競馬で勝つためには、馬の予想以上に「どのレースを買うか」が重要です。
中央競馬は1日で24〜36レースも開催され、闇雲に参加すればするほど回収率は下がりやすくなります。
本記事では、競馬初心者が手を出すべきでない「買わないレース」と、比較的勝負しやすい「買うレース」の基準を整理し、回収率を安定させるためのレース選びの考え方を解説します。
まず大前提:レースを絞るだけで負け方が変わる
競馬で負けやすい原因の多くは、予想の精度よりも「買うレース数」にあります。
中央競馬は1日で24〜36レースが行われ、すべてに参加すればするほど収支は不利になりがちです。
まずは前提として、レースを絞ること自体が立派な馬券戦略だという考え方を押さでもらいましょう。
テラ銭(控除率)がある以上、買うほど不利になりやすい
競馬にはテラ銭(控除率)が設定されており、どのレースに参加しても長期的には一定割合が差し引かれる仕組みになっています。
そのため、当たり外れ以前に、参加するレース数が増えるほど収支はブレやすくなり、結果的にマイナスへ傾きやすくなります。
競馬で勝ち続けるためには、「たくさん当てる」ことよりも「勝ちやすいレースだけを買う」意識へ切り替えることが重要です。
闇雲に参加するのではなく、条件や根拠が揃ったレースに絞ることで、テラ銭の影響を最小限に抑えた立ち回りが可能になります。

見送る勇気が最強のスキルになる
競馬では「買わない」という判断も、立派なスキルのひとつです。
自信の持てないレースを見送るだけでも、長期的に見れば無駄な出費が減り、収支の安定につながっていきます。
特に危険なのが、負けた分を取り返そうとして予定していなかったレースに手を出す「追い上げ買い」です。
この状態では冷静な予想ができず、オッズや点数だけを見てしまいがちになるため、結果的に傷口を広げやすくなります。
初心者が買わないレースの特徴(荒れやすい条件)
レースを絞るうえで最初にやるべきなのは、勝ちやすい条件を探すことではなく、負けやすいレースを消していくことです。
特に初心者のうちは、予想が難しく荒れやすい条件に手を出すほど、回収率は下がりやすくなります。
ここでは、初心者が避けたほうが無難な「荒れやすいレースの特徴」を整理していきます。
2歳戦(特に新馬戦)は情報が少なすぎる
2歳戦、特に新馬戦は、馬柱から判断できる情報が極端に少ないレースです。
前走成績やレース内容といった比較材料がほとんどなく、血統や調教、当日の気配など限られた要素で判断する必要があります。
こうした要素は経験や蓄積がないと見極めが難しく、初心者が同じ基準で再現性のある予想をするのは簡単ではありません。
当たったとしても理由を説明しづらく、次につながりにくいため、回収率を意識する段階では無理に手を出さないほうが無難なレースといえます。

春までの3歳限定戦は能力比較が難しい
春までの3歳限定戦は、同世代であっても成長度合いに大きな差が出やすい時期のレースです。
前走で好走していた馬が次走で伸び悩んだり、逆に凡走続きだった馬が一気に力を付けたりするケースも少なくありません。
そのため、単純な前走比較や着順だけでは能力差を判断しづらく、予想の再現性が下がりやすい傾向があります。
どうしても買うのであれば、情報量が多く、各馬の評価やデータが揃いやすい重賞やクラシックなどに絞って楽しむ、という考え方も一つです。
牝馬限定戦はブレが出やすい前提で向き合う
牝馬限定戦は、牝馬同士という条件から力関係が固定されにくいケースが見られます。
コンディションや気性、成長段階の影響を受けやすく、前走成績通りに結果が出ないことも珍しくありません。
そのため、安定した軸馬を見つけにくく、勝負レースとしては難易度が高くなりがちです。
本気で回収を狙うよりも、重賞やG1をレース観戦として楽しむなど、「楽しむ買い方」に落とす判断も選択肢として考えておくと良いでしょう。

