優勝しました。

皐月賞と日本ダービーでは、いずれも2着という結果に終わり、クラシックタイトル獲得とはなりませんでしたが、両レースとも8枠18番という不利な枠からの発走ながら僅差の勝負を演じており、もし内枠を引いていれば優勝の可能性も十分にあったでしょう。

その後、イクイノックスは天皇賞(秋)や有馬記念といった古馬G1レースを制覇し、その実力を証明しました。4歳初戦に挑んだドバイシーマクラシックでは、逃げの競馬で直線に入り、持ったままで2着に3馬身半差をつける圧勝劇を演じ、従来のレコードを1秒も更新するというおまけまでつきました。

この勝利でイクイノックスは世界ランキングのトップに君臨し、国内に帰ってからも宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップとG1レースを3連勝しました。

特に、天皇賞(秋)では3番手の位置から逃げたジャックドールにプレッシャーをかけながら先行し、ハイペースにもかかわらず直線でも力強く伸びて、1分55秒2という驚異的なタイムで優勝しました。

ジャパンカップを制した後、有馬記念への出走も検討されましたが、天皇賞(秋)やジャパンカップでの疲労が残っていたため、出走を取りやめ、引退しています。

引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬として新たなキャリアをスタートさせており、初年度の種付け料は破格の2,000万円に設定されています。

4位:アーモンドアイ

生年月日2015年3月10日
性別
ロードカナロア
フサイチパンドラ
母父サンデーサイレンス
生産牧場ノーザンファーム
戦績15戦11勝
主な勝ち鞍桜花賞(G1) 2018年
オークス(G1) 2018年
秋華賞(G1) 2018年
ジャパンカップ(G1) 2018・2020年
ドバイターフ(G1) 2019年
天皇賞(秋)(G1) 2019~2020年
ヴィクトリアマイル(G1) 2020年
シンザン記念(G3) 2018年
獲得賞金19億1,526万3,900円
登録抹消日2017年6月1日

2025年2月にウマ娘化が発表されたばかりのアーモンドアイは、2025年2月時点で日本で最も獲得賞金の多い牝馬です。

日本最強クラスの短距離馬であるロードカナロアと、現役時代にエリザベス女王杯を制したフサイチパンドラの血統を受け継ぐアーモンドアイは、クラシック戦線から卓越した末脚を発揮し、牝馬三冠を制覇しました。

中でも、2018年のジャパンカップは、初の古馬戦ながら、従来の競馬スタイルとは異なる先行策でレースを運びました。道中はロングスパートとなりながらも、最後に余力を残しつつ、先頭にいたキセキを一気に抜き去り、2分20秒6の世界レコードで優勝したことは、多くの競馬ファンの記憶に刻まれています。

古馬となってからも、天皇賞(秋)やドバイターフなどで実績を重ね、引退レースとなった2020年のジャパンカップでは、無敗の三冠馬コントレイルとデアリングタクトの三冠馬対決を制し、有終の美を飾りました。

最終的に獲得したG1タイトルは9つで、これは日本の芝馬としては最多です。

引退後は繁殖牝馬となり、新たなステージで活躍が期待されています。

5位:キタサンブラック

生年月日2012年3月10日
性別
ブラックタイド
シュガーハート
母父サクラバクシンオー
生産牧場ヤナガワ牧場
戦績20戦12勝
主な勝ち鞍菊花賞(G1) 2015年
天皇賞(春)(G1) 2016~2017年
ジャパンカップ(G1) 2016年
大阪杯(G1) 2017年
天皇賞(秋)(G1) 2017年
有馬記念(G1) 2017年
スプリングステークス(G2) 2015年
セントライト記念(G2) 2015年
京都大賞典(G2) 2016年
獲得賞金18億7,684万3,000円
登録抹消日2018年1月8日

