競馬ファンなら一度は憧れる「1点買い」。
単勝でもワイドでも、1点でズバッと当てたときの爽快感は格別です。
また、多点買いに比べて資金効率もよく、回収率が高まる可能性もあります。
しかし、すべての券種において1点買いが有効というわけではありません。
特に三連単やWIN5などは「非現実的」とされており、成功させるには多くの条件や偶然が重なる必要があります。
本記事では、「競馬 1点買い」というキーワードに焦点を当て、
- どの券種が現実的か?
- どんな極意があるのか?
- 的中のコツや成功者の事例とは?
という点を掘り下げて解説していきます。
競馬における1点買いの魅力とは?

競馬における「1点買い」は、たった1通りの買い目に絞って勝負するスタイルです。
少ない投資で大きなリターンを狙える一方、的中には高い精度が求められます。
ここでは1点買いの基本と、その魅力を詳しく解説していきます。
1点買い=たった1通りに絞った勝負馬券
「1点買い」とは、名前の通りたった1通りの買い目だけで馬券を購入する方法です。
例えば、単勝なら1頭だけを選ぶ、ワイドなら組み合わせを1つだけに絞る、三連単なら1-2-3着の組み合わせを1通りだけで勝負する――それが1点買いです。
通常、競馬では的中率を高めるために複数の買い目を用意する「多点買い」が主流です。
しかし、1点買いはその逆で、「この馬(この組み合わせ)しか来ない」と自信を持って買うストイックなスタイルなのです。
1点買いのメリットは回収率の高さとトリガミの回避にある
1点買いの最大の利点は、的中時の回収率が非常に高くなることです。
点数を絞ることで無駄な資金を省き、少ない投資で大きなリターンを得られるのが特徴です。
たとえば、1,000円の資金を単勝5倍の馬に1点で投じて的中すれば、5,000円の払い戻しとなります。
一方、同じ1,000円を3点に分けて投資した場合、的中したとしても分散しているので払い戻しの妙味は下がり、最悪の場合は的中しても元本割れ――いわゆる「トリガミ」になることも珍しくありません。
競馬で収支を上げる際は、このトリガミを意識しながら馬券予想に取り組みますが、1点買いではトリガミは絶対に発生しません。
そのため、資金管理を意識したい人にとっては、収支のブレを抑えつつ高回収率を目指せる、有効な戦術と言えるでしょう。
1点買いはどんな人に向いている買い方なのか?
1点買いは、すべての競馬ファンに適しているわけではありませんが、特定の目的やスタイルを持つ人には非常に有効な買い方です。
特に以下のような方に向いています。
- 少額で競馬を楽しみたい人
- 回収率にこだわる人
- 買いすぎを抑えたい人
- トリガミを回避したい人
自身の予想力と資金を最大限に活かしたい人にとって、1点買いは非常に戦略的な選択肢となるでしょう。
1点買いが「現実的」なのは単勝・複勝・ワイド

