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夏競馬は本当に荒れる?高配当の発生要因をデータで分析!

夏競馬は本当に荒れる?高配当の発生要因をデータで分析!のアイキャッチ

競馬ファンは、夏競馬=荒れると認識している方が多いと思いますが、まさにその通りですよね。

夏競馬は、とにかく荒れる、高配当決着になることが多くみられます。

これは、有力馬が夏の放牧に入るため、夏競馬で出走する馬同士の実力が均衡していること。

また、戦う舞台も函館・札幌・福島・小倉といった小回りコースの競馬場が多く、レース条件もハンデ戦など多く組み込まれていること。

主にこれらの要素から夏競馬は、荒れるといわれています。

ただ、逆に発想を転換すれば、夏競馬を制する者は、競馬を制し、夏競馬の収支が年間収支に直結するといっても過言ではありません。

そこで今回は、夏競馬は荒れるという要素について、解説していきたいと思います。

夏競馬は荒れると感じている競馬ファンの方に少しでも荒れる要素は何なのか、という点が伝われば幸いです。

目次

夏競馬で荒れる理由を配当データから読み解く

夏競馬で荒れる理由を配当データから読み解くの見出し

JRAでは、馬連や3連単といった馬券の種類が全部で8通りあります。

そこで各券種でもっとも配当が付いた払戻金を一覧表にしました。

まずは、以下の表をご覧ください。

単勝

順位日付競馬場レース名払戻金額
1位2014/04/26福島4歳上500万56,940円
2位1955/10/22阪神アラ4歳上オープン55,870円
3位2022/02/12東京4歳上2勝クラス54,940円

複勝

順位日付競馬場レース名払戻金額
1位2023/05/13京都3歳未勝利18,020円
2位2010/06/26福島3歳未勝利16,110円
3位2012/07/28小倉唐津特別14,390円

枠連

順位日付競馬場レース名払戻金額
1位2023/07/09福島3歳未勝利149,110円
2位1970/02/22小倉4歳未出走123,410円
3位1997/03/29中山4歳未出走106,440円

馬連

順位日付競馬場レース名払戻金額
1位2006/09/09中京3歳未勝利502,590円
2位2017/12/09中山3歳上500万446,550円
3位2018/03/18中京3歳未勝利442,370円

馬単

順位日付競馬場レース名払戻金額
1位2006/09/09中京3歳未勝利1,498、660円
2位2018/03/18中京3歳未勝利1,087,490円
3位2019/09/01小倉3歳未勝利1,025,570円

ワイド

順位日付競馬場レース名払戻金額
1位2022/12/25中山3歳上1勝クラス160,620円
2位2017/12/03中京3歳上500万129,000円
3位2017/12/09中山3歳上500万124,860円

3連複

順位日付競馬場レース名払戻金額
1位2006/09/09中京3歳未勝利6,952,600円
2位2017/12/03中京3歳上500万5,508,830円
3位2012/04/07中山3歳未勝利3,345,390円

3連単

順位日付競馬場レース名払戻金額
1位2012/08/04新潟2歳新馬29,832,950円
2位2015/09/21中山2歳未勝利27,929,360円
3位2017/12/03中京3歳上500万22,946,150円

※上記の表は、JRA発足後、すべての払戻金額が対象です。

各表をみていただくと分かるかと思いますが、8つある券種のうち、ローカル競馬場が1位となったのは、複勝とワイドを除く6つです。

また、3位までのすべてを合わせた24通りでみると、15通り約60%がローカル競馬場で発生しています。合わせて発生した時期は、15通り中8通りが夏競馬の期間でした。

確かに夏競馬開催時期には配当面でも荒れていることが分かりますね。

夏競馬は、春のG1シリーズと秋のG1シリーズの狭間の時期です。

前述の通り、多くの有力馬は、春の激戦の疲れを癒し、秋競馬に備えるために放牧されます。

そして、番組的にもG1レースがなく、夏競馬の期間で1番大きなレースは、札幌記念(G2)です。

そう考えますと、オープンクラスの馬でも、G3レベルの馬しか出走してこないということになります。

その結果、突出した実力の馬が出走せず、団子状態のレースが多くなることで予想するのが難解となり、結果的に荒れるレースが増えると考えられるのです。

滞在競馬が夏競馬を荒らす要因になる理由とは?