歌手の北島三郎さんの愛馬として知られるキタサンブラックは、現役時代にG1レースを7勝し、18億円相当の賞金を獲得しました。

春のクラシックでは同期のドゥラメンテに完敗しましたが、最後のクラシックレースである菊花賞を制覇し、その後は中距離から長距離レースを中心に使われました。

特に2017年は、大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念という春古馬三冠と秋古馬三冠を皆勤しました。天皇賞(春)では3分12秒5のレコードタイムで優勝し、天皇賞(秋)は不良馬場の中、スタート直後に出遅れながらも、3コーナー付近から追い上げて2分8秒3の歴代最遅レコードで優勝しました。

どちらのレースもキタサンブラックの強さを証明するもので、特に不良馬場で差し切った天皇賞(秋)を見ると、キタサンブラックは逃げや先行だけでなく、差し馬としても一流の素質を持っていたことが分かります。

引退レースとなった有馬記念も勝利し、怪我なく引退が発表されました。

キタサンブラックの現役時代はすでに海外遠征が一部で流行していましたが、キタサンブラックはキャリア20戦すべてを国内のレースで走り、日本競馬でも愛される存在でした。

キタサンブラック陣営は必ずしも海外競馬にこだわっていなかったわけではなく、5歳の宝塚記念で9着に敗れたことで、当初予定していた凱旋門賞のプランを白紙にしました。

6位:パンサラッサ

生年月日2017年3月1日
性別
ロードカナロア
ミスペンバリー
母父Montjeu
生産牧場木村 秀則
戦績28戦7勝
主な勝ち鞍ドバイターフ(G1) 2022年
サウジカップ(G1) 2023年
中山記念(G2) 2022年
福島記念(G3) 2021年
獲得賞金18億4,466万3,200円
登録抹消日2024年1月10日

パンサラッサは2023年のサウジカップと2022年のドバイターフを制した逃げ馬です。

初の重賞タイトルは2021年の福島記念で、それまでは特段目立つ存在ではありませんでした。

しかし、翌2022年のドバイターフでロードノースと並んで1位となり、G1タイトルを獲得しました。同年天皇賞(秋)では、サイレンススズカを彷彿とさせる大逃げで、最後まで粘り強く走り2着に入線入りしています。

イクイノックスに差されましたが、7番人気の低評価を覆す走りで、多くの人々を驚かせました。

そして、翌2023年にはサウジアラビアで開催されたサウジカップに出走し、ハイペースで逃げながら勝利しました。初のダートレースにおける勝利が、サウジカップという快挙となったのです。

この勝利で1,000万ドル(当時のレートで約13億6,000万円)を獲得し、一躍賞金ランキングの上位に名を連ねました。

その後は勝利こそありませんでしたが、吉田豊騎手との逃げのコンビは、競馬の面白さを多くの人々に証明しました。

7位:テイエムオペラオー

生年月日1996年3月13日
性別
オペラハウス
ワンスウエド
母父Blushing Groom
生産牧場杵臼牧場
戦績26戦14勝
主な勝ち鞍皐月賞(G1) 1999年
天皇賞(春)(G1) 2000~2001年
宝塚記念(G1) 2000年
天皇賞(秋)(G1) 2000年
ジャパンカップ(G1) 2000年
有馬記念(G1) 2000年
京都記念(G2) 2000年
阪神大賞典(G2) 2000年
京都大賞典(G2) 2000~2001年
毎日杯(G3) 1999年
獲得賞金18億3,518万9,000円
登録抹消日2002年1月17日

若き和田竜二騎手とともに2000年代初頭に活躍したテイエムオペラオーは、長らく獲得賞金トップの座に君臨していました。

1999年の皐月賞を勝利していますが、テイエムオペラオーの真骨頂は2000年にグランドスラムを成し遂げたことでしょう。

グランドスラムとは?
当時の芝レースにおける古馬中~長距離G1(天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念)を一年内ですべて勝利することです。

同一年内の古馬中~長距離G1を全勝した馬は2024年終了時点でテイエムオペラオーしかいません。

また、テイエムオペラオーは2000年の京都記念や阪神大賞典、京都大賞典といったG1レースの前哨戦も勝利しており、ぶっつけG1がトレンドになりつつある現在では考えられないスケジュールをこなしていました。

