競走馬は毎年何らかの理由で現役を引退します。
例えば、種牡馬や繁殖場として第二の馬生を送るケースや怪我のためやむを得ず引退する馬、競走馬としてピークを迎えた馬など、さまざまな理由でターフを去ります。
その中には名の知れた名馬も少なくありませんが、2023年は例年以上に有名馬の引退が多く見られました。
当記事では2023年に引退した有名馬について紹介します。
- 2023年に引退した名馬を年月順にまとめました。
- 引退した馬のその後が分かります。
- 2023年に亡くなった有名馬も取り上げています。
2023年に引退した競走馬一覧
アカイイト
生年月日 | 2017年4月17日 |
性別 | 牝 |
父 | キズナ |
母 | ウアジェト |
母父 | シンボリクリスエス |
生産牧場 | 辻牧場 |
戦績 | 27戦5勝 |
主な勝ち鞍 | 2021年エリザベス女王杯(G1) |
獲得賞金 | 2億3,002万9,000円 |
登録抹消日 | 2023年1月23日 |
アカイイトはクラシックとは無縁の牝馬でした。
しかし、条件戦上がりの立場で挑んだ2021年のエリザベス女王杯(G1)では10番人気の低評価を覆す追い込み競馬を決め、初重賞&初G1制覇を成し遂げます。
このエリザベス女王杯では2~3着にも穴馬が飛び込んだため、単勝オッズ6,490円、三連単は339万3,960円の特大万馬券が飛び出たのは記憶に新しいでしょう。
また、父キズナにとっても産駒初のG1馬誕生となりました。
自身の名を連想させるアカイイトの勝利で種牡馬価値も高まったのです。
エフフォーリア
生年月日 | 2018年3月10日 |
性別 | 牡 |
父 | エピファネイア |
母 | ケイティーズハート |
母父 | ハーツクライ |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 11戦6勝 |
主な勝ち鞍 | 2021年皐月賞(G1) 2021年天皇賞(秋) 2021年有馬記念(G1) 2021年共同通信杯(G3) |
獲得賞金 | 7億7,663万6,000円 |
登録抹消日 | 2023年2月16日 |
エフフォーリアはエピファネイアの2代目となる産駒です。
前年にファーストクロップ(初代産駒)のデアリングタクトが史上初となる無敗の三冠馬になったことで急激に種牡馬価値を高めている頃にクラシックレースを駆け抜けました。
皐月賞(G1)で主戦の横山武史騎手に初のG1タイトルを提供し、続くダービー(G1)こそ2着に敗れたものの、天皇賞(秋)(G1)では無敗の三冠馬であるコントレイルを真っ向からねじ伏せ、同年有馬記念(G1)でもクロノジェネシスやタイトルホルダーといった強敵相手に勝ち切り、2021年の年度代表馬に選出されます。
古馬になってからの活躍にも注目が集まりましたが、大阪杯(G1)はまさかの9着、続く宝塚記念(G1)でも6着とこれまでの活躍が嘘のようでした。
2023年は京都記念(G2)から始動しましたが、レース中に心房細動を発症し、そのまま引退となったのです。
古馬になってからは奮いませんでしたが3歳時の活躍は誰もが認めるもので、現在はポストエピファネイアとして社台スタリオンステーションで種牡馬入りしています。
ユーバーレーベン
生年月日 | 2018年1月27日 |
性別 | 牝 |
父 | ゴールドシップ |
母 | マイネテレジア |
母父 | ロージズインメイ |
生産牧場 | ビッグレッドファーム |
戦績 | 15戦2勝 |
主な勝ち鞍 | 2021年オークス(G1) |
獲得賞金 | 2億3,940万800円 |
登録抹消日 | 2023年3月3日 |
ユーバーレーベンは2021年のオークス馬です。
名前からは分かりづらいですが、生産牧場はビッグレッドファームで馬主がサラブレッドクラブ・ラフィアンなので故岡田繁幸氏の所有馬ともいえるでしょう。
札幌2歳ステークス(G3)や阪神JF(G1)といった重賞競走で馬券に絡むものの、なかなか勝利を掴むことができずにいました。フローラステークス(G2)では痛恨の3着に敗れてオークス(G1)への出走は絶望的になりました。
しかし、サトノレイナスをはじめ、有力馬が相次いで回避したためオークスへの出走が叶い、後方からの追い込みを決めて優勝を手にしたのです。
父ゴールドシップにとっても初となる産駒のG1制覇でした。
しかし、現役時代最後の勝利はこのオークスとなり、その後は勝ち星を掴むことなく2023年に引退し、繁殖牝馬入りしています。
レシステンシア
生年月日 | 2017年3月15日 |
性別 | 牝 |
父 | ダイワメジャー |
母 | マラコスタムブラダ |
母父 | Lizard Island |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 18戦5勝 |
主な勝ち鞍 | 2019年阪神JF(G1) 2021年セントウルステークス(G2) 2019年ファンタジーステークス(G3) 2021年阪急杯(G3) |
