東京ダート1,400mは、一見すると直線の長さから差しも決まりそうに見える一方で、レースの流れや条件によって結果が大きく変わりやすい、読み解きが難しい舞台です。
人気や脚質だけで単純に判断すると、思わぬ取りこぼしや波乱につながるケースも少なくありません。
そのため予想では、展開の想定や馬のタイプ、近走内容との噛み合わせを丁寧に見極めることが重要になります。
ここからは、東京ダート1,400mの特徴や各種データを整理しながら、このコースで狙うべきポイントを掘り下げていきます。
東京ダート1,400mのコース特徴

東京ダート1,400mは、JRAで数少ない「芝スタートではない」ダート1,400m戦が行われるコースです。
スタートからダートを走り切るため序盤から主導権争いが激しくなりやすく、前半のペースは自然と上がります。一方で直線はJRAダート最長クラスとなっており、単純な逃げ切り一辺倒にはなりにくい舞台です。
下級条件では先行力と持久力を兼ね備えたタイプが安定しやすく、重賞などペースがさらに速くなるレースでは、中団で脚を溜めた差し馬が台頭する場面も増えてきます。
重要なのは脚質そのものよりも、無駄なロスを抑えた位置取りと展開への対応力といえるでしょう。
東京ダート1,400mで開催される重賞
東京ダート1,400mはさまざまな番組が編成されていますが、重賞競走は1月~2月に開催される根岸ステークスしかありません。
ここからは根岸ステークスについて概要を説明します。
根岸ステークス
| グレード | G1 |
|---|---|
| 開催時期 | 1月下旬~2月上旬 |
| 出走条件 | 4歳以上 |
| 負担重量 | 別定 |
| 1着賞金 | 4,000万円 |
根岸ステークスは、東京競馬場ダート1,400mで行われるJRAの重賞競走です。
1987年に創設され、現在ではダート重賞の中でも歴史ある一戦として位置づけられています。
競走名は、かつて日本初の近代競馬場が置かれていた横浜・根岸の地名に由来しています。
施行時期は1月下旬から2月上旬で、フェブラリーステークスの前哨戦として重要な役割を担っています。
2014年以降は、1着馬にフェブラリーステークスへの優先出走権が付与され、実力馬の始動戦として注目を集めています。
負担重量は別定戦で、国内の短距離ダート馬が集う舞台です。
東京ダート1,400mのタイム
東京ダート1,400mは、オープンから条件戦まで幅広く使用されるコースで、クラスや馬場状態によって時計の出方に差が出やすい点が特徴です。
下り坂スタートと長い直線を活かし、重賞では1分22秒台前後の高速決着になることも珍しくありません。
一方で、含水率の高い馬場では時計が出るケースも見られます。
そのため東京ダート1,400mでは、単純なタイム比較だけでなく、展開や馬場傾向を踏まえた評価が重要になります。
東京ダート1,400mの平均タイム
| クラス | レース数 | 平均タイム |
|---|---|---|
| 重賞・オープン | 25レース | 1:24.2 |
| 3勝クラス | 35レース | 1:24.7 |
| 2勝クラス | 79レース | 1:25.2 |
| 1勝クラス | 127レース | 1:26.0 |
| 未勝利 | 161レース | 1:27.5 |
| 新馬 | 36レース | 1:28.6 |
東京ダート1,400mのレコードタイム
| 年齢 | レコードタイム | 馬名 | レース名 |
|---|---|---|---|
| 2歳 | 1:23.1 | ユーワハリケーン | プラタナス賞(500万下) (2005年10月8日) |
| 3歳以上 | 1:21.5 | ノンコノユメ | 根岸ステークス(G3) (2018年1月28日) |
東京ダート1,400mのレコードタイムは、いずれも重馬場で記録されている点が大きな特徴です。
2歳のレコードである1分23秒1は、2005年10月8日のプラタナス賞でユーワハリケーンが記録したものです。
若駒戦ながら時計が速いのは、含水率の高いダートによって脚抜きが良くなり、スピードが出やすい状態だったことが影響しています。
一方、3歳以上のレコードである1分21秒5は、2018年の根岸ステークスでノンコノユメが記録しました。
重馬場でも前半から流れが締まり、直線で鋭く伸びたことで、東京ダート1,400mとしては破格の高速決着となっています。