特に、2000年の有馬記念では包まれて万事休すの状態から馬群を割って差し切るという劇的な勝利を収めました。

このレースは、テイエムオペラオーの歴代のレースの中でも特に名レースとして、多くの人々の記憶に残っています。

2001年度も天皇賞(春)を制するなど活躍しましたが、かつての勢いはなく、同年有馬記念を最後に引退しました。

産駒には恵まれなかったものの、晩年まで種牡馬として活動し、2018年の5月に心臓まひで倒れて亡くなりました。

8位:ドウデュース

生年月日2019年5月7日
性別
ハーツクライ
ダストアンドダイヤモンズ
母父Vindication
生産牧場ノーザンファーム
戦績16戦8勝
主な勝ち鞍日本ダービー(G1) 2022年
有馬記念(G1) 2023年
天皇賞(秋)(G1) 2024年
ジャパンカップ(G1) 2024年
朝日杯FS(G1) 2021年
京都記念(G2) 2023年
獲得賞金17億7,587万5,800円
登録抹消日2024年12月25日

ドウデュースは2022年の日本ダービーにおいて歴史的な名馬イクイノックスに先着した追込馬です。

ダービーを勝利した年に挑んだ凱旋門賞では結果を残せず、4歳の秋に挑んだ天皇賞(秋)やジャパンカップにおいても同期のイクイノックスに敗れました。しかし、イクイノックスが不在の有馬記念を制し、ダービー馬としての実力を証明しています。

5歳になってもその勢いは衰えず、2024年の天皇賞(秋)やジャパンカップでは、超スローペースで追込馬にとって厳しい展開の中、どちらも上がり最速32秒台の豪脚で勝利を手にしています。

引退レースとなった有馬記念にも出走予定でしたが、レース数日前に跛行が判明し、出走することなく引退しました。

最終的な獲得賞金は17億7,000万円でしたが、もし有馬記念に出走して勝利していたら、5億円が加算され、獲得賞金は22億7,000万円となり、イクイノックスの22億1,000万円を超えていました。

引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、初年度種付け料は1,000万円に設定されています。

9位:ジェンティルドンナ

生年月日2009年2月20日
性別
ディープインパクト
ドナブリーニ
母父Bertolini
生産牧場ノーザンファーム
戦績19戦10勝
主な勝ち鞍桜花賞(G1) 2012年
オークス(G1) 2012年
秋華賞(G1) 2012年
ジャパンカップ(G1) 2012~2013年
ドバイシーマクラシック(G1) 2014年
有馬記念(G1) 2014年
ローズステークス(G2) 2012年
シンザン記念(G3) 2012年
獲得賞金17億2,603万400円
登録抹消日2014年12月28日

ジェンティルドンナは、2012年の牝馬三冠を達成し、最終的にG1レースで7勝を挙げた名牝です。

3歳時には牝馬三冠を制覇し、続くジャパンカップでは、1つ年上のオルフェーヴルとの三冠馬対決に勝利しました。斤量差を活かして先行し、直線ではオルフェーヴルに接触しながらも進路を確保し、追いすがるオルフェーヴルを抑えて優勝します。この勝利により、3歳牝馬として史上初の年度代表馬に選出されました。

古馬になってからも牡馬混合G1レースで常に上位争いを繰り広げ、引退レースとなった有馬記念では、初めての中山競馬場、初騎乗の戸崎騎手という条件ながら、3番手の位置から直線で力強く抜け出して優勝し、有終の美を飾りました。

数多くいるディープインパクト産駒の中で、唯一G1レースを7勝したジェンティルドンナは、現在でもディープインパクト産駒最強クラスの馬として、その名を語り継がれています。

10位:オルフェーヴル

生年月日2008年5月14日
性別
ステイゴールド
オリエンタルアート
母父メジロマックイーン
生産牧場白老ファーム
戦績21戦12勝
主な勝ち鞍皐月賞(G1) 2011年
日本ダービー 2011年
菊花賞 2011年
有馬記念 2011~2013年
宝塚記念 2012年
スプリングステークス(G2) 2011年
神戸新聞杯(G2) 2011年
フォワ賞(G2) 2012~2013年
産経大阪杯(G2) 2013年
獲得賞金15億7,621万3,000円
登録抹消日2013年12月23日