1点買いはすべての券種に向いているわけではありません。
比較的向いているのは、単勝・複勝・ワイドです。
どうしてこの3つの券種が狙いやすいのか、解説した上で、3つの券種の買い方についてそれぞれまとめました。
なぜ、単勝・複勝・ワイドは1点買いに向いているのか
単勝・複勝・ワイドの3つは、1点買いの中でも特に「狙いやすい券種」とされています。
その理由は、大きく分けて次の2点です。
まず1つ目は、もともと的中率が高いことが挙げられます。
複勝なら3着以内、ワイドでも2頭のうち両方が3着以内に入れば的中となるため、三連複や三連単といった三連系などに比べると当てやすいのが特長です。
単勝も1着固定ではあるものの、的中確率は1頭に絞るだけなので、決して非現実的な数字ではありません。
2つ目は、予想の組み立てがシンプルなことが挙げられます。
単勝・複勝では「この馬が走る」と1頭を決めるだけ。ワイドでも組み合わせは1つだけ選べばOK。
複雑なフォーメーションを考える必要がなく、レースごとの予想がスムーズになります。
これらの理由から、特に初心者や回収率重視の方には、この3券種での1点買いが現実的かつ戦略的と言えるのです。
単勝1点買い:シンプルかつ最も合理的なスタイル
単勝は「1着になる馬を1頭選ぶ」だけの非常にシンプルな馬券です。
そのため、1点買いとの相性が最も良く、もっとも合理的な券種といえるでしょう。
大前提として、勝ち馬を1頭選べば馬券を購入できるので予想が非常に楽です。
しかも、オッズも比較的素直に反映されやすいため、「人気馬で堅実に」「穴馬で一発狙い」など、目的に応じて戦略を立てやすいのも魅力です。
また、単勝1点に資金を集中させることで、的中時の回収率が跳ね上がります。
多点買いで薄く分散するよりも、1点で勝負した方が収支が明確になり、回収率を意識した競馬がしやすくなります。
勝つ馬を予想しやすいレースにおいて、単勝1点買いは非常に効果的な選択肢です。

複勝1点買い:堅実派向け!高確率の資金増加術
複勝は、選んだ1頭が「3着以内」に入れば的中となる券種です。
そのため、券種の中でも最も的中率が高く、堅実に資金を増やしたい人におすすめです。
複勝1点買いの強みは、配当こそ控えめですが「当たりやすい」という安心感があります。
たとえ1倍台の人気馬でも的中し続ければ収支の向上に活かせるため、繰り返し好走する馬を見つけることで少しずつ資金を増やしていくスタイルにも適しています。
また、波乱含みのレースであえて中穴を複勝1点で狙うという戦術も有効です。
配当妙味があるうえ、リスクは単勝よりも小さいため、バランスが取りやすい買い方になります。
そのほかにも複勝は的中率が高くて配当妙味が低いことを逆手に取った1点厚張りもあります。
これは一言でいうと、人気の馬でも1点10万円や100万円の高額投資をすることで、的中した時のリターンを上げる買い方です。
例え複勝1.1倍だったとしても100万円分の複勝を購入して的中したら10万円のリターンとなります。
ただ、競馬で100万円もかけられる人はほとんどいないですし、敗れた年のリスクが計り知れないので競馬初心者は元より、一般の競馬ファンにはおすすめできません。
それでも、「まずは的中を重ねて資金を増やしたい」という方には、複勝1点買いがぴったりです。

ワイド1点買い:中庸なリスクとリターンの黄金バランス
ワイドは、選んだ2頭がともに3着以内に入れば的中となる券種です。
組み合わせ数は馬連と同じですが、馬連の的中範囲でである「1-2着」だけではなく、「1-3着」や「2-3着」の組み合わせでも的中となるため、単純に馬連の3倍の的中率があります。
そのため、2頭以上の組み合わせで予想する券種の中では1点あたりの的中率が高いのが特徴です。
的中率は単勝・複勝よりはやや下がりますが、三連複や三連単に比べると格段に当てやすいです。
また、人気馬×人気馬だけではなく、人気馬×穴馬というような組み合わせを狙うことで、妙味のある中配当を効率よく狙うことが可能です。
「馬連や三連系は少し難しいけど、単勝や複勝じゃ物足りない」という層にとっては、まさにちょうどいい存在です。
手堅さと一発のバランスを求める方には、ワイド1点買いが最適といえるでしょう。

三連単・WIN5の1点買いは非現実的!