獲得賞金 | 5億2,561万8,100円 |
登録抹消日 | 2023年3月9日 |
レシステンシアは2019年の阪神JF(G1)の勝ち馬です。
桜花賞(G1)で2着に入線した後はNHKマイルカップ(G1)を皮切りに、短距離を中心にレースプランが組まれました。
3歳以降はG1レースで5回も2着に入線するなど高いパフォーマンスを発揮していましたが、最終的にG1タイトルを手にしたのは2歳の阪神JFのみでした。
引退前にもう一つのG1ホルダーを手にしたかったのですが、年齢的なものもあって2023年の3月に引退が決定したのです。
ファストフォース
生年月日 | 2016年5月9日 |
性別 | 牡 |
父 | ロードカナロア |
母 | ラッシュライフ |
母父 | サクラバクシンオー |
生産牧場 | 三嶋牧場 |
戦績 | 29戦7勝 |
主な勝ち鞍 | 2023年高松宮記念(G1) 2021年CBC賞(G3) |
獲得賞金 | 3億1,384万7,000円 |
登録抹消日 | 2023年6月8日 |
ファストフォースは中央でデビューしたものの勝ち星を掴むことができず、一時は地方門別へ転出していました。
転出後はコンスタントに勝ち星をあげ、中央競馬に戻ってくると晩成型なのか、着実に条件戦で結果を残し、2021年のCBC賞(G3)では1分6秒0という超高速タイムで逃げ切り、うれしい初重賞制覇を成し遂げました。
その後はなかなか勝ち星に恵まれませんでしたが、7歳の時に挑んだシルクロードステークス(G3)で10番人気ながら勝ち馬ナムラクレアと差のない2着入りします。
すると、春のスプリント王を決める高松宮記念(G1)においても不良馬場をものともしない走りで後ろから仕掛けたナムラクレアをかわし、G1タイトルを手にしたのでした。
一時は地方に移動したり、波乱な馬生を送っていましたが最後の最後に有終の美を飾ることができたのです。
オーソリティ
生年月日 | 2017年2月12日 |
性別 | 牡 |
父 | オルフェーヴル |
母 | ロザリンド |
母父 | シンボリクリスエス |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 14戦6勝 |
主な勝ち鞍 | 2020年青葉賞(G2) 2020年・2021年アルゼンチン共和国杯(G2) 2022年ネオムターフカップ(G3)※サウジアラビアのレース |
獲得賞金 | 5億2,565万2,800円 |
登録抹消日 | 8月26日 |
オルフェーヴル産駒のオーソリティは3歳春の段階から活躍しており、弥生賞ディープインパクト記念(G2)で3着入りしたことで皐月賞(G1)の権利を得ていたものの、春の最大目標をダービーに定め、あえて回避し青葉賞(G2)を勝利します。
青葉賞は2分23秒0のレコード勝ちで満を持してダービーに向かおうとしましたが、なんとレースから1週間後に骨折が判明し、プランは白紙になってしまいました。
怪我が明けてからはアルゼンチン共和国杯(G2)を選択します。初の古馬戦に加えて休み明けでしたが危なげない走りで勝利を掴みました。
古馬になってからも重賞で結果を残しましたが、天皇賞(春)(G1)の後の骨折や、宝塚記念(G1)前のハ行に悩まされます。
そして、2023年のエルムステークス(G3)のあとに重度の損傷が判明したことでターフを去りました。
もしも、青葉賞の後に怪我がなければダービーでもいい勝負ができていたかもしれません。
ジュンライトボルト
生年月日 | 2017年4月27日 |
性別 | 牡 |
父 | キングカメハメハ |
母 | スペシャルグルーヴ |
母父 | スペシャルウィーク |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 28戦7勝 |
主な勝ち鞍 | 2022年チャンピオンズカップ(G1) 2022年シリウスステークス(G3) |
獲得賞金 | 3億4,365万5,400円 |
登録抹消日 | 2023年9月13日 |
ジュンライトボルトはもともと芝で勝ち負けを繰り返していた馬ですが、心機一転挑んだダートのジュライステークス(L)で2着入りすると、続くBSN賞(L)では先行しながらしぶとく脚を伸ばして勝利しました。
そして、初めてのダート戦となったシリウスステークス(G3)でも中団から上がり最速37秒6の末脚で勝利し、重賞初制覇を成し遂げます。
この勢いままに挑んだチャンピオンズカップ(G1)でも得意の左回りが見事かみ合い、後方からの差し切りで優勝!見事G1馬に輝いたのでした。
翌2023年はサウジアラビアやドバイ、さらには地方大井にも遠征しましたが、いずれも馬券に絡むことはなく9月13日に登録抹消となりました。
引退後は優駿スタリオンステーションで種牡馬入りしています。
ソダシ
生年月日 | 2018年3月8日 |
性別 | 牝 |
父 | クロフネ |
母 | ブチコ |