このように東京ダート1,400mでは、レコードタイム=能力の上限ではなく、馬場状態と展開が大きく関与している点を意識する必要があります。
東京ダート1,400mのコースデータ
東京ダート1,400mは、スタートからダートを走り切る全国でも珍しいコース形態が特徴です。
序盤からペースが上がりやすく、直線の長さを活かした持続力勝負になりやすい舞台といえます。
枠順や脚質の有利不利は極端ではありませんが、位置取りとコースロスが結果に直結しやすい点には注意が必要です。
ここからは、東京ダート1,400mの各種データをもとに、傾向を詳しく見ていきます。
東京ダート1,400mの枠順別データ
| 枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 52-44-47-698/841 | 6.2% | 11.4% | 17.0% | 49 | 60 |
| 2枠 | 55-57-54-703/869 | 6.3% | 12.9% | 19.1% | 48 | 62 |
| 3枠 | 51-55-44-746/896 | 5.7% | 11.8% | 16.7% | 86 | 71 |
| 4枠 | 66-56-70-718/910 | 7.3% | 13.4% | 21.1% | 69 | 66 |
| 5枠 | 50-55-60-753/918 | 5.4% | 11.4% | 18.0% | 46 | 59 |
| 6枠 | 62-63-65-728/918 | 6.8% | 13.6% | 20.7% | 62 | 82 |
| 7枠 | 72-64-63-721/920 | 7.8% | 14.8% | 21.6% | 77 | 73 |
| 8枠 | 56-68-60-739/923 | 6.1% | 13.4% | 19.9% | 49 | 67 |
東京ダート1,400mの脚質別データ
| 脚質 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 89-66-47-261/463 | 19.2% | 33.5% | 43.6% | 215 | 155 |
| 先行 | 191-177-174-1,144/1,686 | 11.3% | 21.8% | 32.1% | 103 | 107 |
| 差し | 148-162-174-2,207/2,691 | 5.5% | 11.5% | 18.0% | 46 | 60 |
| 追込 | 36-57-68-2,183/2,344 | 1.5% | 4.0% | 6.9% | 18 | 31 |
東京ダート1,400mの人気別データ
| 人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 167-82-41-173/463 | 36.1% | 53.8% | 62.6% | 86 | 82 |
| 2番人気 | 85-84-60-234/463 | 18.4% | 36.5% | 49.5% | 75 | 80 |
| 3番人気 | 58-67-66-272/463 | 12.5% | 27.0% | 41.3% | 77 | 83 |
| 4番人気 | 46-57-46-314/463 | 9.9% | 22.2% | 32.2% | 80 | 79 |
| 5番人気 | 28-41-64-330/463 | 6.0% | 14.9% | 28.7% | 70 | 84 |
| 6~9番人気 | 62-90-137-1,562/1,851 | 3.3% | 8.2% | 15.6% | 68 | 75 |
| 10番人気以下 | 18- 41- 49-2,921/3,029 | 0.6% | 1.9% | 3.6% | 44 | 53 |
東京ダート1,400mの騎手別データ
| 騎手 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 戸崎圭太 | 40-33-21-154/248 | 16.1% | 29.4% | 37.9% | 76 | 70 |
| C.ルメール | 38-17-15-82/152 | 25.0% | 36.2% | 46.1% | 76 | 68 |
| 三浦皇成 | 26-24-18-159/227 | 11.5% | 22.0% | 30.0% | 85 | 68 |
| 横山武史 | 22-28-28-155/233 | 9.4% | 21.5% | 33.5% | 43 | 69 |