滞在競馬が夏競馬を荒らす要因になる理由とは?の見出し

もう1つの荒れる要素として考えられるのが、滞在競馬です。

JRAに所属する競走馬は、美浦・栗東の各トレーニングセンターで管理・調教されます。

そして、レース前になると、競馬場に入り、レースを終えると各トレーニングセンターに帰厩する。これが通常の流れです。

それに対して、滞在競馬とは、文字通り、現地に長期間滞在しながら調教を行い、滞在先の競馬場にて数多く出走するといった夏競馬独自のスタイルです。

簡単にいいますと、函館の出張馬房に入り、函館で調教し、函館のレースに出走する。そして、終わると出張馬房に戻るといった流れです。

また、昨今では、交通のアクセスが良くなったことで夏競馬での直前輸送も増加傾向にありますが、 それでも北海道シリーズ開催期間中では、滞在競馬が主流となっています。

しかし、この滞在競馬の影響によって、夏競馬では、騎手や厩舎の環境を大きく変化させていることも事実です。

それは、どういうことかといいますと、各トレーニングセンターでは、調教師が滞在しているため、 管理する馬に目を光らせることができますが、滞在競馬になると、調教師が指示を出した後は、厩務員や騎手に馬 の管理を任せるのが一般的です。

そのため、滞在競馬では、調教師が管理馬に対して常に目を光らせることができず、調教師の思い通りに馬を管理することはできません。

調教師自らが滞在先にて、管理する場合もありますが、そうなれば逆に本丸であるトレーニン グセンターの管理に影響がでます。

なお、厩務員や騎手が自由に馬を管理できることから、時には思わぬ形で馬にとってプラスに働くこともありますが、多くの場合、馬にマイナスの影響が出てしまいます。

そのため、騎手や厩舎関係者といった馬に携わる方々によって、馬の管理面に影響が出る点が、夏競馬の荒れる要素だと考えられます。

これは、リーディング上位の厩舎でも例外ではなく、夏競馬とそれ以外では、大きく変わることもあります。

たとえば、3頭の日本ダービー馬を世に送り出した栗東の名門・友道康夫厩舎は、2017年からの過去5年の勝率をみますと、夏競馬では約14%で夏競馬以外は約18%と夏競馬の期間での勝率が落ち込んでいます。

また、2021年の函館リーディングトレーナーとなっ た手塚貴久厩舎では、2017年から2021年の函館・札幌での勝率は約14%ですが、その他の競馬場では約11%と夏競馬のローカル会場を得意としている傾向がみられます。

さらに全国リーディング上位の常連である栗東の矢作芳人厩舎は、夏競馬でもそれ以外の期間でも約10%と勝率の変化はありません。

このようにリーディング上位の厩舎でも、夏とそれ以外の時期の傾向が違う場合、そうではない場合があります。

よって、この点も夏競馬が荒れる要素の1つだと考えられます。

なお、夏競馬の馬券攻略としましては、夏に得意な厩舎の傾向を数値から見抜き、それを馬券戦略に活かすことが重要なポイントとなりそうですね。

夏競馬が荒れるワケ|攻略するために知っておきたいこと

夏競馬が荒れるワケ|攻略するために知っておきたいことの見出し

今回は「夏競馬は荒れる」というテーマから、過去の配当面と滞在競馬について紹介しました。

なお、他にも荒れる要素はありますが、単純に夏競馬は荒れるのではなく、なぜ夏競馬は荒れるのか。その点を踏まえて予想することで夏競馬の攻略につながると思います。

ただ、そうはいっても夏競馬は荒れるといわれるだけあって、基本的には外れる可能性の方が高いというのは 念頭に置くことも大事なのかも知れませんね。

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