母父 | キングカメハメハ |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 16戦7勝 |
主な勝ち鞍 | 2020年阪神JF(G1) 2021年桜花賞(G1) 2022年ヴィクトリアマイル(G1) 2021年札幌記念(G2) 2020年札幌2歳ステークス(G3) 2020年アルテミスステークス(G3) |
獲得賞金 | 6億2.923万4,000円 |
登録抹消日 | 2023年10月5日 |
強い白毛馬として一世風靡したのがソダシです。
そもそも、サラブレッドにおいて白毛馬のメカニズムはいまだ解明されていない上、他の毛色と比較しても絶対数は少なく、華やかさとは裏腹にレースで勝てる馬はそこまで多くありませんでした。
しかし、そのジンクスを打ち破ったのがソダシです。
2歳の阪神JF(G1)で無敗のG1馬に君臨したのち、桜花賞(G1)でも力ある先行競馬でサトノレイナスの追撃を退けてクラシックホースになりました。
その後は札幌記念(G2)やヴィクトリアマイル(G1)など、時計のかかる舞台やマイルコースで実績を残しています。
2023年10月に妹のママコチャがスプリンターズステークス(G1)を制したところを見届け、引退が決まりました。
G1タイトル3勝を手にした白毛馬として、間違いなく歴史に名が刻まれた1頭です。
ナランフレグ
生年月日 | 2016年4月5日 |
性別 | 牡 |
父 | ゴールドアリュール |
母 | ケリーズビューティ |
母父 | ブライアンズタイム |
生産牧場 | 板戸節子 |
戦績 | 37戦6勝 |
主な勝ち鞍 | 2022年高松宮記念(G1) |
獲得賞金 | 4億13万7,000円 |
登録抹消日 | 2023年10月7日 |
芝とダートを行き来しながら着実にクラスを駆け上がったナランフレグは2020年、4歳の時にオープン入りしますが、そこからの勝ち上りは相当苦労しました。
はじめてオープン戦を制したのが2021年の12月でこのときすでに5歳でしたが、このあたりからにわかに調子を上げてきました。
2022年、明け6歳で挑んだシルクロードステークス(G3)で3着、続くオーシャンステークス(G3)でも2着入りすると、立て続けに高松宮記念(G1)に駒を進めます。
重賞未勝利馬ということで8番人気の低評価でしたが、追い込み競馬が見事ハマって1着でゴールインし、初重賞タイトルがG1となりました。また、主戦を務めた丸田騎手にとってもうれしいG1制覇となったのです。
結果的にはこの高松宮記念が最後の勝利となりました。
2024年1月時点で唯一のゴールドアリュール産駒芝G1馬です。
サークルオブライフ
生年月日 | 2019年3月24日 |
性別 | 牝 |
父 | エピファネイア |
母 | シーブリーズライフ |
母父 | アドマイヤジャパン |
生産牧場 | 千代田牧場 |
戦績 | 8戦3勝 |
主な勝ち鞍 | 2021年阪神JF(G1) 2021年アルテミスステークス(G3) |
獲得賞金 | 1億4,132万5,000円 |
登録抹消日 | 2023年10月12日 |
デビューから一貫してM.デムーロ騎手とともにターフに挑んだサークルオブライフは2021年の阪神JF(G1)の勝ち馬です。
2歳のころはアルテミスステークス(G3)も勝利しており、その年の最優秀2歳牝馬に輝きました。
3歳になってからも注目されていましたが、チューリップ賞(G2)で3着に敗れると、続く桜花賞(G1)では4着、オークス(G1)は12着に敗れています。
秋緒戦に挑んだ紫苑ステークス(G3)でも4着に敗れると、その後屈腱炎を発症してしまいました。
1年間休養したのち、万が一のことを考慮して引退発表されたのです。
今後は繁殖入りしますが、アメリカも視野に入れているようです。
デアリングタクト
生年月日 | 2017年4月15日 |
性別 | 牝 |
父 | エピファネイア |
母 | デアリングバード |
母父 | キングカメハメハ |
生産牧場 | 長谷川牧場 |
戦績 | 13戦5勝 |
主な勝ち鞍 | 2020年桜花賞(G1) 2020年オークス(G1) 2020年秋華賞(G1) |
獲得賞金 | 6億4,413万2,400円 |
登録抹消日 | 10月12日 |
日本競馬史上初となる無敗の牝馬三冠を成し遂げたのがデアリングタクトです。
デビューから一回も敗れることなく秋華賞(G1)まで勝ち上がった馬は古来存在せず、あのアーモンドアイやジェンティルドンナですら成し遂げることができませんでした。
この年は同期のコントレイルが牡馬クラシックを無敗で勝利したことでも話題になりました。
秋華賞の後に挑んだジャパンカップ(G1)では三冠牝馬のアーモンドアイ、そしてコントレイルに次ぐ3着でしたが充実した一年を遅れました。
古馬になってからも活躍していましたが、香港のクイーンエリザベス2世カップ(G1)で繋靱帯炎を発症し、長期休養を挟みます。