| 菅原明良 | 20-26-24-189/259 | 7.7% | 17.8% | 27.0% | 65 | 77 |
| 津村明秀 | 16-13-14-165/208 | 7.7% | 13.9% | 20.7% | 77 | 71 |
| 田辺裕信 | 16-11-16-147/190 | 8.4% | 14.2% | 22.6% | 68 | 56 |
| 内田博幸 | 13-17-20-213/263 | 4.9% | 11.4% | 19.0% | 45 | 55 |
| 横山和生 | 13-17-8-104/142 | 9.2% | 21.1% | 26.8% | 57 | 73 |
| 川田将雅 | 13-5-8-18/44 | 29.5% | 40.9% | 59.1% | 84 | 93 |
東京ダート1,400mの調教師別データ
| 調教師 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 伊藤圭三 | 14-14-17-120/165 | 8.5% | 17.0% | 27.3% | 36 | 104 |
| 加藤征弘 | 14-10-14-88/126 | 11.1% | 19.0% | 30.2% | 39 | 66 |
| 田中博康 | 13- 3- 3-21/40 | 32.5% | 40.0% | 47.5% | 138 | 102 |
| 田村康仁 | 11-9-9-75/104 | 10.6% | 19.2% | 27.9% | 93 | 80 |
| 矢野英一 | 11-8-7-90/116 | 9.5% | 16.4% | 22.4% | 99 | 58 |
| 安田翔伍 | 9-7-3-16/35 | 25.7% | 45.7% | 54.3% | 115 | 150 |
| 奥村武 | 9-7-2-42/60 | 15.0% | 26.7% | 30.0% | 77 | 73 |
| 鈴木伸尋 | 8-16-11-92/127 | 6.3% | 18.9% | 27.6% | 28 | 89 |
| 中舘英二 | 8-7-2-64/81 | 9.9% | 18.5% | 21.0% | 179 | 70 |
| 稲垣幸雄 | 7-14-7-65/93 | 7.5% | 22.6% | 30.1% | 68 | 89 |
東京ダート1,400mの血統別データ
| 血統 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ヘニーヒューズ | 26-26-19-237/308 | 8.4% | 16.9% | 23.1% | 49 | 64 |
| ロードカナロア | 25-25-15-148/213 | 11.7% | 23.5% | 30.5% | 74 | 87 |
| シニスターミニスター | 23-17-21-113/174 | 13.2% | 23.0% | 35.1% | 130 | 95 |
| ドレフォン | 19-11-19-133/182 | 10.4% | 16.5% | 26.9% | 46 | 67 |
| ディスクリートキャット | 12-12-12-95/131 | 9.2% | 18.3% | 27.5% | 80 | 72 |
| ドゥラメンテ | 12-9-3-73/97 | 12.4% | 21.6% | 24.7% | 408 | 141 |
| ダノンレジェンド | 11-11-15-83/120 | 9.2% | 18.3% | 30.8% | 65 | 141 |
| キンシャサノキセキ | 10-10-12-134/166 | 6.0% | 12.0% | 19.3% | 52 | 130 |
| パイロ | 10-8-22-112/152 | 6.6% | 11.8% | 26.3% | 65 | 84 |
| マジェスティックウォリアー | 10-8-4-89/111 | 9.0% | 16.2% | 19.8% | 105 | 74 |
東京ダート1,400mの母父血統別データ
| 母父血統 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ダイワメジャー | 19-14-11-150/194 | 9.8% | 17.0% | 22.7% | 69 | 84 |