1点買いはすべての券種で活用できますが、三連単やWIN5の1点買いは馬券戦略としてはあまり推奨できません。
どして推奨できないのか、2つの理由を解説します。
多点買いでも元々の配当が高いためトリガミにならない
三連単やWIN5は、そもそも1点あたりの期待配当が非常に高く設定されています。
三連単であれば万馬券、WIN5では10万円以上の払戻が珍しくありません。
そのため、仮に10点〜20点と買い目を広げたとしても、的中すればトリガミになることはほぼありません。
この特性上、「資金を分散して点数を増やしても、回収は十分に見込める」のが三連単・WIN5の強みなので、それをあえて1点に絞ってしまうと、的中率を極端に下げてしまうだけで、メリットは少なくなってしまうのです。
少しでも的中率を高める方が戦略的
1点買いで三連単やWIN5を当てるのは、ほぼ「偶然の奇跡を待つ」レベルの困難さです。
たとえば三連単なら、組み合わせは多くて千通り以上ありますし、WIN5に至っては全通りで100万点を超える場合もあります。
その中から1点を選び抜くのは、予想というより「賭け」に近い行為になります。
一方、これらの券種は点数を広げても回収率が確保されやすいため、少しでも的中の可能性を高める方向(多点買い)が理にかなっているのです。
実際、三連単やWIN5で利益を出している人の多くは、資金配分や点数バランスに工夫を加え、トータルで勝てる戦略を採っています。
1点買いを成功させるための3つの極意

1点買いはシンプルであると同時に回収率の向上にも活かせる有効な買い方です。
しかしながら、やみくもに購入しても長期的な回収率向上は難しく、予想の精度や判断力が問われます。
的中させるには「運任せ」ではなく、戦略的な視点が必要です。
ここでは、1点買いを成功に導くために意識すべき3つの極意をご紹介します。
馬柱に惑わされない独自の基準を持つ
1点買いで重要なのは、人気や印に流されない「自分だけの予想軸」を持つことです。
他人の予想や印ばかりに頼ると、どうしても人気馬に集中しやすく、妙味がなくなり、回収率の向上を妨げる要因になります。
また、人気馬=過剰評価されやすいため、期待値が低くなるケースも多々あります。
たとえ他人と違う選び方でも、展開や脚質、ローテーション、血統など、自分が重視する要素を明確に持つことで、競馬に対する軸がブレなくなります。
その積み重ねが、結果的に1点買いの精度を上げ、的中率と回収率のバランスを向上させることにつながります。
買うレースを厳選する
1点買いは「どのレースを買うか」が勝敗を大きく左右します。
出走馬の能力が拮抗していて展開が読みにくいレースや、伏兵の台頭が多い波乱傾向のレースでは、いくら精緻に予想しても1点で的中させるのは困難です。
逆に、勝ち馬は絞れても人気馬ばかりで配当妙味が薄いレースでは、的中してもリターンが乏しく、割に合いません。
そういったレースは、「買わない勇気」も必要です。
少頭数で能力差がはっきりしているレースや、展開・馬場の読みがしやすい状況など、「当てる自信があり、かつリターンも見込める」レースに絞って勝負することが、1点買いの成功率を高める最大のポイントです。
長期的視点で回収率を追い求める
1点買いは的中率が低くなりやすいぶん、「当たらない期間」をどう乗り越えるかが重要になります。
連敗が続くと不安になって買い目を増やしたくなりますが、そこでブレてしまうと1点買いの強みである高回収率が失われてしまいます。
大切なのは、「1レース単位で勝とうとしないこと」です。
単発の勝ち負けではなく、1カ月、半年、1年といったスパンでトータルの収支を意識する視点が求められます。
自分の予想力と回収率を冷静に見つめ、記録を取り続けることで、1点買いの精度は自然と高まっていきます。
短期で焦らず、長期で勝つこと。それが真の1点買い成功者のスタンスです。
1点買いのまとめ

1点買いは、競馬の醍醐味と戦略性が詰まった買い方です。
単勝・複勝・ワイドなどは現実的に狙いやすく、的中すれば高回収率を実現できます。
一方で、三連単やWIN5の1点買いはロマン枠なので、狙って的中は難しく、ギャンブル寄りの賭け方となるでしょう。
トリガミを回避できる1点買いは競馬収支向上に役立つ買い方なので、競馬で収支向上を狙うのであればぜひご自身の予想に取り入れてください。