ハンデ戦は前提からして波乱が起きやすい
ハンデ戦は、出走馬それぞれの実力差を斤量で調整し、拮抗した勝負になるよう設計されたレースです。
その性質上、人気馬であっても負担重量の影響を受けやすく、能力通りに走れないケースが出てきます。
結果として、上位人気の信頼度が下がりやすく、軸馬を決めにくいレースになりがちです。
軸の信頼が崩れると買い目の点数が増え、投入資金も膨らみやすくなるため、回収率が安定しにくい点には注意が必要でしょう。

ローカル開催はクセが強く、人気の裏切りも増えやすい
ローカル開催の競馬場は、小回りコースや直線の短さなど、中央開催とは異なるクセを持つコースが多く見られます。
そのため、純粋な能力比較だけでは決まりにくく、展開や位置取りひとつで結果が大きく変わるケースも少なくありません。
こうした条件では上位人気馬が力を発揮できず、人気を裏切る展開も増えやすくなります。
特に夏競馬のようにローカル開催が中心となる時期は、無理に参加せず、買うレースをより厳選する意識が重要です。

短距離(芝1,200〜1,400m前後)は事故が起きやすい
短距離戦(芝1,200〜1,400m前後)は、スタート直後からレースが動くため、位置取りやちょっとした不利の影響が結果に直結しやすいレースです。
ペースも速くなりやすく、わずかな展開の違いで有利不利が入れ替わるため、事前の予想が噛み合わないことも珍しくありません。
その結果、上位人気馬が揃って馬券圏外に飛ぶ日もあり、予想が連続して外れると買い方自体が迷走しやすくなります。
再現性を重視する段階では、短距離戦は無理に勝負せず、条件が整ったレースだけに絞るほうが安定しやすいでしょう。

最終レース(12R)はメンタルとオッズが崩れやすい
最終レース(12R)は、その日の収支がほぼ確定した状態で迎えるため、冷静さを欠きやすい時間帯です。
負けていれば取り返したい気持ちが先行し、予定していなかった買い方や点数の増加につながりやすくなります。
また同じように追い上げを狙う人が多いため、特定の馬に資金が集中し、売れ方に偏りが出やすいのも特徴です。
その結果、本来の評価とは異なる「オッズの歪み」が生じやすく、期待値の判断が難しくなる点には注意が必要でしょう。
悪天候(道悪)は不確定要素が増えすぎる
悪天候による道悪は、レース結果に影響する不確定要素が一気に増えやすくなります。
馬場適性の差が大きく出る一方で、その適性を事前に正確に読み切るのは難しく、予想が噛み合わないケースも少なくありません。
信頼していた馬が馬場を苦にして力を出せなかったり、展開が想定と大きくズレたりすることも起こりやすくなります。
そのため、あらかじめ決めていた勝負条件に当てはまるレースであっても、天候次第では見送るというルールを持っておくことが、長期的には収支の安定につながります。

軸馬が決まらないレースは、それだけで見送りサイン
予想を進めても軸馬が決まらないレースは、それだけで見送りを検討すべきサインといえます。
迷えば迷うほど有力馬が増え、結果的に点数が膨らむ未来が見えてしまうからです。
軸が定まらない状態で馬券を買っても、買い目に一貫性がなくなり、回収率も安定しにくくなります。
「軸馬が決まらないから買わない」という判断は理由が明確で、初心者でも実行しやすいルールになるでしょう。
(おまけ) 障害戦は別ジャンルとして切り分ける
障害戦は平地競走とは性質が大きく異なり、別ジャンルとして切り分けて考える必要があります。
飛越の失敗や落馬、競走中止など、通常戦よりも想定外のアクシデントが起きやすい点が特徴です。
こうした要素は事前の予想ではカバーしきれず、どれだけ分析しても結果が大きくブレることがあります。
そのため、回収を目的にするよりも、買うのであれば「観戦寄りの少額」に抑えるなど、目的をはっきり分けて向き合うほうが無難でしょう。