| クロフネ | 18-12-16-182/228 | 7.9% | 13.2% | 20.2% | 91 | 68 |
| キングカメハメハ | 17-11-16-181/225 | 7.6% | 12.4% | 19.6% | 41 | 53 |
| フレンチデピュティ | 15-13-11-143/182 | 8.2% | 15.4% | 21.4% | 39 | 62 |
| ディープインパクト | 14-12-12-138/176 | 8.0% | 14.8% | 21.6% | 44 | 47 |
| ゴールドアリュール | 13-11-17-165/206 | 6.3% | 11.7% | 19.9% | 53 | 89 |
| フジキセキ | 11-9-24-136/180 | 6.1% | 11.1% | 24.4% | 52 | 78 |
| マンハッタンカフェ | 10-9-3-99/121 | 8.3% | 15.7% | 18.2% | 122 | 46 |
| ネオユニヴァース | 10-7-8-120/145 | 6.9% | 11.7% | 17.2% | 57 | 117 |
| ハーツクライ | 9-9-3-92/113 | 8.0% | 15.9% | 18.6% | 34 | 53 |
東京ダート1,400mの攻略方法
東京ダート1,400mは、コース形態とペース特性を正しく理解することが予想精度を高める近道です。
脚質や枠順だけで判断すると見落としが生じやすく、馬場状態や血統適性も含めた総合的な視点が求められます。
ここからは、東京ダート1,400mで押さえておきたい具体的な攻略ポイントを整理していきます。
東京ダート1400mはスタート直後の位置取りが最重要
東京ダート1,400mは、JRAでも数少ない芝スタートではないダート1,400m戦が行われるコースです。
スタート直後からダートを走るため主導権争いが激しく、前半のペースは自然と速くなりやすい一方、直線はダートコースとしては最長クラスで、単純な逃げ切りだけでは押し切れません。
下級条件では先行力と持久力を兼ね備えた馬が安定しやすく、重賞のようにペースが上がるレースでは、中団で脚を溜めた差し馬が台頭するケースも見られます。
脚質の有利不利よりも、序盤で無理のない位置を取り、ロスを抑えて流れに対応できるかが重要なポイントです。
東京ダート1400mは血統適性が結果を左右しやすい
東京ダート1,400mは、コース形態とレースの流れから血統適性が結果に直結しやすい舞台です。
種牡馬別ではヘニーヒューズ、ロードカナロア、シニスターミニスターなど、スピードと持続力を兼ね備えた血統が安定した成績を残しています。
特に先行力を活かしながら直線でも脚を使えるタイプが多く、複勝率の高さが目立ちます。
一方、母父血統ではダイワメジャーやクロフネ、キングカメハメハといったダート適性とパワーを補える系統が好成績です。
スタートからペースが上がりやすい東京ダート1,400mでは、スピードだけでなくバテにくさを血統面から見極めることが、予想精度を高める重要なポイントといえるでしょう。
東京ダート1400mは馬場状態による傾向変化に注意
東京ダート1,400mは、馬場状態によってレース傾向が大きく変化しやすいコースです。
含水率が高い不良馬場では砂が締まり、時計が一気に速くなる傾向が見られ、スピード能力の高い馬がそのまま押し切るシーンも増えてきます。
一方、冬場は空気が乾燥しやすく、ダートがパサつくことで砂が深くなりやすいため、他の季節以上に時計がかかるケースも少なくありません。
その場合は純粋なスピードよりもパワーや持久力が重視され、道中で脚を使わされてもバテにくいタイプが有利になります。
東京ダート1,400mでは当日の天候や含水率を必ず確認し、馬場に合った適性を見極めることが重要といえるでしょう。
東京ダート1,400mのまとめ
東京ダート1,400mは、芝スタートではなくスタートからダートを走り切る点が大きな特徴のコースです。
序盤からペースが上がりやすく、先行力や位置取りの巧さが結果に直結しやすい一方、JRAダート最長クラスの直線を持つため、展開次第では差し馬の台頭も見られます。
また、馬場状態による傾向変化が大きく、不良馬場ではスピード型、乾燥しやすい冬場はパワー型が有利になりやすい点も押さえておきたいポイントです。
血統・馬場・展開を総合的に判断することで、東京ダート1,400mは予想の精度を高めやすい舞台といえるでしょう。