オルフェーヴルは2011年のクラシック三冠レースを制覇し、日本競馬史上7頭目の三冠馬です。

デビュー前から気性難の馬として知られていましたが、小柄な馬体から想像もできないスタミナとパワー、そして勝負根性を活かした走りで多くのG1レースを勝利しました。

しかしながら、その気性難が災いして取りこぼすレースも少なくありませんでした。例えば、2013年の阪神大賞典は向こう正面で失速しながらも再加速して2着に入り、続く天皇賞(春)は全く伸びずに惨敗するなど、話題に事欠かない馬です。

それでも、これまで見たことがない快挙も成し遂げています。例えば、日本競馬界の悲願といえる凱旋門賞では2年連続2着に入線しました。そして、引退レースとなった有馬記念も鮮やかに抜け出して2着のウインバリアシオンに8馬身差の圧勝など、走る意欲があればどのような舞台でも素晴らしいパフォーマンスを見せていました。

最終的に手にしたG1レースは6勝で、大きな怪我もなく無事に引退しています。

引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、ラッキーライラックやエポカドーロ、マルシュロレーヌ、ウシュバテソーロといったG1馬を輩出し、種牡馬としても成功しています。

日本競馬で獲得賞金ランキング上位に入線するポイント

日本競馬で獲得賞金ランキングの上位に入線することは、非常に名誉なことです。そして、ランキング上位に入線する馬にはいくつかの特徴がありました。

ここからは、獲得賞金ランキングで上位に入線するためのポイントについて解説します。

海外のダートレースに目を向ける

2025年の時点での獲得賞金ランキング上位に目を向けると、興味深い傾向が見えてきます。

例えば、賞金トップのウシュバテソーロ、3位に浮上したフォーエバーヤング、そして6位のパンサラッサは、いずれも中東で開催された高額賞金レースを制していました。

中東のレースは世界を見渡しても賞金額が高く設定されています。

具体的には、ドバイワールドカップの優勝賞金は約10億円、サウジカップに至っては約15億円と、日本の最高峰レースである有馬記念やジャパンカップの優勝賞金5億円を大きく上回ります。(2025年の情報)

特に、パンサラッサはサウジカップの勝利だけで一気にランキングトップ10入りを果たしており、G1レースの勝利数以上に、賞金額の高いレースで一発当てることが重要であることが分かります。

海外レース、特に中東の高額賞金レースで勝利を挙げることが、ランキング上位に入るための有効な戦略と言えるでしょう。

東京巧者が稼いでいる

獲得賞金の多い馬を見てみると、東京競馬場で結果を残している馬が多くいました。

例えば、名牝アーモンドアイは、現役時代にG1レースで9勝を挙げましたが、そのうち6レースは東京のG1でした。

また、ランキング10位には入っていませんが、64年ぶりに日本ダービーを制したウオッカ(獲得賞金額13億3,356万5,800円)も、これまでに手にした7つのG1レースのうち6勝が東京競馬場のG1でした。

東京競馬場は、他の競馬場と比較してG1レースの開催頻度が高くなっています。そして、東京で開催されるG1競走はダートのフェブラリーステークスを除くと7つありますが、いずれも芝1,600mから2,400mの範囲で開催されます。

マイルから中距離に適性のある馬であれば、どのG1に出走しても一定以上のパフォーマンスを発揮できるでしょう。

G1開催頻度の多い東京競馬場のレースを得意とする馬は、東京G1で好走できる割合が高くなるため、獲得賞金も増える傾向にあります。

日本競馬の歴代獲得賞金ランキング:まとめ

日本競馬の歴代獲得賞金ランキングトップ10について解説しました。

近年は海外競馬への遠征も一般的になり、高額賞金の海外レースで好成績を収めると、ランキング上位に食い込む傾向が顕著になっています。

また、世界的に見てもレース賞金は増額傾向にあるため、今後更なる賞金ランキングのインフレが進むかもしれません。

引き続き、獲得賞金ランキングの動向に注目していきたいと思います。

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