買うレースの基本は「勝負の型」を固定すること
買わないレースを消去できたら、次は「どんなレースなら勝負するか」を明確にしていきます。
その場の雰囲気や気分で買うのではなく、あらかじめ勝負条件を固定することが重要です。
ここでは、初心者でも再現しやすい「買うレースの型」について整理していきます。
まずは特別競走(9〜11R)中心にする考え方
まず意識したいのが、特別競走(9〜11R)を予想の中心に据えるという考え方です。
平場には未勝利戦や条件が入り混じったレースが多く、実力比較が難しいレースも含まれがちです。
一方で特別競走は、出走馬の実績や適性など比較材料が増えやすく、予想の型を作りやすいというメリットがあります。
また午後発走になるため、馬場傾向やオッズを確認しながら余裕を持って予想できる点も、初心者にとって大きな利点といえるでしょう。
中央開催(東京・中山・阪神・京都)を優先する
初心者が買うレースを選ぶ際は、中央開催(東京・中山・阪神・京都)を優先する意識を持つと良いでしょう。
これらの主要競馬場は開催数が多く、過去データや傾向、メディア情報も充実しているため、人気の精度が相対的に安定しやすい特徴があります。
情報量が多いということは、それだけ予想の根拠を組み立てやすいということでもあります。
初心者のうちは無理に難しい条件へ挑戦せず、「当てやすい環境に寄せる」だけでも、予想の負担は大きく軽減されるでしょう。
別定・定量など、力関係が素直に出やすい条件を狙う
買うレースを選ぶ際は、別定戦や定量戦など、斤量による影響が比較的少ない条件を意識したいところです。
斤量でのブレが小さいほど、純粋な能力差が結果に反映されやすく、上位人気馬の信頼度も判断しやすくなります。
その結果、軸馬を決めやすくなり、買い目の点数も自然と抑えやすくなります。
回収率を意識するなら、まずは力関係が素直に出やすい条件のレースから勝負するのが無難でしょう。
距離は中距離寄り(マイル〜2,100m前後)から作る
距離設定で迷った場合は、まず中距離寄り(マイル〜2,100m前後)のレースを軸に考えるのがおすすめです。
極端な短距離戦や特殊な条件を避けるだけでも、位置取りや不利による事故は起きにくくなります。
中距離戦は展開や能力差が比較的素直に反映されやすく、予想の再現性も作りやすい傾向があります。
そこから実際の成績を振り返りながら、自分が得意と感じる距離が見えてきたら、その条件へ寄せていくのが理想的な進め方といえるでしょう。

ダートは(賛否あり)初心者の練習場になりやすい
ダート戦は賛否の分かれるテーマではありますが、初心者にとっては練習場になりやすい側面があります。
芝と比べると馬場傾向を単純に整理できる場面があり、良・稍重・重といった状態の違いも把握しやすいのが特徴です。
また、ダートでは能力差が結果に反映されやすく、強い馬がそのまま力を出し切る競馬になるケースも少なくありません。
そのため軸馬を作りやすく、買い目の組み立てを練習する場として向いていると感じる人も多いでしょう。
ただし、ダートは競馬場や距離ごとのクセもはっきりしているため、闇雲に手を出すのは禁物です。
あくまで「自分が得意と感じるコースだけ」に絞ることを前提に、勝負条件を固定して使うのが重要になります。
さらに回収率を上げる3つの視点(勝負レースの見極め)
買うレースの型をある程度固定できたら、次は「その中でどのレースを本気で勝負するか」を見極めていきます。
ここからは、回収率をさらに高めるために意識したい実践的な視点を整理します。
勝負レースを見抜くための考え方を、3つのポイントに分けて確認していきましょう。
危ない1番人気がいるレースを狙う(オッズの歪み)
1番人気は実力上位であることが多い一方、勝率はおよそ3割前後に過ぎず、普通に負ける存在でもあります。
それにもかかわらず過度に信頼されているレースでは、オッズと実力のバランスが崩れやすくなります。
特に狙いやすいのが、1番人気に明確な不安要素があるにもかかわらず、売れ続けているケースです。
例えば、距離や芝ダート、コース替わりなどの条件替わりで実績の裏付けが弱い場合や、差し・追い込み脚質で展開待ちになりやすい馬が該当します。
また、近走成績が安定せず、大敗直後や着順の波が大きい馬が1番人気になっている場合も注意が必要です。
こうしたレースでは、1番人気を軸にするよりも、実力が拮抗している他の人気馬や条件が噛み合う馬を中心に組み立てることで、回収率を狙いやすくなります。

