競馬ファンの間で近年注目を集めている「ジョッキーカメラ」。
その名の通り、騎手がレース中に装着する小型カメラのことで、臨場感あふれる一人称視点の映像が楽しめると話題になっています。
これまでは外から観るだけだったレースが、「騎手の目線」で体感できる時代へと進化しました。
本記事では、ジョッキーカメラの仕組みや導入時期、どのような騎手が装着しているのか、そしてその映像の魅力について詳しく解説していきます!
ジョッキーカメラとは?

ジョッキーカメラとは、騎手のヘルメットやゴーグルに取り付ける小型カメラのことを指します。
レース中の視界や騎手の動きをそのまま映像として記録できる技術で、「一人称視点の競馬映像」が見られる点が最大の特徴です。
これにより、レース展開だけでなく、騎手の視線の動きやレース中の駆け引きなど、これまで見えなかった部分を視覚的に体感することができます。
海外ではすでにフランスやオーストラリアなどで導入されており、競馬の臨場感や迫力を伝える新たなツールとして注目されていました。
日本でもファンの熱量が高まる中、ようやく導入に至った形です。
ジョッキーカメラはいつから導入されたのか?
JRAにおけるジョッキーカメラの初導入は2023年4月9日、阪神競馬場で行われた桜花賞(GⅠ)でした。
このとき、川田将雅騎手がリバティアイランドに騎乗し、ジョッキーカメラを装着し、同馬が圧巻の走りで勝利したことで、その一人称視点の映像も大きな注目を集めました。
さらに、障害レースで初めてジョッキーカメラが装着されたのは、2023年12月23日に行われた中山大障害(J・GⅠ)です。
このレースではマイネルグロン騎乗の石神深一騎手と、ジューンベロシティに騎乗した西谷誠騎手、そしてダイシンクローバーに騎乗した高田潤騎手がジョッキーカメラを装着し、難所を越えていくリアルな騎手の視点が映像として残されています。
平地レースのみならず、障害レースにも技術が応用され始めたことで、より多様なレース体験が可能となってきました。
ジョッキーカメラは誰がつける?
ジョッキーカメラは全騎手が一律で装着するわけではなく、レースの性質や中継局・主催者との調整、さらには騎手や調教師、馬主の了承を得て、一部の選ばれた騎手が装着する形式となっています。
装着には安全性の確保や事前調整が必要なため、実験的な導入から少しずつ実績を積み上げている段階です。
初回の桜花賞で川田将雅騎手、障害レースでは3名の騎手ががそれぞれ装着し、話題となりました。
今後は、さらなる活用範囲の拡大や定期的な実装も視野に入ってくるでしょう。
ジョッキーカメラの映像はどこで見られる?
ジョッキーカメラの映像は、主にJRAの公式YouTubeチャンネルで公開されています。
特にはじめての公開だった桜花賞でのリバティアイランドの映像は再生回数も非常に多く、多くの競馬ファンの印象に残るコンテンツとなりました。
視界の揺れ、他馬との接触、急ブレーキや進路変更など、実際のレースでどれだけ緊張感と集中力が求められるのかが手に取るようにわかるのが魅力です。
この映像によって、騎手の技術や判断力を再評価する声も増え、競馬に対する理解が一層深まったとの声も多く寄せられています。
ジョッキーカメラ導入のメリットと今後の可能性
ジョッキーカメラの最大のメリットは、「騎手の目線からレースを体感できること」にあります。
これにより、コース取りや他馬との位置取り、進路選択の難しさなど、プロ騎手の高度な判断をファンが理解しやすくなります。
また、教育的な面でも活用される可能性が高く、騎手学校や新人騎手への映像教材としても有用です。
さらに、実況・解説との連携やVR映像との融合も視野に入るなど、今後のエンタメ性と技術的進化が期待されています。
一方で、装着による安全性の確保や、プライバシー、映像使用のガイドライン策定といった課題もあり、慎重な運用が求められる分野でもあります。
ジョッキーカメラ:まとめ

ジョッキーカメラは、競馬の見方そのものを変える可能性を秘めた革新的なツールです。
臨場感あふれる映像は、騎手の凄さをリアルに伝え、レースを観る側に新たな感動を与えてくれます。
これからのレースでは、あなたも“騎手の目”でゴールを目指す気持ちを味わってみてはいかがでしょうか?