5歳の春に復帰したものの、この怪我が致命傷となって最終的に勝ち星を手にすることなく引退しました。
古馬になってからは怪我に泣かされましたが、これまで誰もが成し遂げられなかった偉業を達成したうえ、エピファネイアのファーストクロップとして父の種牡馬価値を大いに高め、競馬界に多大な影響を残しました。
カフェファラオ
生年月日 | 2019年11月7日 |
性別 | 牡 |
父 | American Pharoah |
母 | Mary’s Follies |
母父 | More Than Ready |
生産牧場 | Paul P. Pompa |
戦績 | 17戦7勝 |
主な勝ち鞍 | 2021年・2022年フェブラリーステークス(G1) 2022年マイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1) 2020年ユニコーンステークス(G3) 2020年シリウスステークス(G3) |
獲得賞金 | 6億5,742万4,900円 |
登録抹消日 | 2023年11月24日 |
フェブラリーステークス(G1)を連破したカフェファラオは、ダート馬らしからぬ時計勝負に強い馬でした。
これまで手にした重賞レースはいずれも左回りのもので、特にワンターンコースを得意としており、フェブラリーステークスの舞台である東京やマイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)の舞台である盛岡では高いパフォーマンスを発揮しています。
一時はそのスピード能力を評価されて芝の安田記念(G1)にも出走しましたが、さすがに芝マイラー相手では分が悪かったです。
それでもG1タイトルを3つ手にしましたし、サウジアラビア最高峰のレースであるサウジカップ(G1)で3着と、その実力は世界でも通用していました。
2023年のマイルチャンピオンシップ南部杯5着がラストランとなりました。この時の勝ち馬レモンポップに次世代のダート界を任せて引退する形となっています。
シュネルマイスター
生年月日 | 2018年3月23日 |
性別 | 牡 |
父 | Kingman |
母 | セリエンホルデ |
母父 | Soldier Hollow |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 17戦5勝 |
主な勝ち鞍 | 2021年NHKマイルカップ(G1) 2021年毎日王冠(G2) 2023年マイラーズカップ(G2) |
獲得賞金 | 5億3,227万1,600円 |
登録抹消日 | 2023年11月30日 |
シュネルマイスターの名前の由来はドイツ語で「スピードの名人」です。ドイツ生まれのシュネルマイスターらしい命名がされており、その名に恥じぬ活躍を見せたのが2021年のNHKマイルカップ(G1)です。
ここでは1分31秒6という非常に速い時計で優勝を手にしました。ちなみにこのとき2着のソングラインとはこののち数年にわたってしのぎを削ります。
その後は毎日王冠(G2)において、直線で長く脚を使って勝利し、マイルチャンピオンシップ(G1)でも当時最強マイラーとして名高いグランアレグリアにひっ迫の2着で能力の高さを発揮しています。
その後はマイルを中心にレースプランが組まれましたが、結果的につかんだG1タイトルは3歳時のNHKマイルカップのみとなりました。
しかしながら、安田記念(G1)で3年連続馬券に絡んでいるのをはじめ、大舞台で何度も好走していることが評価され、引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りすることが決まりました。
ソングライン
生年月日 | 2018年3月4日 |
性別 | 牝 |
父 | キズナ |
母 | ルミナスパレード |
母父 | シンボリクリスエス |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 17戦7勝 |
主な勝ち鞍 | 2022年・2023年安田記念(G1) 2023年ヴィクトリアマイル(G1) 2021年富士ステークス(G2) 2022年1351ターフスプリント(G3) |
獲得賞金 | 7億9,999万1,100円 |
登録抹消日 | 2023年12月1日 |
スピード馬場にも対応できるキズナ産駒として、幾多のG1タイトルを手にしたのがソングラインです。
7番人気で挑んだ2021年のNHKマイルカップでは勝ち馬シュネルマイスター相手にハナ差2着まで詰め寄り、伏兵として台頭しました。
その後は安田記念(G1)連覇をはじめ、ヴィクトリアマイル(G1)や富士ステークス(G2)も勝利しました。
無類の強さを見せているようですが、桜花賞(G1)や阪神カップ(G2)など、関西遠征になると途端にぼろが出ており、関東から比較的近い新潟の関屋記念(G3)でも3着がやっとで得意不得意がはっきりしているタイプでした。
しかし、得意舞台であれば牡馬相手でも無類の強さを見せ、強い牝馬として現役を全うしたのです。