軸を1頭に絞れるレースだけ買う
勝負レースとして選ぶべきなのは、軸馬を1頭に絞れるレースです。
軸が明確になれば買い目の点数を抑えられ、1点あたりの購入金額を上げやすくなるため、資金効率が大きく向上します。
逆に、軸を決めきれないレースでは点数が増えやすく、的中しても配当が薄くなりがちです。
そのため、馬券を買う前に「この馬を軸にできるか」という基準を先に固定しておくことが重要になります。
軸馬の判断材料としては、成績が安定していること、得意条件(距離・コース・馬場)がはっきりしていることが挙げられます。
加えて、前走内容の評価や騎手・厩舎の信頼度など、複数の裏付けが取れるレースほど、安心して勝負しやすくなるでしょう。

自分の得意パターンを記録して、買う条件を増やさない
回収率を安定させるために重要なのは、当たったレースの数を増やそうとすることではありません。
自分が当たりやすい条件を把握し、そこに予想を寄せ続けることが大切です。
そのためには、レース後に簡単な振り返りを行い、どんな条件で当たりやすいのかを記録しておくと効果的です。
分析といっても難しく考える必要はなく、軸はシンプルで構いません。
例えば、競馬場や距離、芝かダートかといった基本条件、重賞と条件戦のどちらが得意かといったクラス別の傾向です。
さらに、少頭数と多頭数のどちらが合っているか、逃げ先行と差しのどちらを狙うと結果が出やすいかなどを整理するだけでも、無駄な馬券を大きく減らせるでしょう。
迷ったときの最終チェックリスト(買う/買わないの即決)
ここまで基準を整理しても、最終的に迷ってしまうレースは必ず出てきます。
そんなときは感覚ではなく、事前に決めたチェック項目で機械的に判断するのがおすすめです。
最後に「買うか・買わないか」を即決するための確認ポイントを整理していきます。
買わない寄りのサイン
まず、以下のようなサインが重なっているレースは「買わない寄り」と判断したほうが無難です。
悪天候で馬場状態が読み切れない場合や、予想を進めても軸馬が決まらないレースは、その時点で不確定要素が多すぎます。
また、ハンデ戦や牝馬限定戦、短距離戦、ローカル開催、最終レース(12R)など、難しい条件が複数重なっている場合も注意が必要です。
こうした状況で馬券を買うと、根拠よりも感情が先行しやすくなります。
特に、「買う理由」よりも「買わないと後悔しそう」という気持ちが勝っているときは危険信号です。
その感情に気づけた時点で見送る判断ができれば、長期的には大きなプラスにつながるでしょう。

買う寄りのサイン
一方で、次のような条件が揃っているレースは「買う寄り」と判断しやすくなります。
予想を進める中で軸馬がスッと決まり、迷いが少ないレースは、それだけで勝負に値する可能性があります。
また、別定や定量戦、中央開催、特別競走といった条件が揃っているレースは、力関係が素直に出やすい傾向があります。
こうした環境では予想の再現性も高まり、買い目の整理もしやすくなります。
さらに、人気の盲点があり「なぜこの馬を買うのか」を言葉で説明できる場合は、勝負レースとしての信頼度が一段上がります。
危ない1番人気が存在するなど、オッズと実力のズレを感じられるレースは、積極的に検討して良い場面といえるでしょう。
まとめ:競馬は「買うレース選び」で勝ちやすさが決まる
競馬で勝ちやすくなるためには、馬の予想以前に「買うレース選び」が重要になります。
初心者のうちは、まず荒れやすい条件のレースを避け、勝負する母数を減らすことが第一歩です。
買うのであれば、特別競走や中央開催、別定・定量戦など、力関係が素直に出やすく、軸馬が立てやすいレースを優先しましょう。
無理にすべてのレースに参加する必要はありません。
最終的には、自分が当たりやすい条件を記録し、得意な型を固定することで、予想の再現性は高まっていきます。
競馬は「当てる数」よりも「選ぶ精度」が収支を左右するゲームだと意識することが大切です。