ヴェラアズール
生年月日 | 2017年1月19日 |
性別 | 牡 |
父 | エイシンフラッシュ |
母 | ヴェラブランカ |
母父 | クロフネ |
生産牧場 | 社台コーポレーション白老ファーム |
戦績 | 27戦6勝 |
主な勝ち鞍 | 2022年ジャパンカップ(G1) 2022年京都大賞典(G2) |
獲得賞金 | 5億4,968万円 |
登録抹消日 | 2023年12月6日 |
ヴェラアズールはダート出身ながらも芝の最高峰レースともいえるジャパンカップ(G1)を制しました。
もともとはダートの条件戦で結果を残していましたが、淡路特別(2勝クラス)で芝を使うといきなり勝利し、その後もあっさりクラス戦を勝ちあがります。
初重賞となった京都大賞典(G2)は芝の重賞で活躍する馬が+揃いましたが、稍重表記にかかわらず高速馬場となり、後方から上がり最速33秒2の末脚で勝利を掴み、初重賞タイトルを掴みました。
京都大賞典の走りが評価され、ジャパンカップでも3番人気に支持されました。ここでも上がり最速33秒7の末脚を使ってダービー馬のシャフリヤールを退け、初G1タイトルを手にしたのです。
父エイシンフラッシュ譲りの鋭い閃光のような差し脚でビッグタイトルを手にしたヴェラアズールでしたがこのジャパンカップが最後の勝利となり、2023年の12月に引退しています。
テーオーケインズ
生年月日 | 2017年4月27日 |
性別 | 牡 |
父 | シニスターミニスター |
母 | マキシムカフェ |
母父 | マンハッタンカフェ |
生産牧場 | ヤナガワ牧場 |
戦績 | 25戦10勝 |
主な勝ち鞍 | 2021年チャンピオンズカップ(G1) 2021年帝王賞(Jpn1) 2022年JBCクラシック(Jpn1) 2021年アンタレスステークス(G3) 2022年平安ステークス(G3) |
獲得賞金 | 6億7,841万5,900円 |
登録抹消日 | 2023年12月10日 |
2021年のチャンピオンズカップ(G1)では当時ダート界の中心で競馬していたチュウワウィザードを6馬身差で完封し、新世代の台頭をターフで証明しました。
その後はJBCクラシック(Jpn1)や平安ステークス(G3)で勝ち星を挙げるものの、チャンピオンズカップのときのようなパフォーマンスは発揮できていません。
テーオーケインズは鉄砲が利く半面、叩き良化型ではなかったためどうしても連戦になると疲れが出ていたのだと思います。
それでも、大舞台で常に掲示板入りしている辺りはさすがG1馬といったところです。
2023年のチャンピオンズカップで勝ち馬レモンポップに引導を渡し、現役を引退しました。
イクイノックス
生年月日 | 2019年3月25日 |
性別 | 牡 |
父 | キタサンブラック |
母 | シャトーブランシュ |
母父 | キングヘイロー |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 10戦8勝 |
主な勝ち鞍 | 2022年・2023年天皇賞(秋)(G1) 2022年有馬記念(G1) 2023年ドバイシーマクラシック(G1) 2023年宝塚記念(G1) 2023年ジャパンカップ(G1) 2021年東京スポーツ杯2歳ステークス(G2) |
獲得賞金 | 22億1,544万6,100円 |
登録抹消日 | 2023年12月16日 |
キタサンブラック初年度産駒であるイクイノックスはクラシックタイトルこそつかみ損ねましたが、天皇賞(秋)(G1)や有馬記念(G1)といった古馬G1を勝ち切ったことで2年連続で年度代表馬に選出されています。
また、2023年のドバイシーマクラシックではこれまで見せなかった逃げの競馬、しかももったままで2分25秒6のレコード勝利しました。
この1戦が国際競馬機構である「ロンジンワールドベストレースホースランキング」においてレーティング129ボンドに指定され、世界最強馬として認定されたのです。
これ以降も、宝塚記念(G1)を勝利しただけではなく、連覇を成し遂げた天皇賞(秋)では1分55秒2の世界レコードタイムで勝利しました。
そして、ジャパンカップ(G1)では同年に三冠牝馬になったリバティアイランドが対抗馬として浮上しましたが、蓋を開けてみればリバティアイランドに4馬身差で勝利し、並居るG1馬とは比較にならないほどの強さを証明したのです。
このあとは有馬記念(G1)参戦の話もありましたが、なんとジャパンカップを最後に引退が発表されました。
天皇賞(秋)やジャパンカップの蓄積疲労があったようで大事を取っての判断らしいです。
引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、初年度の種付け料は破格の2,000万円と発表されました。
ディープインパクトやコントレイルの初年度種付け料が1,200万だったのでいかに期待されているかが分かります。
非常に高額ですが、募集はすぐに埋まったようで、今後の産駒の活躍に期待が持てます。
ジェラルディーナ
生年月日 | 2018年5月12日 |
性別 | 牝 |
父 | モーリス |
母 | ジェンティルドンナ |
母父 | ディープインパクト |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 23戦6勝 |
主な勝ち鞍 | 2022年エリザベス女王杯(G1) 2022年オールカマー(G2) |
獲得賞金 | 4億7,825万7,700円 |
登録抹消日 | 2023年12月20日 |
母はディープインパクト産駒最高傑作としても名高いジェンティルドンナという超良血馬ですが、母の活躍に反して3歳時はクラシックとは無縁でした。
条件戦は3連勝しており、オープンレースでも掲示板入りするもののなかなか勝ち切れません。
ところが、牡馬混合重賞であるオールカマー(G2)で、差し切り勝利を掴むと、続くエリザベス女王杯(G1)でも重馬場を苦にしない追い込みが見事はまって女王の座を手にすることができました。
5歳になった2023年は勝ち星を手にすることがなく、結果的にG1タイトルは1勝のみとなりましたが、少しでも偉大なる母に近づけたのではないでしょうか。
今後生誕するであろう産駒に、更なる活躍を期待したいです。
ダノンザキッド
生年月日 | 2018年1月29日 |
性別 | 牡 |
父 | ジャスタウェイ |
母 | エピックラヴ |
母父 | Dansili |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 19戦3勝 |
主な勝ち鞍 | 2020年ホープフルステークス(G1) 2020年東京スポーツ杯2歳ステークス(G3) |
獲得賞金 | 4億6,086万6,300万円 |
登録抹消日 | 2023年12月22日 |
ダノンザキッドは2020年のホープフルステークス(G1)の勝ち馬で、のちに菊花賞(G1)を制するタイトルホルダーや同レース2着のオーソクレース相手に勝ち切ってG1馬になっています。
しかし、5歳の冬に引退するまで結果的に勝ち星はこのホープフルステークスが最後となり、その後勝ち星を掴むことはありませんでした。
勝ち切れないため基本的に人気を落とすタイプですが、2022年と23年のマイルチャンピオンシップ(G1)では2年連続で馬券に絡んだり、2023年の大阪杯(G1)も10番人気の低評価ながら3着入りしました。
2022年の香港カップ(G1)は日本馬の中で一番人気を落としていましたが結果は2着で日本馬の中で最先着しています。
勝利がないだけで人気以上に健闘していたダノンザキッドにお世話になった方も多いことでしょう。
ウインマリリン
生年月日 | 2017年5月23日 |
性別 | 牝 |
父 | スクリーンヒーロー |
母 | コスモチェーロ |
母父 | Fusaichi Pegasus |
生産牧場 | コスモヴューファーム |
戦績 | 22戦6勝 |
主な勝ち鞍 | 2022年香港ヴァース(G1) 2020年フローラステークス(G2) 2021年日経賞(G2) 2021年オールカマー(G2) |
獲得賞金 | 5億6,582万2,900円 |
登録抹消日 | 2023年12月27日 |
ウインマリリンはデアリングタクトと同期の馬で、オークス(G1)では7番人気の低評価を覆す走りで2着入りしています。
古馬になってからも日経賞(G2)やオールカマー(G2)といった牡馬混合戦で勝利を手にし、男相手でも結果を残していました。
そして、2022年の香港ヴァーズ(G1)ではD(ダミアン).レーン騎手の手綱さばきで見事勝利を掴み、悲願だったG1タイトルを掴んだのです。
結果的にはこの香港ヴァーズが最後の勝利となり、2023年は勝ち星を手にすることなく引退しています。
引退後は種牡馬入りし、同時期に引退したタイトルホルダーと交配する予定です。
ピクシーナイト
生年月日 | 2018年5月14日 |
性別 | 牡 |
父 | モーリス |
母 | ピクシーホロウ |
母父 | キングヘイロー |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 14戦3勝 |
主な勝ち鞍 | 2021年スプリンターズステークス(G1) 2021年シンザン記念(G3) |
獲得賞金 | 2億2,764万2,000円 |
登録抹消日 | 2023年12月27日 |
モーリスの初年度産駒であるピクシーナイトは2021年のスプリンターズステークス(G1)の勝ち馬です。
前走のセントウルステークス(G2)でも勝ち馬レシステンシアと差のない2着だったため、3番人気に支持されましたが先行しながら1分7秒1の好タイムでレシステンシアを撃破し、見事G1タイトルを手にしたのです。
この時騎乗していた福永祐一騎手曰く「想像を超えた馬になる可能性が出てきた」とコメントされました。
ところが、続く香港スプリント(G1)では近年稀にみる多重落馬事故に巻き込まれます。
命に別状はありませんでしたが剥離骨折が判明し、全治未明の重傷を負いました。
懸命な治療の結果、1年の休養を経てターフに復帰したものの、結果的にそれから勝利を掴むことなく引退しています。
もしも、香港で怪我しなければ福永騎手のいう想像を超える馬になったかもしれないと思うと、何とも言えない気持ちですが、命は無事だったので今後は父を超える産駒の誕生に期待したいです。
グレナディアガーズ
生年月日 | 2018年2月4日 |
性別 | 牡 |
父 | Frankel |
母 | ウェイヴェルアベニュー |
母父 | Harlington |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 16戦3勝 |
主な勝ち鞍 | 2020年朝日杯FS(G1) 2021年阪神カップ(G2) |
獲得賞金 | 2億7,139万6,000円 |
登録抹消日 | 2023年12月27日 |
フランける産駒のグレナディアガーズは未勝利上がりながらも朝日杯FS(G1)を制してG1馬の仲間入りを果たしています。
3歳以降は短距離からマイルを中心につか和れ、NHKマイルカップ(G1)でも3着入りしました。
過去の戦績を振り返ると、阪神競馬場で行われた朝日杯FSを勝利しているだけではなく、同競馬場で開催された阪神カップ(G2)で3年連続連対していることから阪神巧者の印象が強いです。
引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りすることが決まりました。
父譲りの力ある産駒が誕生することに期待したいです。
スルーセブンシーズ
生年月日 | 2018年4月8日 |
性別 | 牝 |
父 | ドリームジャーニー |
母 | マイティースルー |
母父 | クロフネ |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 14戦4勝 |
主な勝ち鞍 | 2023年中山牝馬ステークス(G3) |
獲得賞金 | 2億3,185万8,700円 |
登録抹消日 | 2023年12月27日 |
スルーセブンシーズの名が世に轟いたのは2023年の宝塚記念(G1)でしょう。
これまで目立った活躍を見せていないため10番人気の低評価でしたが、直線では抜群の手ごたえで一気に進出し、勝ち馬イクイノックスのクビ差2着で入線したのでした。
位置取り次第ではイクイノックスに勝ち切っていた可能性もありましたが、時計のかかる馬場で高いパフォーマンスを発揮したのです。
この1戦で陣営はなんと世界最高峰レースである凱旋門賞(G1)への出走を決めました。
地元フランスではそこまで評価が高くありませんでしたが、直線に入ってからは馬群を縫うような追込を見せてなんと4着に健闘したのです。
一介のG3馬の海の向こうにおける挑戦は日本の競馬関係者やファンは大いに沸かせたのでした。
帰国後は有馬記念(G1)に出走しましたが、海外帰り緒戦も影響したのか12着に敗れ、その後骨折が判明したことで引退が決まりました。
タイトルホルダー
生年月日 | 2018年2月10日 |
性別 | 牡 |
父 | ドゥラメンテ |
母 | メーヴェ |
母父 | Motivator |
生産牧場 | 岡田スタッド |
戦績 | 19戦7勝 |
主な勝ち鞍 | 2021年菊花賞(G1) 2022年天皇賞(春)(G1) 2023年宝塚記念(G1) 2021年弥生賞ディープインパクト記念(G2) 2022・2023年日経賞(G2) |
獲得賞金 | 10億6,875万1,000円 |
登録抹消日 | 2024年1月5日 |
ドゥラメンテの初年度産駒として無尽蔵のスタミナを活かして数多くのG1レースを制し、その名の如くタイトルホルダーになりました。
もともとそこまで高い評価はされていませんでしたが、皐月賞(G1)で2着入りしたり、早い段階から頭角を露わにしています。
そして、クラシック最終戦となった菊花賞(G1)では鬼門と呼ばれた逃げの競馬で勝利しました。
翌年の天皇賞(春)(G1)では菊花賞同様緩急をつけた競馬で後続を赤子扱いし、宝塚記念(G1)は逃げるパンサラッサを早めに横綱競馬で押し切り勝利します。
奇しくも父ドゥラメンテが手にすることがなかったG1タイトルをすべて手にしたのでした。
5歳となった昨年も大舞台で力のある競馬を見せていましたが、2023年の有馬記念(G1)を最後、引退が発表され、岡田スタッドで種牡馬入りすることが決まりました。
余談ですが、正式な登録抹消は2024年に入ってからですが、2023年の時点で引退が決まっていたため今回掲載しています。
パンサラッサ
生年月日 | 2017年3月1日 |
性別 | 牡 |
父 | ロードカナロア |
母 | ミスペンバリー |
母父 | Montjeu |
生産牧場 | 木村秀則 |
戦績 | 28戦7勝 |
主な勝ち鞍 | 2022年ドバイターフ(G1) 2023年サウジカップ(G1) 2022年中山記念(G2) 2021年福島記念(G3) |
獲得賞金 | 18億4,466万3,200円 |
登録抹消日 | 2024年1月10日 |
令和の逃げ馬の代名詞的存在になりそうなのがパンサラッサです。
クラシックレースとはほとんど無縁の存在でしたが古馬になってからゲートを安定して出るようになり、逃げの競馬を身に付けます。
そして、2022年のドバイターフ(G1)では前年の勝ち馬ロードノースと同着1位となり、自身初のG1タイトルを手にしたのでした。
そして、パンサラッサと言えば2022年の天皇賞(秋)(G1)がベストバウトといえるでしょう。
ここでは当時3歳のイクイノックスが断然1番人気に支持されましたがパンサラッサは近年珍しい大逃げを披露します。
1,000m通過が57秒4という超ハイペースで逃げを図り、直線でも粘りこみを図りますがイクイノックスが32秒7という末脚を以て最後の最後捕らえられてしまいました。
結果的に敗れはしたものの、近年めったに見ることがないハイペースの大逃げで最後の最後まで粘り切った姿勢に多くのファンが興奮したのです。
翌年はダートのサウジカップ(G1)に出走するとなんとそこで逃げ切り勝ちし、日本馬としては史上初となるサウジカップ制覇を成し遂げました。
しかも、このサウジカップは獲得賞金が13奥相当になったためこの1戦だけで歴代賞金ランキング3位に浮上したのです。
結果的にはこのサウジカップが最後の勝利となりましたが、大逃げでイクイノックスに勝ち切る姿や、海外G1での活躍など、話題に事欠かない名馬でした。
タイトルホルダー同様、正式な抹消は2024年ですが、引退自体は2023年から発表されていたので掲載しました。
【番外】2023年に死亡した名馬一覧
スキルヴィング
生年月日 | 2020年3月25日 |
性別 | 牡 |
父 | キタサンブラック |
母 | ロスヴァイセ |
母父 | シンボリクリスエス |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 5戦3勝 |
主な勝ち鞍 | 2023年青葉賞(G2) |
獲得賞金 | 7,402万3,000円 |
登録抹消日 | 2023年5月28日 |
青葉賞馬はダービーを勝てない。
そのジンクスに挑んだのがスキルヴィングでした。
デビュー2戦目で勝利を掴み、ゆりかもめ賞(1勝クラス)を経てからは無理に皐月賞(G1)に向かわず、青葉賞(G2)からダービー(G1)を目指しました。
青葉賞では中団で脚を溜めながら、上がり最速となる34秒1ん時計で勝利し、ダービーの優先出走権を獲得しました。
ダービーではルメール騎手が騎乗した影響もあって2番人気に支持され、最後の直線でスパートをかけようとしましたが、直線では反応を見せずに17着で入線し、その後、倒れて亡くなりました。
死因は急性心不全で、レース中に発症したようです。
もしも、直線で末脚を発揮できていたらダービータイトルを手にしていたかもしれないと思うと感慨無量です。
アスクビクターモア
生年月日 | 2019年4月1日 |
性別 | 牡 |
父 | ディープインパクト |
母 | カルティカ |
母父 | Rainbow Quest |
生産牧場 | 社台ファーム |
戦績 | 12戦4勝 |
主な勝ち鞍 | 2022年菊花賞(G1) 2022年弥生賞ディープインパクト記念(G2) |
獲得賞金 | 3億4,527万5,000円 |
登録抹消日 | 2023年8月8日 |
アスクビクターモアは2022年の菊花賞(G1)馬です。
この世代はイクイノックスやドウデュース、ジオグリフにジャスティンパレスなど、層の厚いメンバーが揃っていましたが、弥生賞ディープインパクト記念(G2)ではのちのダービー馬であるドウデュースに先着しました。
そして、ダービー(G1)でも3着入りしているように大舞台での活躍しています。
最後の一冠を駆けた菊花賞はドウデュースやジオグリフ、イクイノックスらは不在でしたが淀みないペースの中でも持ち前のスタミナを活かした走りで見事勝利を掴んだのです。
古馬になってからの活躍にも期待されましたが、2023年の8月、放牧先で熱中症による多臓器不全を発症して死亡が確認されたのです。
地球温暖化の影響は冷涼といわれていた北海道すら猛暑にさせるほどで、アスクビクターモアにとって過酷な環境だったのでしょう。
アスクビクターモアの死は今後の競馬界における取り組みにも大きな影響を及ぼす。
このような事故が起きないよう、今後の政策に期待したいです。
まとめ
振り返ってみると、2023年は本当に引退ラッシュといっていいほど有名馬の引退が多く見られました。
今回紹介した馬の中にはイクイノックスのようにまだまだ現役で活躍できるである馬も多くいるだけに悲しい気持ちはあります。
しかし、ここで紹介したほとんどの馬が種牡馬もしくは繁殖入りするため、次世代の仔たちに期待できるのは楽しみです。
ターフで結果を残した馬たちの次なる活躍に期待したいですね!